私の思いと技術的覚え書き

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三島楽寿園界隈の散策

2022-11-11 | 沼津そして伊豆周辺
三島楽寿園界隈の散策
 秋陽の現在、空も青く、至る所で秋らしい紅葉の輝きが見え、寒くも暑くもなく、散策するには最高の季節だ。そんなこともあり、毎年の如く秋口の今頃「菊祭り」を開催している「楽寿園」に行くことになった。

 この楽寿園だが「菊祭り」のおもしろいが、この時期は特に北門から入ると直ぐ左手の森が、カエデで多く、そこその紅葉が見られるのだが、今回は未だ時期が早いのか、それとも寒さが未だ至らないのか紅葉は今一つ冴えなかった。


 菊祭りの菊もどうもくたびれている様だ。何時もの定例コースで、園内に保存されているSL・C58を一回り眺める。正直、各地にあるSLを眺めるて来ているが、過去京都の梅小路蒸気機関車館(現在は京都鉄道博物館と名称変更しているらしい)の動態保存のSLは別格として、ここのSLの保存状態は至って優れている。それは、想像だが地域の愛好会なりが会って、定期的に清掃やミガキ、そしてペイント補修などを繰り返して来ているからに違いないだろう。ここのSLは、それは概観塗装など、目を凝らせばデコボコして塗膜が浮き上がったりしている部分もあるが、概ねキレイだし、主連接棒とか動輪の無塗装面など、錆びも出ておらず、新車時の輝きを失っていない。運転台の中を覗けば、各部パーツが盗まれたり壊されたりと云うこともなく、真鍮製の多数の弁ハンドルなど、磨き上げられて輝いている。これは外部のタンク上部にある真鍮製と思える安全弁の造作もそうで、磨き上げられて曇りなく光っている。しかし、このSLの前に立って見上げ見下げたりと眺めると、何と重量感を感じることか。ちなみに前部のスノープラウ(除雪版)とフロントメンバー(自動車で云うところのフロントバンパー相当の部位)を指で触れてみると、板厚10mmというところだろうか。熱効率10%、運転操作に熟練と体力を要し、稼働中は釜の耐久度を下げないように、休車中でも火を絶やさなかったと聞く保守性の悪さ。おまけに、クーラーのない時代、真夏でもトンネル入ると客車の窓を閉めたという煙灰の凄さ。現代から見れば、およそ役に立たない機械となったが、被突の時代をになった文化遺産だと思える。




 今回は、北門から入って通常はその通り帰った方が速いのだが、南門から出て、その近くの白滝公園まで足を伸ばした。ここも、湧き水が三島大社の方に流れる場所で、真夏でも涼しい風が通る良いところだ。この流れに沿った柳が並ぶ街道も好きな場所だが、今回はいささかそこまで歩く意欲もなく、駅方向に戻る経路で歩いた。

 文化会館の前を過ぎて、左に切れ込む裏街道を久しぶりに歩いた。ここは車は一通なのだが、道は石畳風にキレイにされており、左右に飲食関係の店もあるのだが、平日だったからなのか店も閉じているし人影もほとんどない状態だった。

 しかし、沼津も街中を歩くこともあるが、三島の街中は時々、ハッとする程古い建築が民家でも企業社屋が沼津より多くもあるものだ。これは、あの忌まわしい、今でも隷属せざるを得なくなった先の戦争における空襲を三島は受けていない違いと、泉とそれを流す川が多い故に、この様な景観が残されているのだろう。


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