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 私の思いと技術的覚え書き

歴史小説、映画、乗り物系全般、事故の分析好きのエンジニアの放言ブログです。

エンジンルーム考

2017-01-10 | 車と乗り物、販売・整備・板金・保険
 エンジンルームを覆い隠すカバーのことだが、この現象は過去の意見でも述べているが、アナログ車ではメカニズムが露出しており、特にヘッドカバーなどの造形は、パワーと走りを予感させるが如く、メカニズムとして美しかった。そして、法令でも義務付けられた日常点検(運行前始業点検)も行い易いし、トラブルの予兆発見上も良ろしいことだったと思っている。それが、日本車が流行らせた世界的流行の中で、エンジンにカバーを被せるにが極当たり前のこととなった。うがった見方かもしれないが、ヘッドカバーなど見せるデザインにコストを出し惜しみ、安直なカバーで覆い隠すことによるコスト削減だけがカーメーカーの目的としか思えないところがユーザーをバカにしているとも感じるところである。

 現在でもフェラーリの様なクルマでは、ガラス張りのショーケースの様に外部からエンジン上部が誇らしげに見えるクルマもあるのだ。しかし。スポーツカーの雄たるポルシェでは、最新の991では写真の如く、ほぼ全面カバーでエンジン本体はまったく見えない。元来、911シリーズはボンネット開口部が狭く、ホリゾンタルシリンダー配置という宿命から、ボンネット開口部から伺えるエンジン本体の見え具合は良くなかったが、補機類やファンベルトなど、それなりの日常点検が必要な個所はあるのだ。あの賢明なドイツ人が、あの常にスポーツ心を忘れないポルシェが、こんな非常識なメカニカルデザインを取り入れるとは、どこか狂っているとしか思えないのだ。


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