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太陽光発電の様々なリスク

2021-07-14 | コラム
太陽光発電の様々なリスク
 昨日(7/13)、太陽光発電の火災の話しを記したところ、太陽光パネルそのものは燃えない材質だという意見が合ったので、改めてNetで種々検索したところを紹介してみたい。

1.太陽光パネルの火災事案
 図1に示すが、2008年3月から2016年8月の間に、火災、発熱、発煙などの自己が102件報告されている。


2.太陽光パネルの構造と仕組み
 図2に示すが、太陽光パネルの断面は、外側外面はガラスで難燃性は高い。内部の核となる発電はシリコン半導体と電極で構成されているが、これ自体は難燃性は高いものの、電極間のアークが製造欠陥とか外部からの飛来物の衝突、設置地盤の変位によるパネル自体の変形により生じると、発火のリスクはある。また、パネルの裏側は、防水のためのバックシートが密着するが、この材質はPETとかPVFで、難燃性は高いとはいえない。

 なお、太陽光発電は発生電圧は直流(DC)だが、規模(パネル同士の直列数)によりことなり、中規模なものまでは100V~450V程度だが、大規模(メガ(出力MWh以上のもの)なものでは1000Vを超すそうだ。

 そして、このDCをパワーコンデショナー(EVとかHVで云うところのインバーター)という機器で、DC→AC変換と、電圧調整を行うのだが、このパワーコンデショナーからの発火もあると云うことだ。また、各パネル間をコードで接続しているが、齧歯類の動物が配線コードをカジリ、これが原因でショートを起こす事例もあるとのことだ。


3.米国での火災事故事例
 図3に米国での火災事故事例を示す。


4.太陽光システムの危険
 図4に太陽光システムの危険を示す。火災に伴い消火活動が行われる訳だが、鎮火後に水濡れした天井板に触れて消防士が感電した事例もあるとのことだ。


5.設置が海際でも斜面でも、それぞれ脆弱性を抱える
 図5に海際平面に大規模太陽光パネルが設置されているが、津波はもちろん、高潮でもショートにより大規模に発火する場合があるだろう。一方、傾斜面の設置は、立木の伐採を行い設置した様な場合は特にだろうが、地盤の保水力が低下し、地盤自体の崩落のリスクは高まる。



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