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【書評】反日種族主義(副題:日韓危機の根源)

2021-05-31 | コラム
 この本は韓国の李栄薫その他の共著として2019年に出版され、程なく日本ででも文藝春秋社から同年に出版、韓国で11万、日本で20万を超すベストセラーとなっている本だ。

 前から気になり読みたいとは思っていたが、市立図書館で何時も貸し出し中で読むことができなかったが、時を経て貸し出しも少なくなって来たのだろう、今般ザラッと読み下してみたことから書き留めてみたい。

 この本だが、なんで表題が種族なのか、通常表現で云えば民族となるべきところを、あえて種族と表現したところに著者達グループの思いがある様だ。つまり、彼ら(韓国人)の多くに潜む反日という感情は、著者も後書きで記している様に、近代的学問とはかけ離れた、韓国特有のシャーマニズムや宗教観が元になった偏執的な精神現象、集団心理だったのではないかと記している。

 つまり日本人から見ると、なんで恨まれているのか理解ができないというたぐいのものろう。これに対し、日本の政治家は、よくよく事実関係も曖昧なまま、お詫びの談話を繰り返して来たのも問題だろうと感じている。特に、河野洋平と村山富市の両名は、如何にも日本人らしい、理由だとか、その結果を相手がどう受け止めるかという配慮にも欠けた過剰な談話を行い、まずは誤れば良いだろう見たいな見識を持った談話を繰り返したのは、さらに韓国側の被害者意識を増進させる効果しかなかった様に思える。

 この本の冒頭で、著者は自らの国民性を「嘘の国」と断じてかなり否定的な表現をしていることに驚かされる。曰わく、韓国の嘘付き文化は国際的によく知られているととして、2014年の偽証罪起訴が1400人だが、日本の172倍だとか、虚偽に基づいた告訴、すなわち誣告罪件数は500倍に相当すると記している。

 また、保険金詐欺が蔓延しているのは周知のこととして、、2014年の自動車保険、生命保険などの保険詐欺の総額は4兆5000億ウォン(4400億円)でアメリカの100倍とも云われると記している。

 この保険金詐欺については、拙人も長く自動車保険の損害調査に携わって来たのであるが、確たる資料は集計なされていないのだが、表1に示す交通特殊事件の件数や被害額が、おおむね年間160件、金額3億円余という数値であるが、これは実際に検挙されたもので、特に告訴もされず未遂になったものから、うまうまと詐取されてしまった総数と比べれば氷山の一角ではある様に感じる。

 表2に各国の保険金詐欺の推計表を示すが、日本の数値も支払い保険金に対する割合は10%程度はあると考えて良いだろうと思う。ちなみに2019年度の自動車保険金総額は2兆3,263億円だから、10%は2,326億円となる。

 書評に戻るが、これだけの自国の非を表した著述を行ったというところは、韓国にも右傾化した組織や個人も多くいる中、命の危険すらあるだろうとも思える。また。これが中国だっら、直ちに発禁本となり、著者は矯正収容所送りとなるのだろう。

 なお、この本の内容のすべてを日本として正解と受容できない部分も幾らかはある。特に著者は李承晩楽堂という組織に属し、李承晩(初代大統領)の業績再評価を行いいつつ、同大統領の功績を称えるが、そのまま鵜呑みにはできないと感じる。





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