コッフェル３９３ 常念岳～蝶ヶ岳 初日・登頂編

２０１０．９．１７（金）

　初日は常念岳山頂を経由して、常念小屋を目指す。

　きつい登りで汗を拭きながら背後を見ると、いつも眼下には冒頭写真のように、牧歌的な安曇野の平野が広がっていた。

　










　０２：００にＳ君と私の自宅前で待ち合わせ。少し早目、０１：５０に家を出るとすでにＳ君は来ていた。
　山に対するＳ君の前向きな姿勢が嬉しい。

　国道１号バイパス→国道５２号→中部横断道→中央高速道→長野自動車道と乗り継ぎ、０５：２０に霧に包まれた豊科ＩＣに到着。

　しばらくモヤに覆われた田園地帯を進むと、まもなくモヤが晴れ始め、突然、朝日に染まる常念岳が姿を現した。
　
　










　３連休を控えた金曜日、ひょっとしたら満車かも、と予想していた三股駐車場は、予想に反しガラガラ。

　正面に蝶槍を望みながら出発。０６：１５。














　樹林帯を黙々と登ると、時折、木々の間から展望が。

　写真は、翌日訪れる蝶ヶ岳の緩やかな稜線。










稜線越しに南アルプス北部の山並みが姿を見せ始めた。左の平らな稜線上には僅かに富士山の頭頂部が見えているのだが…











いたるところで赤い実を実らせたゴゼンタチバナと出合うようになった。
ゴゼンタチバナは５年前の同じコースで初めて知った高山植物だ。











しばらく平坦な森林の道を進むと突然木々の間から前常念が姿を見せた。岩場の急登は近い。











この梯子を上ると視界は一気に開け、岩場が始まる。











梯子を上って振り返ると、安曇野～松本の平野の背後に美ヶ原や稜線に雲が絡みつく八ヶ岳連峰が望めた。











前常念への道。











岩場が続く。











高度を上げるに連れ、富士山と南アルプスの姿があきらかに。











少しアップしてみる。雲の量が次第に多くなり、周囲がガスで覆われるようになった。











ガスで覆われていた蝶ヶ岳へ向かう稜線の向こう側が急に晴れ、奥穂高岳の山頂が現れた。と思ったらすぐに姿を隠した。











前常念山頂直下の避難小屋（石室）。中は結構広く、豪雨などの緊急事態に見舞われたときは心強い存在となりそうだ。













前常念岳山頂、一等三角点の前で休むＳ君。











前常念山頂のケルン。テッペンの三角石が絶妙なバランスで鎮座していた。このケルンはこれ以上高くはならないだろう。











常念小屋へのトラバース道を見送って常念岳山頂を目指す。
トラバース道にはトラロープが置かれ、岩には赤い×マークが。通行可能かどうか不安になる状況だった。５年前は明かに通行できないという表示があったのだが…











稜線の前方に、ガス越しだが、初めて常念山頂が姿を見せた。











横通岳、大天井岳方面の展望はまずまず。











前方を覆っていたガスが突然晴れ、常念山頂が姿を見せた。











山頂の東面は険しい絶壁だ。











常念山脈主稜線に到着。左端の標識を右に曲がれば常念小屋、左に進めば山頂。小屋に向かう登山者が見える。この日初めて見かけた登山者だ。
晴れていれば、背後に槍が大きいのだが…北鎌尾根がかろうじて伺える。











常念岳登頂。正午過ぎ。駐車場から約６時間。山頂では３、４人が休んでいた。











のんびり昼食をとっていたら、蝶ヶ岳からの縦走者が到着し、山頂の祠は記念撮影する登山者で込み始めた。











山頂から望むガスに包まれた穂高連山。屏風岩背後に吊尾根が見える。











明日歩く蝶ヶ岳への稜線。











トウヤクリンドウ。この秋の高山植物も、５年前のこのコースで初めて出合った。











明日の晴天を期待しながら、４００ｍ下の常念小屋に向かって下っていった。