野生生物を調査研究する会活動記録

特定非営利活動法人 野生生物を調査研究する会の会員による活動記録です。

アマゾン自然学校のテキスト(5)

2023-02-12 | 市民講座

パリカ

マメ科の植物。アマゾン、ペルー、コロンビアで自生する木です。

ブラジルでは中南部地域で見られ、成長が非常に早い木で、樹齢 18ケ月で、高さ 4 m、目通り直径10 cmになります。まっすぐな幹は、高さ 25 メートルに達し、目通り直径は最大 40 cm になります。春には、独特の美しさの黄色い花を咲かせます。

その木材は淡い黄白色で、時には淡いピンク色をしています。その表面は絹のように滑らかで、多かれ少なかれ光沢があり、合板、紙の製造などに広く使用されています。パリカは合板の製造に適しています。1 本の木から、長さ 2 メートルの丸太が 3 ~ 4 本できます。旋盤でパリカを加工して合板をつくります。

現在、パリカはアグロフォレストリーシステムで植えられており、一年生の農作物 (米、トウモロコシ、豆、キャッサバ) または多年生植物 (クプアス、ココア、黒コショウ、コーヒー) と混合で植えられています。マメ科植物で、空気中の窒素を固定するため、やせた土壌での栽培に適しています。

 2012 年の調査によると、ブラジルでは約 160,213 haのパリカが栽培され、パラ州の植栽面積は約 80,000haです。

しかし、ブラジルでは、人工林の総面積のほぼ 99% を外来種のユーカリとマツが占めています。

森林技術者は、パリカを植林する科学的努力が行われていたら、ユーカリではなくパリカが主流になっていたと主張しています。

 


第11回ナチュラリストクラブ記念講演『ひとくらし自然 民俗学の視点から その10』

2023-02-12 | 野生生物を調査研究する会の紹介

第11回ナチュラリストクラブ記念講演『ひとくらし自然 民俗学の視点から その10』 

今日は 「民俗学の視点から クズ」の話を行う

過去の様子がナチュラリストクラブの報告があるので紹介する。

節分と植物

 

今日は節分にまつわるお話でした。節分とは季節の分かれ目の事。

立春 2月4日 (旧暦1月11日)、立夏 5月5日 (旧暦9月13日)立秋 8月7日 (旧暦6月18日)  立冬 11月7日 (旧暦9月22日)があり、この中で冬→春の分かれ目の立春の前日を節分と称して豆まきなどの行事が行われています。

一年の初めの節分には邪気が入り込みやすいと考えられ豆まきやヒイラギ飾りが行われたのだそうです。ヒイラギの枝に焼いたメザシの頭を刺して玄関に飾るのはよく知られています。

そして節分に飾るのはヒイラギだけではなくトベラなども使われる地域があるそうです。トベラには臭気があり、それを鬼が嫌うからと言われているらしいですが、それほどの臭気は無いとのこと。ヒイラギやトベラは火に入れると音を立ててはじけながら燃えます。この音で鬼(邪気)を追い払う意味合いもあるのでは?ということでした。「鬼火焚き」と言ってタケ、大豆殻、麦殻を燃やして音を立てて邪気を払う地域もあるそうです。

「ヒイラギ」と名の付く木です。

同じヒイラギと名前が付いていても「ヒイラギ」「ヒイラギモクセイ」はモクセイ科、「セイヨウヒイラギ」「ヒイラギモドキ(シナヒイラギ)」「アマミヒイラギモチ」はモチノキ科、「ヒイラギナンテン」「ホソバヒイラギナンテン」はメギ科、「リンボク(ヒイラギガシ)」はバラ科

また秋に良い香りを放つキンモクセイには実ができない、なぜか?日本に入ってきたときにメスの木しか入ってこなかったからだそうです。

そのあとお茶を飲みながら総会。(コロナ前でした)来年度の予定(案)を頂きましたが、お花見を兼ねた第一回活動は2020年4月12日。多分その時にサクラは散ってしまっているのでは・・・。(以上)

 

今回(2023.2.12)はクズの話ですが、すこし節分のこともふれていきます。

節分は立春の前日となります。

立春は春の始まりであり、1年の始まり とされる日です。

前日の大みそかに「大晦日におせちを食べる地域」があります。おせちを大みそかに食べるはなぜ?

そして、植物民俗学の話をすこししたいとおもいます。