VIVIEN住生活総研

住生活ジャーナリストVivienこと藤井繁子が、公私を交えて住まいや暮らしの情報をお届けします!

住宅金融支援機構と懇親

2009年03月23日 | 住宅業界
独立行政法人となって2年を迎える住宅金融支援機構(旧、住宅金融公庫)。
‘JHF’の略称は‘UR’都市再生機構(旧、公団)ほどまだ馴染んでいないが・・・

年に一度、島田精一理事長はじめ支援機構の幹部と日本不動産ジャーナリスト会議のメンバーが勉強会を実施。
島田理事長(右)から「 金融危機下における最近の経済動向」と題した講演。 

右、S&Pケースシラー指数の先物価格を用いて、2011年まで下落が続く市場と解説。
支援機構にとって、民営化のビジネスモデルであった米国のファニーメイらが逆に国営化のような状態で
改めて日本版独自の経営路線を考える必要が出てきたと。

独法後の構造改革は順調に成果を出しており、昨年に続き、黒字化も達成している。
ただその理由が、主要業務のフラット35の民間金融機関による貸出が前年▲10%の予測(約4万戸弱)で
結果、証券化業務経費が予定を下回った為、という皮肉な結果。
来期は20%増の貸出を目標にするが、金利の先高感が無い中での長期固定金利ローンの営業に厳しさは残る。
ユーザーへの認知を高めるCMなどプロモーションも強化し、
今後は、政府から検討指示が出ている10割融資の商品化など商品力の改善と合わせて市場拡大を図る。

「超長期ローンが可能なのは支援機構以外には無い」と島田理事長が言うように、現状、低金利の変動ローンに流れている借り手が
今後、金利上昇局面で大変な事態になる可能性を示唆し、長期固定ローンの重要性を強調された。

その金利であるが、「金利と為替は神のみぞ知る」と三井物産に入社当時、先輩から教えられたと前置きしながらも
「日本が潰れない限り、3-5年後には必ず金利は上がる」と。少しでも金利が上がれば長期固定に流れはやってくると期待。

勉強会後に懇親会が支援機構の幹部職員も交えて社員食堂で行われた。(右、三井副理事長がご挨拶)


私の知人も今月、価格が下がった新古マンションを購入したが、フラット35は考えなかったか?と聞いてみたが
「もう40歳前で、35年なんてローンは頭に無かった」と。 フラット35は60歳でも借りる事ができるのだが
やはり、長期固定の良さを伝えるプロモーションが、まだまだ足りなさそうである。

三井ホームは社長交代、三井不動産G記者懇親会

2009年03月19日 | 住宅業界
三井不動産グループ20社の社長はじめ役員が出席する記者懇談会が、日本橋三井タワーのマンダリン オリエンタル 東京で開催。
岩沙三井不動産社長のご挨拶で始まった。

経済環境は厳しく不動産市況も振るわない中、マンションのモデルルーム来場数は増えていると
それにローン減税の後押しがどれくらい効果を出すか、期待を込められた。
実際、供給調整による在庫数減少と販売率改善も見られるという、明るめのネタをマスコミにアピール。
保有ビルの賃貸も堅調な一方、REIT市場拡大を牽引してきた三井不動産としては、
投資家からの評価が現状不当に低くなっていると懸念。
激変する市場ではあるが、長期経営計画「新チェレンジ・プラン2016」は変えることなく推進してゆくというお話であった。

三井ホームでは来期社長交代が予定されていて、今までお世話になった中村社長にご挨拶(左)。
右が6月、三井ホーム社長に就任される生江隆之三井不動産専務取締役。

三井ホームの松本専務取締役を中に挟んで、リクルートの「HOUSING」の営業関係者も意見交換に。

右、逗子友(?)の池田日本ツーバイフォー建築協会専務理事と桜の活け花の前で。

三井ホームの新社長になられる生江氏とお話した際、
「‘人の三井’と言われるよう三井不動産グループも個性的で有能な人間が多い。リクルートさんと似た所があるんですよ!そのような人材を活かせるようにしたいですね」と語って下さった。
リクルートとは古くは岩手県の安比スキー場開発からお付き合いがあった生江氏。
6月以降は、注文住宅・リフォーム業界でどんな舵取りをされるか楽しみだ。

