私の思いと技術的覚え書き

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ショックなデジカメ落下破損のこと

2011-07-24 | コラム
 先日のこと、数年間愛用していたデジカメを、不注意からコンクリート床面に落下させてしまいました。外見上は落下時に衝突したと思われる角部にキズが付いており、その他の外見に問題はなさそうに見えました、パワーオンにしても、レンズは問題なく伸びますし、フォーカスも問題なく合焦しシャッターも切れます。良かったと思いつつ、その後使用したのですが、PC画像を見るとなんと、すべての画像に右上が蹴られている(画像の一部が覆われ黒く潰れること)ではありませんか。慌てて、デジカメの液晶モニターを確認すると、確かに画像の右上部が円弧状に蹴られています。しかし、ズームをテレ(望遠)側にすると蹴られは解消されます。大変残念ですが、そのまま使い続けられるものではありません。

 デジカメのボデー外見やレンズ胴体に変形などは観察されませんが、恐らくズーミング用か手振れ防止用の中間レンズの位置がズレてしまったのでしょう。修理に出そうかとも考えましたが、類似製品の新型が、性能も相当グレードアップして案外安く販売されており、買い替えることにしました。

 過去に携帯電話を落下させたことは数知れず程あり、それなりにボデーにキズは生じましたが壊れたことはありません。しかし、デジカメはズームレンズや手振れ防止機構などの光学系のメカニカルな機構を持っており、ショックには弱いものだと思います。

 ちなみに今回のデジカメの落下衝突を物理的に考察してみますと、高さ1m程から落下させたとして、相手物は変形しない重量無限大と考えられるコンクリート床です。重力加速度は 9.8m/sec2 ですから、衝突時の速度は約 1m/sec でしょう。この時、相手物は変形しませんが、デジカメのボデーはキズの塑性変形は大したことはないですが、一瞬の弾性変形量はある程度あったのでしょう。衝突速度 1m/sec が衝突後 0m/sec に変化したのですが、その時間はどの程度なのでしょうか。クルマの衝突では、衝突時の速度変化時間は0.1~0.2secであることが知られていますが、デジカメはそれよりずっと小さい体積ですし、重量比では3,000倍程も違いがあります。仮に、クルマの衝突時間の1/1,000の変化時間として0.0001sec と仮定してみますと、落下衝突時の加速度(減速度)は10,000/sec2 となります。約1,000Gの衝突加速度となりますが、デジカメ重量が300gとして300kgの加重が作用したことになります。



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