時あたかも名神高速道路が開通したころのことである。現ニッサン・シビリアンの従前車でエコーというマイクロバスが立て続けに、高速走行中に転覆横転するという事故が生じたのであった。このエコーであるが、トランスミッション後部のエクステンションハウジング部にオーバードライブ機構を付加したものであった。オーバードライブの減速比は0.7~0.8前後であろうから、エンジン回転数の約1.4倍もの回転数でプロペラシャフトは回転することになる。しかも、エコーの場合、比較的長いホイールベースにも関わらず、プロペラシャフトは分轄されない1本物であった。事故原因の調査の結果は、長いプロペラシャフトが高速回転による共振で撓み変形して、前端スリーブヨーク部より抜け落ち、路面に突き刺さり、あたかも棒高跳びの如く、車両後部を跳ね上げ、転覆したものであることが判ったのであった。
この事故は、対策部品として新たに2分轄プロペラシャフトへの改修が行われることになった。なお、本事故その他を含め、リコール改修制度の発端となったのであった。
なお、プロペラシャフトの分割化は、一般的なFR乗用車でも2分轄化が行われており、長尺貨物車などでは3分轄のものもある。また、近年の炭素繊維の採用は顕著であるが、その先駆けともなったのがプロペラシャフトへの使用であった。これにより軽くて剛性が高く共振点が高いプロペラシャフトが製造可能なり、一般的な2分轄プロペラシャフトの単軸化が可能となったのだが、FR車が減っていることもあるのだろうが、あまり普及している様子はない。
この事故は、対策部品として新たに2分轄プロペラシャフトへの改修が行われることになった。なお、本事故その他を含め、リコール改修制度の発端となったのであった。
なお、プロペラシャフトの分割化は、一般的なFR乗用車でも2分轄化が行われており、長尺貨物車などでは3分轄のものもある。また、近年の炭素繊維の採用は顕著であるが、その先駆けともなったのがプロペラシャフトへの使用であった。これにより軽くて剛性が高く共振点が高いプロペラシャフトが製造可能なり、一般的な2分轄プロペラシャフトの単軸化が可能となったのだが、FR車が減っていることもあるのだろうが、あまり普及している様子はない。