私の思いと技術的覚え書き

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木骨構造トラック

2018-12-27 | 技術系情報
 昨日の、日野21世紀センターの第2弾報告として、木骨構造キャブのトラックを紹介してみます。ボンネットからフロントウインドスクリーンまでの形は、昨日紹介のバスこ近似しています。中・大型トラックでは、新車製造からボデー架装のためにキャブ付きシャシーの状態で、ディーラーナンバーで道路を運行しているのを現在でも見ます。この当時では、フロントスクリーンとメーターパネル、ステアリング、各ペダル類が付いた運転席床から後ろがフレーム丸出しの状態で、出荷工場から各地のボデー工場まで陸送されていたということでしょう。

 そのボデー工場では、平板からセミモノコック構造の運転台を作るのに際し、大規模な整備投資なしで行える手法として、運転台も木骨の骨組みに、外板だけを手叩き板金の鋼板を被せて作りあげてた様です。もっとも、後方の荷台も同様で、縦根太、横根太、床板など、総て木製で、床は周辺の床アングルとサイドあおりの蝶番だけが鋼製です。あおりも、外側面だけは、薄鋼板で張り剛性を出すためのビード加工がなされていますが、中は厚板の木製です。

 現在でもトラック架装を行うボデー工場では、床板などは木製品を扱いますが、この当時と比べれば圧倒的に少なくなっていることでしょう。伝え聞く当時の職人には、板金、塗装、の他に自動車大工、シート屋(ホロ屋)、電気屋(電装屋)などが存在したそうです。また、乗用車でも国産ではあまり聞いたことないですが、英国の古いライレーとか、最近までモーガンなども木製骨格のボデーを作っていた様に理解しています。






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