VIVIEN住生活総研

住生活ジャーナリストVivienこと藤井繁子が、公私を交えて住まいや暮らしの情報をお届けします!

スウェーデンバイオ・建築セミナー

2007年03月27日 | 住宅業界
スウェーデン北部のウ゛ェステルボッテン県やシェレフラオ市では、産官学の協働システムが進んでいるようで
今回、その共同研究や事業を日本にも広めるべく、知事らが来日しセミナーを行った。

テーマはバイオエネルギーと木造建築。
バイオエネルギーについては、東京大学大学院でバイオマス利用研究をされているの横山教授(写真左)が
また、森林資源利用研究の東京大学大学院の仁多見助教授(写真右)が関係されているプロジェクトと言うことで
記者発表及びセミナーは東京大学農学部で開催された。
 

記者発表前にお寿司が用意されスウェーデンの皆さんも美味しそうにパクパク。
 
スウェーデン大使館の武川マネージャー(写真右)が、テクノパークJapanプロジェクトの説明と
近々調印される、住友林業とSPスウェーデン国立技術研究所などとの共同研究提携の発表があった。

住友林業のビッグフレーム構法は、大臣認定を初めて取得した木造のラーメン構造で
コンクリート構造よりも長寿命でCO2削減に寄与し、2×4なと゛パネル工法より間取りの可変性が高いことなどが
両者の目指す‘環境・サステナブルな建築’に通じたようだ。
記者の質問に答える住友林業の那須氏

一方、スウェーデンは2020年に石油を使わない社会を目標に、水力や風力だけでなく
生ゴミからのバイオガスエネルギーの推進がかなり進んでいるらしい。
それに対して日本でバイオマスなどが実用的にならないことへの質問には
日本の山林(他国のように森林で無く)が作業効率をスウェーデンの1/10に下げている事や
建材等、輸入に頼り過ぎた日本の林業を産業として再構築しなければいけないと東大両先生からお話しがあった。

セミナー会場では6人の発表者によるプレゼンテーション。
近年スウェーデンでは、国家政策として木造建築の奨励が為されている紹介があったが
      
この写真のように、6階建ての築40年以上のコンクリート集合住宅の上に、木造で3階増築という技は
地震の無い国ならではのリモデリングである・・・・

とても気さくにお話をして下さったアンデション知事は
「今日はスウェーデン国王主催の晩餐会に出るので途中で失礼するね・・・」とホテルオークラへ戻られた。