VIVIEN住生活総研

住生活ジャーナリストVivienこと藤井繁子が、公私を交えて住まいや暮らしの情報をお届けします!

トレーサビリティ研究会

2007年03月05日 | 住宅業界
(財)住宅産業情報サービスが運営する住宅関連産業トレーサビシティ研究会

NPO法人建築市場研究会椎野潤理事長のご挨拶から始まり

本日は、「凸版印刷の電子タグへの取組み~実証実験~」凸版印刷の大井ICビジネス本部ICビジネス企画部長(写真下)のご講演。
 
ICタグの概要や現状と、経産省の実証実験に参加したきた凸版印刷の事例をお話頂いた。
中には「婦人靴・化粧品」分野で三越や資生堂と実験し、在庫減などSCMで効果を上げたり
百貨店に来店するカスタマーの動向をICで蓄積し、写真右のような端末を利用してコミュニケーションしたりと
身近な商材でICタグの活用シーンをリアルにイメージすることができた。

次に積水ハウスの環境推進部推進G上川路チーフ課長から、住宅業界の事例として「ICタグ利用 次世代型廃棄物回収システム実証実験」のご講演。

国交省の先端技術開発補助事業にH18年度採用されたプロジェクトで
新築施工現場の廃棄物発生量をタグで正確に把握するための実験である。
新築現場0エミッションの達成は、なんと現場作業員が27種に廃棄物を分類するという事から始まる。
ある支店の実験結果からは、2.8t→1tに大幅な廃棄物の削減=環境負荷減ができたという事。

ただ問題は、ICタグや読み取り機など導入コストが2-30億かかるようで
タグの普及が加速されないとコストに合わず、QRコードやバーコードでも良い可能性もあり検討の段階という事。

今回、住宅会社裏方の先進的な活動のお話を伺い、改めて大手企業の活動に感心させられる勉強会だったが
私としては、消費者からのトレサビ・ニーズも高まる中で
住宅についても住まい手がメンテナンス上アクセスしやすい環境や必要情報などを、今後考えていきたいと思う。