私の思いと技術的覚え書き

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保険会社における真のサービスは如何に

2008-11-12 | 車と乗り物、販売・整備・板金・保険

 今や保険会社における損害調査部門は、ほとんどの会社が◎◎損害サービスセンター(もしくは部、課)という名称になっています。昔は、◎◎損害調査センターであり、もっと昔は◎◎損害査定センターだったと思います。ところで、最近のある会社では「◎◎保険金お支払いセンター」等と名称を一新した会社がありますが、まったくの私見ですが「そこまで媚びるのか」と感じてしまいます。そして、「ここまで媚びた名称にして、お支払いできない場合はどうするんだろうか」等とも心配してしまいます。

 さて、本題ですが、保険会社にも真のサービス力が求められているのは間違いのないことでしょう。但し、このサービスですが、ファースフード店の様なお気軽で真心もこもっていない(総てがそうだと云う訳ではありませんが)挨拶言葉等だけで済まされるものではありません。また、接する相手の要望に、迅速に従うと云うことでないのも自明のことです。保険とは、言うなれば多数が少数を相互扶助する制度であり、公正・公平たれという至上命題があるからです。

 それでは、保険会社にとっての公正・公平たることを前提として、真のサービス力とは何なのでしょうか。それは、親切、丁寧であって、しかも、できるだけ早くと云うこととなるのでしょう。

 話しは、変わりますが、私が20年近く前に東京本社に在籍し始めた頃のことです。当時、30才そこそこの下っ端でしたので、各種資料を現地に発送するためにメール室なるところを訪れる機会が何度もありました。そこは親会社のメール室ですから、多種多様なメールや段ボール箱等を、何名かの方々がきびきびと捌いているのですが、その中に結構年配の身障者の方がおられました。足が悪いらしく、この様な多忙な部署で大変だなあと思っていたものでした。後日、ある機会にその方が、会社からの帰宅時に最寄り駅でホームから線路に転落した人を助ける際、電車にひかれ身障者になったという話しを聞きました。この話しを聞いて、「立派な方だなあ、私にはその様な場面で動けやしないだろう」と思ったものでした。この様な話を記し何が云いたいかと云うことですが、やはり真のサービスというのは、命を賭けろとまではいかなくとも、人として恥じない行動をせよということだと思うのです。

 ある保険会社では、経営理念の一つとして「各個人が自らを律し、自ら考え、自ら行動し・・・」等と記されています。立派な言葉であり大切なことと思います。この様な経営理念は、それを実績して行くことは甚だ難しいことでもあるのですが、保持することは企業活動にとって大切なことであると思います。一方、その子会社である損害調査会社では、明確な経営理念は記されていません。多分経営者に聞けば「そうだなあ、親会社に貢献することだろうな」等との回答がなされるのかもしれません。

 しかし、保険会社では、子会社のアジャスターが最前線に立ち、直接契約者や事故相手者等に日々接しているのです。つまり、保険会社にとってのサービス力の真の担い手でもあるのです。そんな子会社に、企業理念も明確にしていないのは、残念なことだと感じます。

 ところで、サービス力という視点で廻りの仲間を眺めた時、私は不満足の念を禁じ得ない場合があります。その様な不満足な者曰く「アジャスターには権限がないから・・・」等と言い訳をします。しかし、そんな権限に有無に関わらず、できることすら積極的にしようとしない者がいることを大変残念に思うのです。

 現在起きている世界的な経済不況は、もしかしたら第2段階としての損害保険業界の合併への動きに繋がって行くのかもしれません。しかし、どの様になるにせよ、保険会社へのサービス力の期待は高まりこそすれ、低まることはあり得ないと思います。そんな中、我々アジャスターには、期待に応えられるべく、真の「人としての道理」を持ったサービス力が求められているのだと考えるのです。

追記

 私が会社命令による即日解雇になってから、早3ヶ月半になろうとしています。この間、会社には私宛の私信や書籍(定期購読本もあります)が幾らかは到着しているはずですが、一切私宅へ転送がなされてきません。多分会社では、解雇後一切私に関わるなと命じているのでしょうが、それにしても私書等までも転送しないということに、私の勤務先に在する者の「人としての良識」を疑わざるを得ません。

 また、解雇直後、ある人物に書類の発送を依頼し了解の返事を得ていたのですが、その後一切の音信がありません。これら人物は何れも、会社の命はともかく、「人としての道」に外れた者達だと感じています。この様な者らには、決して真のサービスなんかできやしないと改めて思うのです。




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