私の思いと技術的覚え書き

歴史小説、映画、乗り物系全般、事故の分析好きのエンジニアの放言ブログです。

コネクタランスの話し

2018-09-14 | 車と乗り物、販売・整備・板金・保険
 今日のこと、昨日の大型バス運行で室内間接灯の3連スイッチの内の一つが点かないという報告を受け、チラと点検してみた。確かに3つの内の1つだけ室内灯が点灯しないし、スイッチのパイロットランプも点灯しない。ということはヒューズではないだろうと、該当スイッチを引き出して接続コネクタを観察すると、8極ぐらいのコネクタが、1つの端子が2mm程抜け出している(引っ込んでいる)ことを発見した。(写真は抜き出した写真)コネクタハウジングと、そこに挿入される端子は、ランスと呼ばれるツメで引っ掛かりロックされる構造になっている。そして、このランスが端子側にある場合と、ハウジング側にある場合がある。昔は、端子側にランスツメがある場合が圧倒的だったと思うが、昨今はハウジング側にある方が多いと感じる。コネクタの修理などで、ハウジングから端子を抜き出す際は、このランスが何処にあり、どうロックを解除すれば良いかを十分意識し考えながらやらないと、ハウジングをオシャカにしてしまうことは経験者なら良く判るところだろう。

 今回のケースでは、抜けかけた端子を完全に抜き取り、ランスがハウジング側にあり、それが損傷してないことを確認後、再度カチッとロックするまで差し込んで、修理は完了となった。


余談話し
 昨今のコネクタは、ほとんど何らかのロック機構が付帯するものがほとんどだろう。そんな中、エアバック系のハーネスコネクタ(ほぼ全メーカーで黄色だろう)には、別小部品としてのロックがある場合がある。このロックを外さないとコネクタは接続を切ることができないのは当然だが、ロックを外した場合に相手側(エアバッグモジュールなど)の両端子をショートさせる機構となっている。この理由は、静電気などで端子間に電位が生じることを防ぐためなのだが、このことを知らず無造作にロックを扱い、細い押しツメが欠損したまま接続しても、両端子がショート状態だからエアバックランプは点灯状態にになる。しかも、ほとんどのメーカーで瞬断状態を復帰しても、リセットさせぬ限りランプは消灯しない。


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