私の思いと技術的覚え書き

歴史小説、映画、乗り物系全般、事故の分析好きのエンジニアの放言ブログです。

アナログチックな電気回路

2017-02-27 | 車両修理関連
 こいいうアナログチックな電気回路は、トラブル発生時に判り易くて良い。今のCPUとかLSIとか使用した回路は、基板上のハンダクラックや電解コンデンサーの液漏れ程度を点検するしかない。

2016年2月27日 ·

大型バス用換気扇の修理
 大型バスには、一般的な乗用車では見掛けない装置が結構あります。天井部に付けられた換気扇もその一つです。今回は件(くだん)の換気扇が停止させ様としても(時々止まらず)、上部の開口部ダンパーが閉じたり開いたりを繰り返すというものです。

 こういう現象は、ダンパー位置を検出するスイッチ(リミットスイッチ)が悪いと見込みを付け、該当マイクロスイッチのメーカーと型番をメモしました。メーカーはPanasonic、型番はAVL3255 というものでした。ちなみに換気扇は、ゴールドキングというバス用装備品メーカー製の型式VIM-234Cというもので、修理該当車は15年程使用していますが、今でも現行製品として作り続けられてることが判りました。また、同メーカーと打ち合わせた結果、件のマイクロスイッチ単品の補給設定はなく、開閉ダンパー駆動ユニットのサブAssyとして約15千円程の設定となっていることも判りました。そんなことから、コストパフォーマンス優先で、マイクロスイッチ単品の入手を図ることとしました。メーカー(パナ)のサイトで、業務用の通販が行われています。入手は送料共で800円弱(内送料が500円程)で、注文後2週間程で配達となりました。

 さて、部品調達もできたので、換気扇のダンパー駆動ユニットを車上より取り外し、スイッチの取替を実施します。作業前は、一つと想像していたリミットスイッチですが、上端および下端の検出に180°位相で装着されています。つまり、右回転のモーター駆動のクランクでダンパーを上下させていますが、クランク根元のカムで、180°位相で停止位置を決めている訳です。まずはサーキットテスターの抵抗レンジでスイッチの接点抵抗を計測しますが問題ありません。次に指触によりマイクロスイッチのストロークとクリック感を比べてみると、上死点側のスイッチがONになる位置が深い様です。マイクロスイッチは、内部に燐青銅製のスプリングがあり、これでカチンとスナップしてON(もしくはOFF)をスイッチしているのですが、経年によりスプリングの特性に狂いを生じている様です。これではカム山でスイッチON(もしくはOFF)になるべきところでならず、通り過ぎてしまい何時までも動き続けるという結果となります。

 該当マイクロスイッチを取り寄せた新品と交換し、ハンダ付けで配線をしっかりと接続し直し、機器を元通り車上に組み付け直しました。それから、約2週間使用してますが、運転手からは異常動作の再発はないと報告を受けています。不慣れな初めての作業でしたが、1h程の作業時間でした。



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