私の思いと技術的覚え書き

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内板骨格パネルの板組み不良について

2017-12-03 | 車両修理関連
 過日(11/27付け)の意見で、スズキのアンダーボデーなどについてパネル間に隙間を生じているという板組みの悪さを指摘したが、若干補足事項といて記す。

 このスズキほどの品質の悪さでなくても、内板骨格パネル間はとかく隙間を生じるなどが起こり易いといえる。その理由の一つが、これらパネルは Tier3(3次下請け)などのプレス屋で生産されることが多いことがある。その理由の一つが、内板骨格パネルの数が、車両外観を形成する外板パネルに比べると桁違いに多いことがある。そして、Tier3での生産は、当然において、専用金型を使用するが、その金型の保守や、半手動のプレス機のセッティング、プレス後の寸法計測の管理などといった要素が、Tier1で行っている外板パネルに比較すれば、驚くほど杜撰だといっても過言ではないだろう。しかも、メーカーの組み立てラインにおいて、予め隙間を生じさせない様な治具の仮固定を行うなどの留意が欠けていると、スズキの様な製品が出荷されてしまうことになるのだろう。私見だが、スズキの生産プラントの治具は、トヨタに比べ10年は遅れているだろうと思っている。

 まあ、スズキのことをボロクソに貶(けな)したが、輸入車の中には、もっと酷い事例にお目に掛かることもある。また、BMWなどは、予めプレス部品端部のスポット溶接箇所を凹凸に加工しておき、スポット溶接部位の加圧力にパネル自体が追従しやすくして、この問題から逃げる手法を取っている。




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