ようやくハイバンド国内シーズンを迎えた訳だが、一部のアンテナでリグのSWR表示がATUを使いたくなるくらい高めの値、居場所によってはSWR2.0を僅かに超える触れ方をしていることに気付いた。それらの共通点を見てみた結果、①アンテナ調整用MAT50を使用した調整を行っていない、②ボトムローディングのアンテナである、の2点がありそうだ。(まぁ他にもあるかもしれんけど…。)
この内①については、普段使いしていたMAT50だったため、調整条件に劣化がもたらす不安定さ(不完全さ)が含まれている、②については、ディプレクサによる見かけのf0変化がトップローディング@HV-7と比べてボトムローディングでは大きく発生した、という可能性が頭に浮かんだ。
そこで、とりあえずハイバンド国内QSOで使う可能性が高い3本のアンテナを本気測定し、結果によっては再調整することも止む無しということにして臨んだ。なお今回は、3本目のアンテナに対する記事のボリュームが多くなったため、カテゴリーを“21MHzアンテナ”とした。
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■今回の測定条件など
・モービル:シエンタ、アンテナを装着した時の外観は、こんな感じ。
・測定方法:過去記事@RVK的なアンテナ測定方法_240612に記載の“本気測定”による。
・その他 :ステルス処理済み、帯域はSWR≦1.5の範囲
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■HF16FX@18MHz
・直近の調整日 :2022年10月15日(使用開始約1か月半モノのMAT50×2を使用)
・当時の調整結果:f0=18.120MHz、SWR≒1.00、Z≒48Ω、帯域=17.990~18.250MHz(18.120MHz±130kHz)
・今回の測定結果:f0≒18.126MHz、SWR≒1.05、Z≒50Ω、帯域=18.012~18.240MHz(18.126MHz±114kHz)
■HFB-17@18MHz
・直近の調整日 :2022年10月15日(使用開始約1か月半モノのMAT50×2を使用)
・当時の調整結果:f0=18.121MHz、SWR≒1.02、Z≒48Ω、帯域=18.022~18.220MHz(18.121MHz±99kHz)
・今回の測定結果:f0≒18.116MHz、SWR≒1.17、Z≒48Ω、帯域=18.036~18.196MHz(18.116MHz±80kHz)
■HFB-15@21MHz
・直近の調整日 :2022年9月22日(使用開始1か月弱モノのMAT50×2を使用)
・当時の調整結果:f0=21.200MHz、SWR≒1.02、Z≒49Ω、帯域=21.010~21.390MHz(21.200MHz±190kHz)
・今回の測定結果:f0≒21.081MHz、SWR≒1.00、Z≒50Ω、帯域=20.866~21.296MHz(21.081MHz±215kHz)
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帯域が比較的狭く出たと言うものの、18MHzの2本は誤差レベルの差と言ってもいい程度だと思う。これに対して21MHzは、f0が約120kHz低い代わりに帯域が15%弱広く出るもののSWRが1.00付近だったことから、他の21MHzや24MHzアンテナでハマった“20~25MHz辺りの不得意問題”とは異なる原因だと思う。
ただ一方で、この周波数付近は条件のストライクゾーンが狭いため、ちょっとしたことでも結果がコロコロ変わるんじゃないか疑惑も持っている。例えば、周囲の湿度や駐車している地面の乾燥具合なども無関係ではないかもしれないけど、それを追究するにはコスパもタイパも悪過ぎる。
これを踏まえて、現状のHFB-15で代表的な周波数のSWRを測定した結果、
・21.000MHz:SWR≒1.14、Z≒58Ω
・21.150MHz:SWR≒1.05、Z≒44Ω
・21.200MHz:SWR≒1.22、Z≒41Ω
・21.250MHz:SWR≒1.38、Z≒37Ω
と出たため、しばらく様子を見ようと思う。まぁCWではバンバンだし。
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と言うことで、3本に共通した条件(原因)が見当たらずという何とも決まらない結果になった。まぁアンテナ自体が狂いまくって無法地帯化している訳ではないことは分かった。
私は基本的に、 本気測定&調整を行ったアンテナに届いた信号は、送信受信に関わらずそのアンテナが持っている最高のパフォーマンスを発揮して、空間への放射や給電線への伝達といった次の行程に最小の損失で進むものだと思っているので、途中経路の影響を含めた調整は行わないことにしている。
なので、今回はこのまま様子を見ながら、少し気になるようならATUでリグに対してフォロー、とっても気になるようなら再調整してみようと思う。
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