山の花に会いに行く

山で出会った花々をアルバム風にまとめていきます

花いっぱい 7月の南アルプス北岳

2017-07-17 | 2017年山行
◎ 山の特徴
  南アルプスの北岳(山梨県 3193m)は、富士山に次ぐ日本第2の高峰。おもな入山口は、マイカー規制の広河原が起点です。
  登山道は、大樺沢(おおかんばさわ)の二股からバットレス(大岩壁)下の雪渓(左俣)、その右俣、草すべり尾根の3本です。
  いずれも急勾配でキツいコース。今回は、大樺沢雪渓から稜線にある北岳山荘に宿泊、翌日、北岳登山と大樺沢右俣の周回です。
◎ 山行日 2017年7月13日~14日
  前夜は麓の芦安で車中泊。翌朝、乗合タクシーで登山口の広河原へ。今年は大樺沢の雪が多く残り、二股でアイゼンを付ける。
  右手に北岳バットレスの大岩壁を見ながらの雪渓歩きは爽快だが、その後の急勾配のハシゴ登りの連続、かなり体力が消耗した。
  花はハクサンイチゲが主役で、北岳の山肌一面が白い花で覆われ、まさに別世界。北岳の花は7月前半がベストと感じた。
  宿泊の北岳山荘は北岳と間ノ岳の中間にある山小屋。平日なので一部屋に男性3名。30代、40代の方と会話でき楽しかった。
  翌朝4時過ぎに出発。日の出前は、間ノ岳、仙丈ヶ岳や中央アルプスが見渡せたが、北岳山頂に近づくとガスで何も見えない。
  風が強く、思うように写真が撮れなかったが、山肌一面に咲く花々の姿を目に焼きつけた。下山時のシナノキンバイ群生も素敵。






 「大樺沢の雪渓」
  大樺沢の二股に到着。雪渓を登り、まずは稜線鞍部の「八本歯のコル」を目指す。






 「タカネグンナイフウロ」
  大樺沢の二股で咲いていた。






 「ミヤマハナシノブ」
  北岳ではこの付近に見られる花。淡い紫色で薄い花びらが涼しげです。







 「雪渓登り」
  上に行くほど傾斜が増し、足が重い。雪渓登り後は急勾配のハシゴ登りの連続で、体力がかなり消耗した。






 「北岳バットレス」
  右側のバットレス(大岩壁)が迫力満点です。






 「ナナカマド」
  所々に群生していた。秋には紅葉が見事でしょう。






 「コイワカガミ」
  稜線に出ると、岩場に濃いピンクの小さな群れが見られ、疲れた身体に元気をもらいます。






 「クモマナズナ」
  岩のわずかな隙間に根を下ろして咲いていた。風に揺れる姿が爽やかな印象だが、撮影に時間がかかった。






 「ツガザクラ」
  次々に花が現れて、立ち止まることが多くなった。





 「ツガザクラ」






 「ミヤマキンポウゲ」
  岩場を過ぎると、山の斜面が黄色で埋まっていた。






 「ハクサンイチゲ」
  この時期の北岳は、ハクサンイチゲが花盛り。こんなに多いとは想像以上でした。






 「ハクサンイチゲ」






 「シナノキンバイの群れ」
  岩場を過ぎた草原にはシナノキンバイの大群落。次々現れる花の世界に、来た甲斐があった。






 「シナノキンバイ」






 「ミヤマクワガタ」
  足元に小さなミヤマクワガタが一株だけ咲いていた。






 「ミネズオウ」
  岩にへばりつくように咲いていた。小さな星のように見える。






 「キバナシャクナゲ」
  宿泊する稜線の北岳山荘付近がちょうど花盛りでした。






 「キバナシャクナゲ」






 「ミヤマオダマキ」
  ハクサンイチゲに負けずにたくさん咲いていた。






 「ハハコヨモギ」
  翌朝4時過ぎに山小屋を出発、北岳に向かう。日の出前は仙丈ヶ岳や中央アルプスまで見渡せたが、その後ガスで白い世界に。






 「ミヤマシオガマ」
  疲れや薄い空気で足どりが重い。ピンクの花に慰められる。ハクサンイチゲの大群落もあったが、ガスが濃くて撮影できない。






 「北岳山頂」
  残念ながら周りの山は見られず。でも、花の世界に満足です。






 「チョウノスケソウ」
  山頂付近の岩にへばりつくように咲いていた。






 「イワベンケイ」
  山頂で大きな丸い株を作っていた。






 「イワウメ」
  山頂を越えて下山すると、前日に見られなかった花が咲いていた。同じ山でも場所によって花の時期や種類が違うのが面白い。






 「ハクサンチドリ」
  大樺沢右俣コースのミヤマキンポウゲが咲く草原にハクサンチドリが一株。






 「ダケカンバ」
  北岳バットレスを背景にダケカンバの新緑がきれい。雪の重みで幹が大きく曲がっている。






 「タカネグンナイフウロ」
  大樺沢二股近くまで下ってくると、タカネグンナイフウロが現れた。






 「ミヤマハナシノブ」
  小雨が降り出し、最後に好きな花で締めくくり。
  これまで夏の北岳に3回来たが、花で埋め尽くされた今回の山行で、花の名山を初めて実感した。
  7月前半が適期のようですが、ちょうど梅雨の真っ最中なので、運を天に任せるしかないか。
  
コメント