山の花に会いに行く

山で出会った花々をアルバム風にまとめていきます

房総の山歩き(2022/1 水仙咲く津森山と人骨山)

2022-01-15 | 2022山行
◎ 山の特徴
  南房総の鋸南(きょなん)町は、鋸山を背に南に面した“日だまり”地域。淡路島、越前海岸と並ぶ日本三大水仙群生地です。
  鋸南町で一番山寄りにある大崩(をくずれ)地区。12月から1月にかけて山の斜面を利用した水仙栽培が盛ん。
  この地区にある津森山(336m)と人骨山(ひとほねやま 292m)。なにか気味悪い名前ですが、穏やかな山容です。
  同行者二人と里山を歩いた。

◎ 山行日  2022年1月13日
  天気予報は晴れマーク。しかし、今シーズン一番の寒気が入って雲が取れにくく、昼からは西風も強まった。
  大崩公民館の敷地に駐車。無人料金箱に300円入れて歩き出す。生活道路の両側には水仙がいっぱい。
  蕾や若葉の収穫シーズンを向かえた菜花(はばな)畑が点在する。景色を見ながらのアスファルト道路歩きも飽きない。
  まずは津森山に向かう。山頂近くにある牛舎の先からやっと登山道。あっというまに山頂に立つ。
  富士山は雲に隠れて見えなかったが、360度のパノラマ。東京湾と太平洋が一望できるのは千葉の山ならでは。
  次に人骨山へ。再びアスファルト道路歩きが続くが、のどかな棚田や田園風景を見ながらで飽きない。
  登山道に入って、やせた稜線をしばらく行くと山頂。展望はいいが、山名が書かれた板切れが枝に掛かっているだけ。
  西風が強まる中、やっと日差しが出る。水仙が揺れる道をゆっくり戻った。




  水仙



  道路沿いに水仙が続く。早咲きの河津桜(地元では頼朝桜)は来月には咲くでしょう。









  少し山に入ると簡易舗装道路になる。




  夏みかんの木がたくさん(取ってはいません)。




  やっと登山道らしくなる。




  あっという間に津森山。山頂には2つの石碑と祠が祀ってある。手前の小さなお地蔵様は最近のもの。房総の山歩き執筆の先駆者である内田栄一氏を偲んで建立したと書かれていた。




  これからは山頂からの展望。
  これは東京湾方面。京葉・川崎工業地帯の煙突群の奥に東京の高層ビル群がうっすら見えた。




  北に、鹿野山とマザー牧場のゆるやかな山波




  前月に登った高宕山




  東に、鴨川市街の先に太平洋の海原が広がる




  千葉県の最高峰「愛宕山」。山頂に自衛隊の白いレーダードームがある。




  南に、伊予ヶ岳(左)と双耳峰の富山(とみさん)。写真では見えないが、富山の後ろに伊豆大島がある。




  人骨山に向かう途中で、法明(ほうみょう)部落の棚田が見渡せた。ひと昔前に戻った気分。




  人骨山の山頂。こちらは三角点の標柱とこの板切れだけ。




  先程登った津森山を望む。山頂付近まで民家がある。




  下った先の道路沿いに人骨山の案内標識。山に住む鬼に向かって大犬が飛び掛かかって退治する伝説を表している。これを山頂に置いたらいいのに…。




  田んぼの周囲はイノシシ除けの防護柵で囲まれている。




  電気柵も設置。農業や家庭菜園の野生鳥獣対策がたいへん。有毒の水仙はイノシシなどが食べないので、田んぼの周りに残しているようです。




  今回見かけた動物たち。
  畑の中を野生のサル軍団が飛び回っていた。写真では4匹ですが、全部で親子10匹いました。




  こちらは家畜の牛。津森山の直下にある牛舎前を通るので、人慣れしたか、カメラを向けても平然。




  道路の法面に繋がれた山羊が2頭。人なつっこく、メーメー鳴きながら寄ってくる。近くにある水仙の葉は食べてない。有毒の見分けができるんですね。




  毛並みのきれいな山羊。除草を兼ねたペットでしょうか。後ろに青々としたアブラナ科の葉が残っている。山羊にとっては有毒で食べられない草のようです。春の味覚、ほろ苦味で美味しい菜花を食害しないので、この地域では安心して山羊が飼える。




  菜花の畑が点在。




  蕾は少ないが新鮮な若葉がぎっしり詰まって100円。夕食で味わった。




  ロウバイ




  帰り道




  夏みかんと水仙




  帰りに近くにある佐久間ダム湖に寄る。立っていられない程の西風が吹き荒れ、早々にクルマの中に退散。




 今回は、山登りというより里山歩き。大半が生活道路歩き。たくさんの水仙、点在する畑や民家、廃屋もあれば山頂近くに洒落た家屋、きれいな棚田などなど。
 料理得意の同行者からは、買い物が不便のひと言。私はイノシシ、サル、シカ、キョンなどの対策がたいへんそうで気掛かり。それぞれ思いは違うも楽しい一日でした。
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