昭和46年,中3時代に入手した楽譜です。
もらった(拾った)ガットギターにスチール弦を張って,わけもわからず練習していた時期,ギターを手にして半年目頃。
ポールサイモンの楽曲の多くは,コードをじゃらーんとストロークするのではなく,今で言うフィンガーピッキング的なので,譜面からコードがわかっても,その後が大変でした。
この頃には,曲を聴くとコードの進行はおおよそわかる状態だったので,「どうやったらSIMON師匠と同じに弾けるか」を日々考えていました。
スカボローフェアとか,和音の内声が動く弾き方やアレンジは,なかなか音が取れなかったり同じように弾けなかったり。「4月になれば彼女は」とかね。
で,楽譜を買えば弾き方も載ってるんじゃないかと淡い期待を抱いていたのですが,残念ながらメロディラインとコードと歌詞しかわかりませんでした。この譜面に限らず,当時はそういう時代だったんでしょう。
だから必死にコピーしたんですよ。S&G全曲「耳コピ」。当然できませんでした。
そんなことをやり始めて半年後くらいにtaniyanと出会ったわけですね。
「お,ここにも俺とおんなじような無茶やってるのがいるぞ」みたいな。
Take
高校時代だったか「ベスト盤」とコラボ(使い方正しい?)した「TAB譜付楽譜集」が出て当然買いました。それが私にとってのS&Gの教本でした。
不覚にもその楽譜集は行方不明になってしまい、無念でなりません。
そして、高校時代、日本武道館にポール・サイモンの日本公演を観に行ったことを思い出しました。
今でも耳コピはできないだろうな。
ポールサイモンが作った曲は,ゴスペル調ありフォルクローレ風ありケルティックなのもあり,一見(聴?)無国籍風で,「いろんな引き出しがある人だな」と,個人的に感じています。
件の「フランクロイドライトに捧げる歌」は,ポールサイモンの持っている引き出しのうち,かなりボサノバ色の濃い部分であると思うのですが,ぜんぜん力みがなく「ちょっとボサノバやってみました」みたいな,さらっと作ってさらっと聴かせちゃう,そういうさりげなさが,やっぱり凄いと思います。