私の思いと技術的覚え書き

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潜水艦のスクリュー

2022-07-27 | コラム
潜水艦のスクリュー
 潜水艦のスクリューとか前部形状は、あまり公開した写真が出ることはない。
 これは、スクリューの形状が判ることで、シミュレーションでその発するスクリュー音が予想されてしまうとか、前部形状で主にソナーの配置だとか魚雷発射管の配置か明確化されるのを避けているのだという記述を何かの機会に見た覚えがある。

 そういう中で、潜水艦のスクリューは大径化し、その常用回転数を落として、回転中に生じるキャビテーション(気泡)がなるべく出ない様にして静音化しているとか。だから潜水艦のドック入りの写真だかとか進水式でも、先端部とかスクリュー部は適当なカバーを掛けて見えない様に隠された秘密部分になっているそうだ。

 ところが今回見たYoutube動画のトップ画面だけにスクリュー部の写真がモロに写っている社員が目に止まった。この姿は動画中には一切出ないが、トップ画面だけに表示されるものだ。


 この写真を見ると、最新型潜水艦に多用される様になっているX舵で、羽数は7葉で、並ぶ兵隊の身長を1.7~1.8mすると、半径5mほど直径は10mというところか。
 スクリューの羽角はかなりの捻りがはいり外周部ほど捻りと前方向に曲面に曲がっている複雑な形状だ。おそらく材質は砲金性なのかなと想像するが確かなことは不明だ。また、スクリュー中心部の軸は1mほどと結構太いが後端部はルーバー状になっているが、後端部部分は固定で回転しないのかもしれない。

 潜水艦の活動で、艦尾から後ろにたなびくソナーを後方に流すことや、長長波の電波を受信するアンテナとして後方に流して、潜行中のテキスト指令を受信できる様な記述もあるので、こういう装備かここから伸びるのかもしれないも記されているので、この回転しないルーバー状の部分から後方に伸ばすのかもしれない。

 また、この写真とか大型船舶の大きめのスクリューでも、羽は1枚1枚が独立して制作され、根元で多数本のボルトにより固定しているのだが、この複雑曲面を曲げか加工で製作するのではなく、大雑把な鋳造もしくは鍛造で作り、大型三次元マシニングで切削仕上げする様なことの記述も見た覚えがある。

 このこおとは、およそ30年前、沼津にある現芝浦機械(当時東芝機械)が大型三軸マシニングマシンを対共産圏国に迂回輸出して当時のココム違反で処罰を受ける事件があった。このことから、現在の日本の海自潜水艦は三菱重と川重が代わりばんこに製造しているが、ことスクリューに艦しては、芝浦機械で作っているのかもしれない。


#マル秘の潜水艦スクリュー形状


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