のり巻き のりのり

飾り巻き寿司や料理、己書、読書など日々のあれこれを書いています



演劇を見てきました

2017年03月19日 | つれづれ日記
風邪か花粉症かのどが痛くて声が出なくなり、鼻水が止まらなくなり、これはいかんとお医者さんにいくはめになりました。
昨日は土曜日だったのでセーフ、一日寝込んで休養をし、今日はなんとか活動できました。

鼻水鼻詰まりが治らなくて、ティシュをかかえこんでいます。
そんな中、演劇鑑賞会の定例会でした。

今回は、劇団文化座「旅立つ家族」です。



韓国併合時代に朝鮮北部に生まれたイ・ジュンソプは、東京帝国美術学校で絵を学ぶ。
在学中に山本方子と出会いひかれあうが、戦局がひっ迫し、一人実家があるウォンサンにもどる。

思いを断ち切れない方子は、1945年、危険な玄界灘を渡って朝鮮にわたりジュンソプと再会する。
結婚後イ・ナムドクとして生まれ変わった方子は二人の子供を授かる。

やがて第二次世界大戦は終結するも、朝鮮半島は混乱が続き、朝鮮戦争が勃発
ジュンソプは芸術と家族を守るため、絵を母に託し、実家のあるウォンサンから脱出する。

釜山から済州島にたどり着くが、ナムドクと子どもたちは健康状態が悪化し、日本に帰ることとなった。
韓国に残っても孤独と孤高にさいなまれ、栄養失調、精神分裂症になり39歳で没した。

生涯家族への思いをつのらせ描いた絵が、没後評価されることになった。



このイ・ジュンソプについては、以前Eテレ番組で放映されていました。
その生き方に興味を持ち、もっと詳しく知りたいなと思っていたので、今回の演劇を楽しみにしていました。

日本と韓国の関係、その中で喜び、苦しみ、戦争、芸術家の思い、さまざまなことを考えさせてくれる舞台でした。
何よりも国境を超えた二人の美しい愛情に心打たれました。

ミュージカル仕立ての躍動感あふれる舞台、じっさいの絵がクローズアップされた芸術性、演劇は総合芸術です。
奥様の方子さんは現在93歳、今も「イ・ジョンソプを愛しています」と言っておられます。

感動的な場面では隣の席の人がハンカチを出していましたが、私はティッシュで鼻ぐしゅぐしゅ。