〈川俳会〉ブログ

俳句を愛する人、この指とまれ。
四季の変遷を俳句で楽しんでいます。「吟行」もしていますよ。

拾い読み備忘録(80)

2016年04月04日 22時23分42秒 | 俳句
池西言水
 池西言水は京都の産、その俳風玄札より出づ(家譜に重頼門人に作る)。紫藤軒また風下堂と号す。元禄の間、名四方に震ふ。そのもつとも聞えたるは、
  木枯の果てはありけり海の音
 語尽キテ意尽キズ、至妙トイヒツベシ。これよりして、木枯の言水と呼ばれしも宜なるかな。・・・・・
「俳家奇人談続俳家奇人談」竹内玄玄一著 雲英末雄校注 岩波文庫 1987年
富翁
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拾い読み備忘録(79)

2016年04月04日 05時34分53秒 | 俳句
「・・・・ともかく俳句は古人の句を数多くよめばしだいにうまくなる。よんでもわからねえ句は致しかたないとして『ああうまい』と思ったらそれを書きぬき、その書きぬいた句がすこしずつ千句もたまっていけばおのずとうまくなる。我流の手習いは上達が困難なものだ。――はじめはよくわからなくても、なんでもかまわず読むほうがいい。『朝顔につるべとられて』や『井の端の桜あやふし』などは最初は感心していてもしだいにそうでなくなる。我流は、そうとうな所までいった者でもなおへんにかたまりやすい。『春雨や枕くづるる謡本』(支考)<枕本>という名の本もあり、これァうまい句だ。しかし支考は芭蕉が死んでからはまずくなった」
「露伴の俳話」高木卓 講談社学術文庫 1990年
富翁
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