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医療過誤事件・厚い壁(聖路加国際病院)

2022-03-24 | コラム
医療過誤事件・厚い(壁聖路加国際病院)
 下記報道は、有名大病院たる聖路加国際病院で鼻の整形手術を受けた女性が死亡したことをもって、医療ミスが原因だとして、両親が病院側に計約1億1500万円の損害賠償を求めた訴訟の控訴審判決が22日、東京高裁であった。高裁だから二審だと思うが裁判長は医師の処置の一部に過失があったとし、病院側に計600万円の支払いを命じた。
 と云う事件だが、死亡全損害のⅠ億千万請求に対して600万のお情け判決で、判決文の詳細は知らぬが、一定の医師の過誤を認めていながら、仮に請求の1億5千万が妥当だとすればの話しだが、認めたのは600万だから、過失割合に直せば4:96で、4%しか医師の責任はないという考え方もできる。

 まあ、多くの医療過誤事件とされるものが、ほとんどのエビデンス(証拠)を病院側に抑えられている以上、訴訟しても余程のことがない限り困難な裁判にならざるを得ないということは想像が付く。警察が介入して、捜査事件になっていれば、ある程度の追求がなされるのだろうが、多くの場合、警察が介入する刑事事件とはならず、そうなると民事不介入の立場を取る警察の実態もあるのでなかなか難しいところだろう。

 本当の福祉国家を目指すなら、民事事件であれども被害者の意見を聞いて、その上で客観的に疑義ある場合は捜査権を持つ機関があってもしかるべきなのかもしれない。

 ついでに、警察のことに触れておくが、警察の標語などには、暴力団は直ぐ警察へなどと記しているが、実際暴力団かどうか判らぬが、何らか恫喝の言葉を受けて刑事課に相談しても、何らか事件が起こらない限り我々は動けないと、まるで積極性のない態度を取られることは多い。

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鼻の整形手術後に死亡、聖路加国際病院側に600万円賠償命令…東京高裁が医師の過失認定
読売新聞オンライン 3/23(水) 21:46配信
 聖路加国際病院(東京)で鼻の整形手術を受けた30歳代の女性が植物状態になって死亡したのは医療ミスが原因だとして、両親が病院側に計約1億1500万円の損害賠償を求めた訴訟の控訴審判決が22日、東京高裁であった。岩井伸晃裁判長は医師の処置の一部に過失があったとし、病院側に計600万円の支払いを命じた。

 判決によると、女性は2011年2月、結婚前に鼻の形を整える手術を受けた。その後、呼吸を確保するため気管にチューブを入れる際、誤って食道に挿入されて植物状態となり、13年1月、脳死による多臓器不全で死亡した。

東京高裁
 1審・東京地裁判決は請求を棄却したが、岩井裁判長は医師がチューブの挿入を十分に確認すれば、女性が意識障害にならなかった可能性があると判断した。

 女性の母親は23日、東京都内で記者会見し「簡単な手術と聞いていたのでまさか死ぬとは思わなかった。病院のミスが認められたと娘に報告できる」と話した。聖路加国際大は「判決文が届いていないのでコメントは差し控える」としている。


#医療過誤・その賠償の壁は厚い


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