ウォーキングのコースはいくつかあり、その日の気分によって選んでいる。
ほとんど同じ場所を歩いているのに、時には違った光景が目に入ってくる。
道路脇にあったサカキの木に何やらオレンジの実が絡まっていた。
「ツルウメモドキ」だった。
今までもそこにあったのに、葉っぱの緑色が重なっていたのでので目に入らなかったようだ。
その実が色づいたのでやっと気づいたのだった。
つる性の落葉樹、「ツルウメモドキ」は淡緑色の小さな花が咲いたあとに黄色い実ができる。
その実が熟すと皮がはじけ、オレンジ色の種子が現れる。
この枝は実用的で、ドライフラワーやリースの土台として利用されたりしている。
ずっと昔、生け花の花材としてこの枝を使ったことがある。
思うように枝が曲がらず、無理矢理曲げようとしたら実がポロポロと落ちてしまったりで、困ったことを思い出した。
でも、この枝を使った生け花は秋らしくて好きだった。
その頃、近所の雑木林の中に大きな「ツルウメモドキ」の木を見つけ、毎年色づくのを楽しみにしていた。
でも、いつの間にか切られてしまって、今その雑木林は住宅地となってしまった。
学名:Celastrus orbiculatus
英名:Oriental staff vine
科名・属名:ニシキギ科 ツルウメモドキ属