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 私の思いと技術的覚え書き

歴史小説、映画、乗り物系全般、事故の分析好きのエンジニアの放言ブログです。

武漢肺炎(コロナ)不況・自動車関連業へ与える影響

2020-05-19 | 車と乗り物、販売・整備・板金・保険
 今次武漢肺炎(新コロナ)の第一波の流行も収束しつつある。しかし、二波、三波の連鎖リスクもあり得る訳と懸念される。この第一波だけでも、約2ヶ月経済活動が大幅に収縮した影響は、様々な業種に倒産、解雇、賃金低下などの目に見える直接被害は出ており、全国民に消費マインドの低下として生じているだろう。このことは、今後まだまだ影響は拡大しつつ、収束までにはかなりの期間を要することだろう。

 ここでは、拙人も長年関わって来た自動車に関わる業種に限定して、大まかな予想として記してみる。

 まず、自動車生産の最頂点に位置する車両メーカーだが、国内および海外とも需要は縮小していることが既に報じられている。そこで、車両メーカーは、作り過ぎによる在庫過多を抑制するため、断続的な生産調整を繰り返す自体になっている。こんな中、日産自では、生産規模を20%縮小する検討を進めているなどと報じられているが、これは彼のカルロスゴーンが行ったリバイバルプランの再現であるが、総てが国内で行われる訳ではなかろうが、同社関連で何処まで影響が及ぶのかと考えると恐ろしい。この様な生産調整の影響は、既に期間工とか臨時工を含め雇用調整は行われつつあるのだろう。小泉内閣時代に、なし崩しにあらゆる業種に派遣労働を認めるなどした結果、現在では非正規労働者が3、40%と云われるが、まずはこの様な非正規から雇用は奪われていくのだろう。

 なお、最上流のメーカーが生産調整を行えば、ティア1以下の協力企業も、必然として同期した生産縮小を行わざるを得ない。そんな中、ティア2以下とか下層に行くほど、非正規の割合も高い。また、最下層近くの小零細企業では、そもそも家内工業的で資金余力も貧弱かつ収益力も弱いからして、長期の不況に耐える力はない。なお、これら業種の製品を輸送する系列物流業というものがある訳だが、多くは中小企業が多く、影響は大きいだろう。

 想像となるが、自動車を高級高額車と比較的安価な大衆車と区分したとすれば、影響が大きいのは高額車ほど影響は大きいだろうと予測される。また、産業用車両として、貨物車だとか特装車やフォークリフトなどの機械類に含まれるものなどがあろうけど、これらは国とか自治体向け以外の需要は、著しく縮小せざるを得ないことだろう。

 次に販売店関連だが、ディーラー関係は需要減退に悩まされることになるのは確かだ。特に高級車ほど、その影響は大きく、地方の小規模輸入車ディーラーなど、倒産するところが出てくるのではないか。

 中古車販売店であるが、高級高額車を多数保有しているところは、影響度は一段と増すだろうと想像する。中古車相場は、既にオークション落札価や小売り相場が、自粛機関の中において1段もしくは2段の低下を見せており、利益の圧縮どころかマイナスとなる販売価となっているクルマも増えているだろう。こうなっても、多数在庫で借入金の大きな業者では、現金を作らぬことには、返済ができないということで、在庫を持ち続けること自体ができないことだろう。高級車中心の多数保有の大規模中古業者は、赤信号であろう。

 運輸物流・旅客関連業種だが、自動車製造および中古車輸送関連は、総じて需要減退の影響は大きいだろう。旅客関係は、主に貸切バス関係は、オリンピックおよびインバウンド関連を見込んで膨張していた訳だが、インバウンドが速やかに元に戻るとは考え難く、相当数が廃業もしくは業態変更を強いられることだろう。また、タクシー関係など小口旅客輸送は、自粛解除により一定復帰するだろうが、消費マインド低下の影響は免れず、保有車両の削減などを強いられるだろう。また、ハイヤー関係は、需要法人の収支悪化の影響から、需要が縮小することは確かだろう。

 保険関係だが、新車および中古車販売の影響から収入保険料は伸び悩むことが予想される。なお、もっと大きいことは、現在株価は何故か上がっている訳だが、いずれ外債も含め暴落に近い降下を生じるのは間違いないと思える。この結果、主に外債の逆さやで、巨額の損失を露呈し債務超過となる保険会社は生じることだろう。第3の合併劇が生じることを予想する。

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