インテリアでもエクステリアでもない‘midterior’

2009年03月17日 | 住宅業界
自然浴生活]を提案する東洋エクステリア(TOEX)が新規事業の商品発表会を開催。
広報の神山氏  小林商品本部長
『ミッドテリアプロジェクト』と名付けられた事業は、インテリアとエクステリアの中間領域を‘midterior(ミッドテリア)’と位置づけ
そのミッドテリア空間へのファニチャーを提案する新規事業。初年度に106アイテムで1.5億円、中長期で10億円の売上計画。

ミッドテリアを作り出す「エクセシオール」等のガーデンルーム市場は、昨対比で115%と好調な市場であり
ガーデンルーム「エクセシオール」のユーザー調査では設置時に5-20万円のファニチャー類を購入している事から、この取り込みを狙う。

日本市場に適したサイズのファニチャーや小物類をオリジナルで開発。(確かに輸入ファニチャーは大きすぎる)
和の空間を演出する座のファニチャーやペット向けのアイテム、照明器具や食器類も。
(イタリア人デザイナーを採用したスタイリッシュなラウンジチェアは19.8万円)

プレスへのお土産、ガラスのぐい飲みも商品の一つ
ガーデンルームの新設は年間約6500件、既存顧客は7万件を超えるTOEX。(販売はTOEXの販売工事店約600店から)
顧客の掘り起こしで厳しい住宅市場をしのぎ、今後は病院や学校など非住宅分野への提案でミッドテリア市場を開拓する戦略である。

ライティング・フェアと建築・建材展へ

2009年03月03日 | 住宅業界
今年も「街づくり・流通ルネサンス2009」と題して、7つの展示会が東京ビッグサイトで開催された(日本経済新聞社主催)。
その中で住宅業界に関係する[ライティング・フェア2009(第9回)]と[建築・建材展(第15回)]を見学。
他に[SECURITY SHOW 2009]なども開催
[ライティング・フェア2009]では、次世代省エネ照明となるLED照明と有機EL照明の最新製品や技術を各社が紹介。
大手メーカー中心に134社のブースが並ぶ
世界最大手のPHILIPS(フィリップス)では「省エネ」と「シーンセッティング」をメインテーマにLEDや有機EL(下右)を展示。

面白かったのは、このキャンドル・ライト風LED照明。ロウソクの炎のように揺らいで見えた。こんな優しいLED照明も。
屋外で風があっても問題無し!
「DECOLED'S」は大光電機のLEDシリーズ。ダウンライトを中心にした商品の中に、このようなLEDシャンデリアも。
スワロフスキーを使った銅版クロームメッキ、定価約28万円
コンパニオンのお姉さんがプレゼンテーションしているのは東芝ライテックのブース。「E-CORE」LED電球の活用事例。

そのお隣が、先立って記者発表を聞いてきたパナソニック電工のLED照明器具「EVERLEDS」のブース。
6シーンの空間提案、こちらは屋外シーン

さて、こちらは[建築・建材展 2009]。今年は278社の出展、省エネ・エコ建材を中心に長期優良住宅を意識した商品提案など。
中、いつも大きなブース展示の三州瓦も、リサイクル性を強調。右、MDF材で作られた壁面材。立体感の陰影が面白い(サカイ社)。

