テスラという企業の不信感を増大させる記事だ
下記の TechCrunch Japan の記事だが、以下の様に読み取れる。
①テスラが有するOTA(電波によるソフトウェアのバージョンアップ)機能で、「完全自動運転」(FSD)を実現すると云う。
②ただし、これはベータ版だというが、ベータ版であるにもかかわらず、FSDの価格を1万ドル(約115万円)から1万2000ドル(約138万円)に引き上げると発表した。
③最新のFSD(Full Self-Driving:完全自動運転)ベータ10.3にはプロファイル(データセットの意)が復活し、ローリングストップなどの違反にもなり得る操作を行う可能性のある「アサーティブ」モードが再び搭載された。
④2021年10月に3つのプロファイル(「チル(リラックス)」「アベレージ」「アサーティブ(積極的)」)を搭載してリリースされた。
⑤1月9日に発表された最新のアップデートでは、FSDベータ版のプロファイルが復活している。「アサーティブ」を選択した場合、注意書きには「このプロファイルでは、Model Xの追従距離が短くなり、より頻繁にレーンチェンジを行い、追い越し車線から退出せず、ローリングストップを行う可能性があります」とある。
⑥ローリングストップとは、クルマが停止線で徐行し完全に停止しないことを意味するが(これは違法で危険だ)、FSDの運転がそれに該当するかどうかはまだ明らかでない。
⑦以前にも指摘したように、FSDは真のレベル4の自動運転ではなく、単にレベル2の高度運転支援を提供するものであるため「Full Self-Driving」という名称は(Autopilotと同様に)誤解を招く恐れがある。
米NHTSAでは、日本の当局とは異なり、事前の認可についてオープンな姿勢があるのだが、既に夜間の緊急車両にぶつかる事故が多いと云うことから、テスラ社に対し報告書の提出を求めていたとの報があったはずだが、十分な吟味がなされたのだろうか。その結果判定も出されぬまま、テスラ社がこの様な、ハードウェア的にはレベル2相当であるのにもかかわらず自動運転を達成したかのバーションアップを課金と共に行うことに不信感は高まる。
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テスラ「完全自動運転」最新ベータ版は違法なローリングストップを行う「アサーティブ」モード搭載
TechCrunch Japan 2022年1月11日 by Steve Dent, Aya Nakazato
The Vergeの報道によると、Tesla(テスラ)の最新の「Full Self-Driving(FSD、完全自動運転)」ベータ10.3にはプロファイルが復活し、ローリングストップなどの違反にもなり得る操作を行う可能性のある「アサーティブ」モードが再び搭載された。このアップデートは当初、2021年10月に3つのプロファイル(「チル(=リラックス)」「アベレージ」「アサーティブ(積極的)」)を搭載してリリースされたが、信号での左折や予期せぬ停止などの問題が発生し、わずか2日後に撤回されていた。
米国時間1月9日に発表された最新のアップデートでは、FSDベータ版のプロファイルが復活している。「アサーティブ」を選択した場合、注意書きには「このプロファイルでは、Model Xの追従距離が短くなり、より頻繁にレーンチェンジを行い、追い越し車線から退出せず、ローリングストップを行う可能性があります」とある。なお、Twitterユーザーの@Digitalhenが指摘しているように「アベレージ」モードでもこのシステムはローリングストップを行うことがある。
「ロードレイジ(を招く)モード」は画面に収まりきらなかったらしい
一般的にローリングストップとは、クルマが停止線で徐行し完全に停止しないことを意味するが(これは違法で危険だ)、FSDの運転がそれに該当するかどうかはまだ明らかでない。また、多くの州では、誰も追い越していないのに左車線や追い越し車線を走行し続けることは違法だし、もちろん、先行車に追従しすぎるのもよくない。とはいえ、このモードはまだ十分にテストされていないため、これらのことがどのように行われるかを正確に示すことはできない。
週末、Elon Musk(イーロン・マスク)CEOは、まだベータ版であるにもかかわらず、FSDの価格を1万ドル(約115万円)から1万2000ドル(約138万円)に引き上げると発表した。以前にも指摘したように、FSDは真のレベル4の自動運転ではなく、単にレベル2の高度運転支援を提供するものであるため「Full Self-Driving」という名称は(Autopilotと同様に)誤解を招く恐れがある。
編集部注:本稿の初出はEngadget。著者Steve Dent(スティーブ・デント)氏は、Engadgetのアソシエイトエディター。
