札幌の南部、南区藤野にある Fu's (フッズ) 藤野野外交流施設にあるリュージュの競技場です。
ふじのスキー場と言った方が、札幌市民は解りやすいでしょうか?
「リュージュ」とは、フランス語で「木ゾリ」という意味です。
スタート時は、両手でハンドルバーを握り、反動をつけてそりを押し出し、パドリング(鉄製の爪のついた
グローブで氷をひっかく)をしながら加速をします。
滑走中はあおむけの水平姿勢をとり、2本のシーネ(滑走面にあるスチール製の金属)を固定している
2本のクーヘ(木製の棒)を両足で先端を挟み、押し込むように操作しながら滑り降ります。
最高時速は130kmに達するそうです。
冬季オリンピックの正式種目で、1964年開催のインスブルック冬季大会で正式種目として採用されました。
現在、オリンピック冬季競技大会では、男子1人乗りと2人乗り、女子1人乗りがあります。
文字で書いても解りずらいと思いますので、画像を。
第11回オリンピック冬大会 札幌市報告書 (札幌市発行)より
札幌オリンピック 女子リュージュ競技で5位に入賞した大高優子選手
藤野リュージュ競技場は、予備・練習競技場として昭和42年10月に工事が着工し、昭和45年12月に
完成ました。実際のオリンピックの競技は、手稲山に建設された手稲山リュージュ競技場で行われました。
手稲山競技場は、海岸に近いため大雪となるおそれがあり、降水量の少ない藤野に予備コースが造られた
そうです。(手稲山リュージュ競技場は大会終了後に撤去されました)。
手稲山リュージュ競技場
第11回オリンピック冬大会 札幌市報告書 (札幌市発行)より
2月で今シーズンの利用は終了したそうで、誰もいませんでした…。 3月20日撮影
オリンピック開催時のコース全長は1140mありましたが、現在は老朽化により滑走できる距離が短く
なっています。
リュージュの競技場は日本に、藤野リュージュ競技場と長野オリンピックで使用された長野市の
長野市ボブスレー・リュージュパーク「スパイラル」の二か所しかないそうです。
リュージュと似た競技で、スケルトンと言うのがありますが、こちらはソリにランナーと呼ばれる滑走面と
シャーシと呼ばれるソリ本体のシンプルな作りで、頭を進行方向に向けうつ伏せの状態でそりに乗ります。
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