NEDO(新エネルギー・産業技術総合開発機構)の特別企画展示、洞爺湖サミットで披露された[ゼロエミッションハウス]の模型で先端技術の紹介。
現在は積水ハウスの関東工場に展示
建材展ではJAPAN HOME SHOWほどでは無いが、海外の出展者も見られる。
円高で購買意欲はどうなのか?とお話を伺ったが、「結構、在庫を持たれているので・・・」と構造材などは好転している訳では無い様だが、内外装の装飾系素材などのブースは出展数も増えていたように見えた。
左はカナダ政府系のBCウッド日本代表のJ.Ivanoff氏と大橋さん。右はアメリカ針葉樹協議会の日本代表五十嵐さん(左)と
ワシントン州エバグリーン建築資材貿易振興会の伴さん。

住宅建材業界は優遇税制や金融テコ入れなどの政策による内需回復に期待しながらも
底堅い新興国需要や環境政策の進む欧州へのグローバル展開で売上確保を狙う動きが見られる。
そんな環境下で、このような国内市場向けの見本市にどこまで投資できるか、難しくなってきているとは思う。
プロ向けの見本市の有り方も、米国のIBSのようにビルダーの養成経営セミナー的な要素を充実させるなど
プロの中でもターゲットを絞って企画することで展示会を活性化させることも可能だろう。
一方、住宅ストック市場ではエンドユーザーを対象に加えたリフォームやインテリア展などの拡大できる余地は大きく動きが楽しみだ。




電工のLED戦略、主照明への展開

2009年03月03日 | 住宅業界
パナソニック電工がLED照明器具「EVERLEDS(エバーレッズ)」の新商品発表をお台場のパナソニックセンター東京で開催。
電材マーケティングの長榮本部長が、LED照明を成長市場と位置づけた電材マーケティング本部の戦略を紹介。
「照明においてはナショナルからパナソニックへのブランド変更により、認知度がまだ低い」とプロモーションの必要性も語られた。

ビル・住宅共に電力消費量の中で照明の占める割合は24%・16%と大きく、省エネに貢献できるLED照明の開発を強化。
昨年の洞爺湖サミットでは、ホテルや新千歳空港への照明提案でCO2排出量の削減を実現した。


照明事業本部の松蔭本部長からはLED新商品の紹介。LEDの発光効率が近年飛躍的に高まったことで
ニッチな用途が多かったLEDが、住宅照明を含む主照明に採用される市場環境になってきたと。
それにより売上も2012年、国内外合わせて300億円を目標に置く。

今回、住宅分野に約130品番・非住宅分野に約210品番の全340品番の「EVERLEDS」新商品を春から投入する。
住宅シーンでは、眩しさを抑えた白熱灯色の薄型・コンパクトデザインで白熱灯比85%省エネ。
非常灯もLEDで57%省エネ

併せて今日からビッグサイトで開催の[ライティング・フェア2009]でのパナソニック電工出展内容の紹介もあった。
住宅・店舗・オフィスなどシーン別にLED照明による空間提案の展示ブース。

右は発表会に大阪からいらしていた宣伝部の渡辺さんと近況報告をパナソニックセンター東京内のカフェE-FEELで。

今年もパナソニック電工はミラノ・サローネ(4月)での総合展示を予定しており、グローバル戦略も視野に入っている。
欧州での事業展開は現在デバイス供給に留まるが、省エネ対応にはより厳しい欧州こそ
パナソニック・ブランンドでの照明器具が見られる日も、そう遠くないかも知れない。

YKKグループ2009年度経営方針

2009年03月03日 | 住宅業界
YKKグループが2009年度からの第3次中期経営計画の方針発表を行った。

この2008年度がYKK創業75周年・建材事業50年の節目であり、第2次中期経営計画の最終年をまとめ上げるべき年であったが
業績が落ち込む中で不祥事が続き、吉田忠裕社長からは厳しい結果となった振り返り報告で始まった。
 お袖から黒いテープ?腱鞘炎だそうです 
2008年度推定、営業利益223億円(ROA-4.3%)に落ち込む。第3次中期経営計画(2009~2012年度)の景気動向を
「2009-10年は谷、10年後半から緩やかな回復で2012年の着地は現状レベル」と、為替は$1=95円・EUR1=120円・1元=14円の想定。
  
