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 私の思いと技術的覚え書き

歴史小説、映画、乗り物系全般、事故の分析好きのエンジニアの放言ブログです。

人々は幸せになっているのか

2008-08-06 | コラム

 明治、大正、昭和、平成と時代は進んで来ました。文明は進み、国民所得は増し、法律も整備が為され、昭和初期と現在を比べれば、遙かに豊かな生活を送っているのでしょう。労働環境も然りで、昔のような過酷な労働環境は排除され、大企業での話しですが週休2日制も普通のことになっています。しかし、人々は幸せになっているのかと問えば、否と感じる方が多いのではないでしょうか。年間3万人を超えて推移する自殺者、企業における病気休職者の増加、派遣労働者と正規従業員との賃金格差、年金問題、等々、問題点は減るどころか増加の傾向を示しているのは確かなことです。

 私も含め、人々の閉塞感は確実に年々増加していると感じます。廻りで困っている同僚を見ても誰も助けない、そんな職場の姿が多く聞こえてきます。個人が大切にされる時代だと云われ、個人情報保護法が施行されましたが、これが個人責任という形で如何に個人を締め付ける足かせになっていることか。コンピューター技術や情報通信技術の発達も背景に、なにもかも数値化し、成果主義や能力主義も大幅に取り入れられました。これらは、経営者達が思う公平性の美名の元に取り入れられていますが、この不公平性を実感している従業員は多いものと感じます。そして、今や企業組織は従業員や社会のためのものではなく、株主や資本家のものであることが種々の場面で示されています。

 この原因は何にあるのでしょうか。政治が悪い、経済のグローバル化、アメリカの横暴、BRICs諸国の台頭、色々と思い浮かびますが、それぞれに帰する要因はあるのだと感じます。しかし、そんな大きな問題でなく、もっと身近な問題にも要因はあるのだと感じています。それは、人の愛であろうと思います。人を愛する、個人を大切にするという心が失わつつあるのだと感じます。例えば企業活動において、従業員を愛し信頼しなければ、そもそも企業の組織的活動なんかできないと思います。しかし、現実は従業員を不信し、個人責任という言葉で恫喝しているのが実態ではないのでしょうか。経営者はそしてリーダー達は、従業員を部下をそして人々を愛しているのでしょうか。否であろうと感じるのです。




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