私の思いと技術的覚え書き

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イタリア地震に思う

2009-04-09 | コラム

 数日前にイタリアのラクイラという地方都市に結構大きな地震に見舞われ、現在のところでも270名を越す死者が出ている痛ましい災害が生じたことが伝えられています。ラクイラが、どの様な町か知る由もありませんが、グーグルアースで見る限り、中心部は例のレンガ色の屋根が密集した如何にもイタリアらしい町だと伺えます。

 想像ですが、2階建てか3階建てのアパートメントみたいな建物が中心なのでしょう。そして、石造りを基本とした建築で、築後100年を超える様な建物も珍しくないのかもしれません。イタリアに限らずですが、欧州の石造り建築は特殊な名建築物でない一般民家でも、日本の木造建築とは桁違いに長い期間に渡り使用し続けられることには、ある意味あこがれみたいな思いを感じます。そんな住環境が、欧州の町並みを歴史感あるものにさせている大きな理由だろうと思うからでもあります。

 しかし、幾ら石造りの建物でも、何十年か毎にリフォームというレベルを超えたレストアを繰り返すことによって、現用に耐え続けているのだろうと思います。

 我が国だと100年を優に超えた建物は多くが文化財の扱いになりますが、その様な建物が今回の地震で多分多く損壊しているのだと思いますが、人々の死傷に次いで気の毒なことと思います。

 しかし、今回の震災の死傷者が多いのも、地震が大きいということもあるのでしょうが、石造りで耐震性が低かったという要素もあるのかもしれません。しかし、今後の町の復興に当たっては、耐震性は向上させつつ、従来のイメージを保ちつつ復元が行われるものと想像されます。それが、彼らの文化なHashirarepairのだろうと思うのです。


追記

 日本の家屋は住宅ローン期間ともなる30年を持つかどうかとも云われています。しかし、昔の百姓家みたいな古民家は、骨格となる柱や梁の太さが違いますから、やはり長寿命な訳です。でも、そんな長寿命だった民家も取り壊され続け、新しい住宅に立て直されされて町並みが大きく変貌して行くのです。これも文化なのでしょう。

※写真は古民家(江戸時代)のリペアされ続けた柱です。




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