ファスニング事業ではコスト競争力も強化しながら、(右上)地域R&D体制を強化しミラノではEXCELLAの商品開発を行う。

今期赤字予測の建材事業YKK-APでは役員報酬の減額なども実施した。今後の方針も収益基盤強化、構造改革を更に推進。
組織は事業部制から、[事業本部][開発本部][生産本部]の3本部体制に再編する。
 
吉崎YKK=AP副社長からも「窓事業APW新商品の投入、海外建材事業の拡大」と。 
第3次中期経営計画では、グループ全体で営業利益8%、ROA5%を2012年度に向けて目標数値に置く。
      
また4月からは事業経営の執行役員に加え、専門性の高い技術者・スペシャリストを専門役員として新たに任命し役割を分けた。

会見後は懇親会、猿丸副社長が「昨年9月19日の創業者・吉田忠雄生誕100周年に社員一丸となって再出発を誓った」と。
吉田社長に伺うと「不祥事続き、会社全体に気の緩みがあったのかもしれない。『締め上げる!』と喝を入れた。」という事であった。
  
右は4月付で、技術力強化推進担当として副社長に昇格された大谷取締役。スタッフ部門から黒部へ赴任し技術者達を束ねる事に。
その隣は、いつもお世話になっているYKK-AP広報の河合女史。

確かに悪い話が続いたYKK、2代目オーナー社長で非上場会社である事の悪い部分が出たとも言われるが
逆にこの環境を脱するのも、オーナー企業であればこそ成せるのだと思う。
社員の気持を一つにできるリーダーシップや推進力、創業者のフィロソフィーを伝えられるのもオーナーならでは。
YKKの他にも、トヨタの‘大政奉還’など大不況を乗り切る為の求心力を必要としている企業は少なくないようで
YKKグループの第3次中期経営計画推進に期待してみたい。


東急不動産グループ、記者懇親会

2009年02月25日 | 住宅業界
東急不動産グループ11社の社長が集まる記者懇親会。近年はセルリアンタワー東急ホテルで開催されてきたが
今年は同じ渋谷ながら、エクセルホテル東急に場所を変えて。 これも経費節減の一環か・・・
ホテルに飾られたお雛様の段飾り。もう弥生ですね・・・

昨年、東急不動産社長に就任した金指社長が今回のスピーカー(左)。 
以前は東急ホーム社長として、結構面白い話をしてくれたり業界でも独創的だったが
東急不動産社長となると人が変わったように、優等生風で面白くなくなった。責任が大きくなると当然ですが・・・淋。
「住宅は今が買いである事を是非伝えて欲しい!不況により本物だけが残る、原点帰りし緊張感を持って取組む」と。
トピックスとして、大型プロジェクトである渋谷再開発が準備組合2つの設立により始まった事を紹介された。

右は、東急ホームズの森社長をリクルートの編集長達と囲んで。東急アメニックスと東急ホームを会社統合以来
リフォーム事業の強化ぶりが目覚しいが、注文建築の分野では分譲地での用地取得も今は控えているという事で
今後‘東急’らしさをどう出してゆくのか? ここに集まった東急リバブルや東急ハンズ、東急スポーツオアシスはもとより
東急電鉄や東急百貨店などとの垣根を越えた企画や動きに期待したい。

左から、東急リゾートの小野寺社長と東急リゾートサービスの浅倉社長。 

閉めのご挨拶は東急ハンズ中島社長。「厳しい不況期にこそ新しい事業やサービスが生まれている!」 
多業種に渡って何かができそうなグループ力は、やはり強みである。

パナホームでお泊り体験 

2009年02月18日 | 住宅業界
パナホームが展開している宿泊体験モデルハウスで、お泊りする為に関西へ出張。
そのモデルハウスへ伺う前に、某住宅業界の紳士にご挨拶へ伺いランチをご一緒した。
うどんすきで有名な美々卯でご馳走に。(道修町店。ビル街で古い店構えを残す)
 鯛と穴子の押し寿司とのセット
右、活海老を箱から取り出し挟み、煮える鍋の中で押さえつけ・・・残酷、でも美味しく頂きました。
押さえていないと鍋から飛び跳ねる!

