たそがれ縁側日記

ボケ老人の独り言

民意とは何か

2007-09-25 13:04:41 | Weblog
 自民党総裁選挙が終わり、得票数は意外に少なかったが予想通り福田康夫氏が自民党総裁に選ばれた。選挙運動期間中、対立候補の麻生太郎氏との政策論争を繰り広げたが、所詮自民党の枠内での論戦でありそれほどの違いがあろうはずはない。外交姿勢と民主党対応に若干の違いが見られた程度か。あとはそれぞれのキャラクターが若者に受けるのか熟年層に受けがいいのか、女性の受けがいいのかなど情緒的なもので政策とはほとんど無縁のものだ。
 マスコミはよく「政策に民意が反映されていない」というフレーズをよく使うが、その場合の民意とは一体どんなものを言うのか。民意といっても、自民党の主張する民意と、民主、公明、共産、社民などそれぞれの党が主張する民意とは微妙に異なっている。それはそれぞれの党を支持している人たちの意見を前提としているから当然だろう。それでは本当の民意とは何か。マスコミが行っている世論調査の結果が本当の民意だろうか。確かにこの場合は政党とは無縁で普遍的だが、それでも調査の結果、構成比の大きい意見を民意としているだけで所詮割合の問題に過ぎない。
 こうしたことから考えれば、国民の代表者(国会議員)を多く抱えている政党がより民意に近い政策を打ち出しているといえる。しかしこうした民意は日常従事する事業から実感したものもあれば、新聞テレビなどからの情報を受けて醸成されるものもある。一般的傾向として国民生活に密着した政策に関心が集まるが、国の将来像や国際関係のあり方など大所高所にたった政策論議には関心が薄い。こうした状況を踏まえ、政治は民意に敏感であることも大切だが、将来展望に立って国民を導くこが更に大切だ。


最新の画像もっと見る