遊民ヤギ爺

俳句と映画のゆうゆう散歩

風薫る

2019-05-10 16:30:04 | 日記
令和元年5月10日(金)



風薫る : 薫風

青葉を吹く風が緑の香りを運ぶ様であると
見なした言葉。
匂うような南風の爽やかさを言ったものである。






「金葉和歌集」や「新古今集」等では夏の季感
を持つ言葉として使われてなく、桜や梅等の花
に依り風が薫ると感じたもので、多くは春の歌
として詠まれていた。

連歌の時代(中世、近世)になり、「薫風」が
夏の風として意識される様になった。
天正14年(1586年)に出版された四季の
言葉を解説した「連歌至宝抄」の中で夏の季語
として詠まれたと記述される。
元禄時代になり、俳句の季語として使われ始め
以降、現在に至っている。
「薫風」として熟語化、俳句に用いられたのは、
蕪村の頃からのようである。

この所の気温は、連日の様に夏日を記録し、
公園の緑も一層鮮やかとなり、風にさらさら
音を立て、初夏の清々しさがある、、、。

名古屋港「埠頭公園」へ足を延ばすと、
引率された園児らが「演舞」を行って居た。
先生の笛と号令に、見事な演技である。


一方、名古屋港水族館へ目をやると、幼稚園や
小学校の遠足が、集団で押し寄せていた。


正に、初夏の風、薫風が誠に心地良い、、、、。


今日の1句

繰り返す園児らの風薫り来る     ヤギ爺