私の思いと技術的覚え書き

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Uボートブンカー

2018-08-27 | 車と乗り物、販売・整備・板金・保険
 Uボートブンカー(独:U-Boot-Bunker、英:U-boat-bunker)とは、旧ドイツ海軍が先の戦争で自国および占領した各国の港湾などに構築したUボート用の掩体格納庫のことだ。英語だとバンカーという発音となる様だ。Uボートは、旧ドイツ海軍が建造した潜水艦の俗称で、その総数は1,100を超たそうだ。そして、相手国の船舶撃沈など被害数は3000を超えると記されている。一方、Uボート自体の被害数も850程度生じた様だから、850/1,100≑77%(約8割)という極めて甚大な損耗率だったことも知る。なお、当時のドイツ潜水艦隊司令長官は高名なカール・デーニッツで、後に海軍司令長官になる男だ。彼は、Uボートが帰港係留中とか修復作業中に空爆での損失を防ぐため、各地にUボードブンカーを作らせた様だ。

 ちなみに、グーグルアースで u boot bunker とか、キール(独)、ロリアン(仏)などとドイツ軍港があった地を検索すると、多くのUボートブンカーが見れて興味深い。これら全貌までは定かでないが、仏ロリアンのブンカーは最大クラスで、海に面した潜水艦の出入り口を持つ前部建屋と中間に横移動を行うトラバーサ持って後部建屋に分かれて設置されている様だ。想像するところ、前部建屋でウインチ牽引で緩いスロープを引き上げるインクライン様の機構で潜水艦を代車上に乗せて引き上げ、トラバーサで横移動して適する後部建屋(つまりドッグ)へ移動して艦の修復作業を行っていたのだろう。

 先の戦争中に連合軍の制海権をかいくぐり、ドイツと日本は僅かな戦略情報や物資のやりとりをしていた様だ。日本からも合計5回のドイツへの遣独潜水艦作戦というのが行われているが、完全に成功して帰着できたのは1回(第2次作戦)しかなかったと云うことだ。これらの日本側潜水艦が目指したのは、ドイツ傘下のロリアンとかブレストのブンカーだったことを知る。

 wikでも解説していたが、これらUボートブンカーは連合軍の猛爆撃に遭っているが壊滅に至ったものはなく、戦後も解体しようとする動きはあったものの、あまりにも巨大で解体費用を巨額に要するため、残されているものが多いと云うことらしい。そこで、グーグルアースで今でも容易に見つけることができる。

 潜水艦映画は数々あり関心高く見るが、私の選ぶトップ3は、Das boot、レッドオクトーバーを追え、クリムゾンタイド辺りになると決めつけたい。この Das boot(Dasは独語の冠詞で英語のTheと同じ)は、70数年前の実戦というリアル感が素晴らしいと思っている。最後のシーンで、仏ラ、ロシェルのブンカー前に苦労の末に帰着し係留中、空襲を受けて瀕死の艦が沈んで行く。





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