私の思いと技術的覚え書き

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カムアライメントのこと

2015-05-30 | 技術系情報
 現在は減少したカムのベルト駆動ですが、普通車やディーゼル車で10万k毎の交換が推奨されています。特に負荷条件が厳しく燃焼室も狭くでバルブの逃げが作りようもないディーゼルでは、10万で警告灯が点灯する様になっているクルマが多いものです。また、軽自動車などは10万以下、8万程度で交換しない切れることが多いと聞きます。

 ところでタイミングベルトの交換ですが、現在はツインカムが多く、インテークとエキゾーストのスプロッケットを何らかの治具で固定して双方の位置関係を狂わないようにして行っている場合も多いのだと思います。この手法によりベルト交換前の相対位置への復元はできる訳ですが・・・。しかし、この方法だとクランク軸に対して、インテークおよびエキゾーストのそれぞれの位相が、元々狂っていた場合、狂ったままでの復元となってしまいます。本来は、メーカーの指示する何らかの手法で、インテークおよびエキゾーストとクランク位置間の位相を確認すべきものだと思うのですが・・・。

 このクランクとカムの位相(カムアライメント)は、メーカーそれぞれが専用SSTとして出しています。これら、すべてを揃えるのは困難ですので、先の簡易的な手法が取られているのでしょう。しかし、当方の過去の経験から考えても、ベルト並びにチェーンの場合であっても歯飛びにより狂っている場合もあり得る訳で、スプロッケット間を固定するなんていう簡易的な手法でなく、正規のカムアライメントを計測しつつベルトもしくはチェーンの取替をすべきことと感じます。

※写真はアルファ156・JTSのヘッドカム機構と、アライメントゲージのイン、エキゾースト用で、カムシャフトベアリングキャップの特定位置を外し装着します。なお、この前提で、1番シリンダーの圧縮上死点をダイヤルゲージで正確に合わせます。狂っているとアライメントゲージが装着不可ですので、スプロッケット固定ボルトを弛め、カムを廻して装着できる位置として、スプロッケットを再固定します。



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