乳頭温泉郷へは何度目でしょうか。
田沢湖駅前のバスにも慣れてしまったような・・・(あっ、バスでPayPayが使えたのにはビックリでした)
でも、今回はまだ泊ったことのない、小さな宿を選んでみました。
水沢温泉の「ヒュッテ ビルケ」です。
バスは水沢温泉バス停を通り過ぎ、少し上ったところに車窓から「ヒュッテ ビルケ」と大きな文字で書いてある赤い家が見えました。
ビルケ----Birkeはドイツ語で白樺のこと。
その名の通り玄関前には大きな白樺の木がありました。
実はこのビルケという名前は家の前の白樺の木ではなく、裏山にたくさんある白樺の木にちなんで名付けたそうです。
玄関を入ったらすぐにアットホームな雰囲気が伝わってくるような、気取らない宿だったのでちょっと安心しました。
「部屋はレイクビューですよ」と言われたとおり、通された2階の和室の窓からは、遠くに田沢湖が広がっているのが見えました。
ここは田沢湖スキー場のすぐ下に位置しているので、元々がスキーの宿です。
スキー客が多いためなのでしょうか、同じ階には談話室があり、そこには共同の冷蔵庫、お茶やコーヒー、たくさんの漫画本なども用意されていました。
洗面所、トイレなども共同ですが特に不自由することもなく過ごすことができました。
温泉のこと
この宿は温泉目当ての常連さんが多いようなのですが、それも分かる気がします。
とても良いお風呂だったのです。
泉質については奥様が丁寧に説明してくださいました。
『この温泉は水沢温泉と同じ泉質で、メタケイ酸、カルシウムが含まれている美肌の湯、日本一の湯』・・・なのだそうです。
お風呂は大小2ヶ所あり、札を掛けて貸し切りで利用できます。
白濁して湯花がいっぱい浮かんだ、熱めのお風呂ですが、貸し切りのため自由に温度調節ができました。
小さいお風呂---1~2人用。
大きなお風呂---3~4人は入れます。
大きな宿の立派なお風呂とは違って、このようなお風呂は正に温泉! と言った風情でいいですね。
趣があります。
他には常連さんが1人泊っていただけでしたので、大きなお風呂の方をずっと貸し切ってしまい、普段は考えられないくらい長湯してしまいました。
食事のこと
料理は奥様の手作り料理。
どれもこれも美味しくて大満足でした。
乳頭温泉名物の山の芋鍋や、無農薬野菜を使ったもの、山菜などの趣向を凝らした料理を奥様が丁寧に、そしておもしろおかしく説明してくださいました。
スベリヒユも食べました。(山形県地方などでは栄養価満点のスーパーフードのようです)
タケノコ(曲がり竹)の保存方法も教えてもらいました。
この宿はオーナーご夫婦の気さくな人柄が好まれているようです。
何よりごもご夫婦がお客様を一生懸命もてなそうという気持ちが伝わってきて好感が持てました。
建物は年季が入っていてそれなりなのですが、温泉、料理、おもてなしなど、自分の家にいるようにゆったりと過ごせる宿でした。