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最高裁裁判官の審査

2021-10-20 | コラム
最高裁裁判官の審査
 この前田さんという元検事の論評も最近よく見掛ける様になった。さすがに弁護士登録は、弁護士会で許さないだろうから、こうして論評を書いている様だが、結構マトモと感じる論評が多い。それでは何故、あんなフロッピーディスクの日付を書き換えるなんてことまでして、起訴へ持ち込もうとしたのか、そこが検事組織の闇といえる環境なのかもしれない。

 さて、前田氏も冒頭で、最高裁裁判官の国民審査を「形骸化した欠陥の多い制度」と記している様に、だいたいその訴訟に相当関わりのある者にしか記憶がない場合がほとんどではないだろうか。

 それと、検事の書いた本より元裁判官の書いた本というのは結構多く、時々読んで来た。そんな中思うのだが、裁判官の人事権を持つのは最高裁で、最高裁が国からちゃんと独立していれば良いのだが、実際には三権分立なんて絵に描いたという世界に思えてしまう。

 地裁や、高裁での判決で、最高裁に睨まれると、その裁判官は一生どさ回り生活を余儀なくされるし、確か10年に一回更新審査があるらしいが、過去更新されなくて辞めざるを得なくなった事例もある様だ。それが、その裁判官の本質としての欠陥であれば、当然だろうが最高裁を無視しているからと云うのでは、法令上裁判官は良心に誓って法令の範囲で自由に判決を下せるという立て付けとかなり変わってきてしまう。それと、裁判官も所詮のところ官僚なので、最高裁を目指して昇進を続けたくなるのはなるのは人情としては理解できるが、およそそういうヒラメ裁判官(上だけ見ている)に判決を受ける者にとっては悲劇だろう。

 現在行われている裁判員制度も、本当に意味があるのだろうかと思えてしまう。それと、特別なプライバイシーに関わる裁判を除いて、裁判は公開の原則があるのだが、行って傍聴しなければならない。現在のコロナ下だと傍聴席数も限られ、比較的近くで気になる裁判を傍聴しようと出掛けても抽選に外れれば、聞くこともできない。だいたい、今や国会だろうが地方自治体でも、委員会はテレビもしくはNet中継される時代で、自治体のは、ちゃんと過去に遡って見られる様にして透明性を高めている。それが、裁判所は、審理中は写真も録音も一切ダメという規則でやっているのだが、本来公開の原則をから云えば、自治体と同様にNet配信と過去の裁判も見れる環境に何故できないのかと不思議に思う。判決文も、当事者にしか配布されないが、本来はNetなどで公開すべきだろう。

 なお、関連して、警察や検察などの取り調べの可視化と云うことで、だいぶ以前から要請があるが、極一部しか公開していないのが現実の様だ。しかも、1年を超える様な長期拘留が許されており、検察の描いたストーリーに署名するまで、拘留し続けると云う取り調べ姿勢は、精神的な拷問に近いものだと思える。

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夫婦同姓、1票の格差、再審… 国民審査を受ける最高裁裁判官はどう判断した?
前田恒彦元特捜部主任検事(村木あつこ事件で証拠改竄で懲戒免職となった方)
10/20(水) 9:37
 最高裁判所の裁判官に対する国民審査が告示された。衆院選と同じ10月31日に実施される。期日前投票も可能だ。形骸化した欠陥の多い制度だが、司法の頂点に民意を反映させる貴重な機会であることは確かだ。

過去に罷免はゼロ
 もっとも、国民審査制度が始まった1949年以降、24回の審査が行われたものの、誰ひとりとして罷免された裁判官はいない。不信任率は約6~8%、過去最高でも約15%にとどまる。

 というのも、辞めさせたい裁判官がいれば投票用紙に印刷された裁判官名の上部の欄に「×」を書く一方で、空欄の裁判官については「信任した」とみなされる制度になっているからだ。

 さらには、辞めさせたくない裁判官に「○」を書いたり、よく分からないということで「?」や「△」などを書けば、その投票用紙全体が無効となる。これらを除いた有効票のうち「×」が50%超である場合に限って辞めさせられるから、罷免のハードルは極めて高い。

 全てを空欄にする場合はもちろん、一部を空欄にして投票していても、積極的な信任ではなく、情報不足で判断できなかったとか、興味がないといった有権者も多くいるはずだ。

 あまり知られていないが、衆院選については投票し、国民審査だけ棄権することもできる。受付で選挙管理委員会の担当者に棄権すると告げ、国民審査用の投票用紙を受け取らないか、いったん受け取っても投票箱に入れず、担当者に返せばよい。

 全裁判官に関して一括して棄権できるだけで、A裁判官は不信任、B裁判官は棄権といったやり方はできないが、それでも棄権率が上がれば相対的に有効票数は減るから、不信任率が上がることだろう。司法に危機感を抱かせるため、常に全員に「×」を付ける人もいるほどだ。

誰がどう判断した?
 今回の国民審査の対象となる裁判官は11人だ。投票用紙には右から順に裁判官名が縦書きされている。その順序は次のとおりとなる。

(1) 深山卓也(元東京高裁長官・67歳)
(2) 岡正晶(弁護士・65歳)
(3) 宇賀克也(行政法学者・66歳)
(4) 堺徹(元東京高検検事長・63歳)
(5) 林道晴(元東京高裁長官・64歳)
(6) 岡村和美(元消費者庁長官・63歳)
(7) 三浦守(元大阪高検検事長・65歳)
(8) 草野耕一(弁護士・66歳)
(9) 渡邉惠理子(弁護士・62歳)
(10) 安浪亮介(元大阪高裁長官・64歳)
(11) 長嶺安政(元外交官・67歳)

 「憲法の番人」として彼らが関与した著名な憲法裁判や、そこでどのような判断が示されたのかを分類すると、次のようになる。


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