下記の TechCrunch Japan の記事だが、以下の様に読み取れる。
①テスラが有するOTA(電波によるソフトウェアのバージョンアップ)機能で、「完全自動運転」(FSD)を実現すると云う。
②ただし、これはベータ版だというが、ベータ版であるにもかかわらず、FSDの価格を1万ドル(約115万円)から1万2000ドル(約138万円)に引き上げると発表した。
③最新のFSD(Full Self-Driving:完全自動運転)ベータ10.3にはプロファイル(データセットの意)が復活し、ローリングストップなどの違反にもなり得る操作を行う可能性のある「アサーティブ」モードが再び搭載された。
④2021年10月に3つのプロファイル(「チル(リラックス)」「アベレージ」「アサーティブ(積極的)」)を搭載してリリースされた。
⑤1月9日に発表された最新のアップデートでは、FSDベータ版のプロファイルが復活している。「アサーティブ」を選択した場合、注意書きには「このプロファイルでは、Model Xの追従距離が短くなり、より頻繁にレーンチェンジを行い、追い越し車線から退出せず、ローリングストップを行う可能性があります」とある。
⑥ローリングストップとは、クルマが停止線で徐行し完全に停止しないことを意味するが(これは違法で危険だ)、FSDの運転がそれに該当するかどうかはまだ明らかでない。
⑦以前にも指摘したように、FSDは真のレベル4の自動運転ではなく、単にレベル2の高度運転支援を提供するものであるため「Full Self-Driving」という名称は(Autopilotと同様に)誤解を招く恐れがある。
米NHTSAでは、日本の当局とは異なり、事前の認可についてオープンな姿勢があるのだが、既に夜間の緊急車両にぶつかる事故が多いと云うことから、テスラ社に対し報告書の提出を求めていたとの報があったはずだが、十分な吟味がなされたのだろうか。その結果判定も出されぬまま、テスラ社がこの様な、ハードウェア的にはレベル2相当であるのにもかかわらず自動運転を達成したかのバーションアップを課金と共に行うことに不信感は高まる。
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テスラ「完全自動運転」最新ベータ版は違法なローリングストップを行う「アサーティブ」モード搭載
TechCrunch Japan 2022年1月11日 by Steve Dent, Aya Nakazato
The Vergeの報道によると、Tesla(テスラ)の最新の「Full Self-Driving(FSD、完全自動運転)」ベータ10.3にはプロファイルが復活し、ローリングストップなどの違反にもなり得る操作を行う可能性のある「アサーティブ」モードが再び搭載された。このアップデートは当初、2021年10月に3つのプロファイル(「チル(=リラックス)」「アベレージ」「アサーティブ(積極的)」)を搭載してリリースされたが、信号での左折や予期せぬ停止などの問題が発生し、わずか2日後に撤回されていた。
米国時間1月9日に発表された最新のアップデートでは、FSDベータ版のプロファイルが復活している。「アサーティブ」を選択した場合、注意書きには「このプロファイルでは、Model Xの追従距離が短くなり、より頻繁にレーンチェンジを行い、追い越し車線から退出せず、ローリングストップを行う可能性があります」とある。なお、Twitterユーザーの@Digitalhenが指摘しているように「アベレージ」モードでもこのシステムはローリングストップを行うことがある。
「ロードレイジ(を招く)モード」は画面に収まりきらなかったらしい
一般的にローリングストップとは、クルマが停止線で徐行し完全に停止しないことを意味するが(これは違法で危険だ)、FSDの運転がそれに該当するかどうかはまだ明らかでない。また、多くの州では、誰も追い越していないのに左車線や追い越し車線を走行し続けることは違法だし、もちろん、先行車に追従しすぎるのもよくない。とはいえ、このモードはまだ十分にテストされていないため、これらのことがどのように行われるかを正確に示すことはできない。
週末、Elon Musk(イーロン・マスク)CEOは、まだベータ版であるにもかかわらず、FSDの価格を1万ドル(約115万円)から1万2000ドル(約138万円)に引き上げると発表した。以前にも指摘したように、FSDは真のレベル4の自動運転ではなく、単にレベル2の高度運転支援を提供するものであるため「Full Self-Driving」という名称は(Autopilotと同様に)誤解を招く恐れがある。
編集部注:本稿の初出はEngadget。著者Steve Dent(スティーブ・デント)氏は、Engadgetのアソシエイトエディター。