「夙川へ行くなら、新らしい開発スポットを見てきたら?」と、そこで紹介頂いた『阪急西宮ガーデンズ』に寄ってみた。
旧:阪急ブレーブスのホーム球場で、私もアメフトやら見に行った覚えのある‘西宮球場’跡地の再開発で11月にOPEN。
上質な阪急百貨店とスーパーのイズミヤを核にTOHOシネマほか専門店268店舗が並ぶ西日本最大のショッピングセンター。
「西宮北口」から歩ける
私は今晩、モデルハウスで自炊する為に阪急百貨店内で買出し。
高級食材系のレジにも、小奇麗な阪神間マダム達が列を成していた。この景気の中、関西でも有る所には有る!と言うことか。
後で聞くと、この西宮ガーデンズの出現で周辺エリアの住宅の人気は北摂(豊中・吹田市)より上がっているという事。

さて、夕方お目当ての体験宿泊モデルハウス「EL・PanaHome夙川」に到着。
閑静な住宅街の角地に、街並みに溶け込んだ外観で建っている。PanaHomeとロゴがあるが展示場風では無い。

この夙川モデルは関西電力との共同企画で昨年7月にOpen。オール電化を一泊二日で体験!
ご案内頂いたパナホームの井筒広報チーフマネージャー(左)と田中阪神営業所長。

モデルハウス見学にリクルートのライター、Madame別所が来てくれた。(HOUSING創刊の頃からお世話になっているベテラン)
パナホームさんにレクチャーを頂いた後、夕食の支度。エプロン持参でIHクッキングに杉浦さん(リクルート)と挑戦。
 
IHコンロの体験と言えば‘天ぷら’でしょう!という事で、180度を保つオート機能で次々と揚げていく。
調理後、油のコンロ回り飛び散りもサッサと拭き取り。IHの清掃性が際立つ。
私の天ぷらを無理やり食べさせられた井筒課長と、出張帰りを呼び出したPanasonic電工の上田課長。
 IHヒーターでお湯割りも即
‘オール電化のエコライフ住宅’を体験するだけでなく、Panasonicグループの設備から家電まで総体験できるのがこちらの特徴。
トイレはアラウーノの上位機種、自動開閉・照明・音楽・介助付き。豆から挽けるコーヒーメーカーや炊飯器も体験。(パン焼き機も有り)
    洗濯音の静かさが分かる
宿泊体験者のアンケートで家電一番人気は「斜めドラム洗濯乾燥機」。室内干し用バー「干し姫さま」も使ってみました。
65vのプラズマTVのあるリビングで「ジョーバ」エクセサイズ!
圧巻は、3階にあるホームシアタールーム。ホームBar付きで、80インチスクリーンに5.1chサラウンド!
映画館よりRichな気分。朝までここで過ごすお父さんも居たとか。マッサージチェアに座って極楽・・・

お風呂(TV・ミストサウナ・酸素浴付き)につかり深夜3時頃やっと寝室へ。主寝室はトイレ洗面・シャワーブース付きの提案。

他に和室や子供部屋など4寝室を使えば最大8名ほどが宿泊体験できる。延床198.57㎡の5LDKプラン。
二世帯検討者にも体験宿泊は効果的な企画。
そして・・・快適に朝を迎え、吹き抜けリビングに差し込む朝日が‘建てたい!’モードを盛り上げる設計。

私が感動したのは、蓄熱式床暖房。深夜電力間に蓄熱しAM7-PM11:00に熱放出、足元から柔らかい暖かさでエアコン無しの威力。(まだ初期費用が高いようだが)
そして、お化粧前のイオンスチーマーやナノケア・ドライヤーまで体験、Panasonic漬けの生活体験!松下幸之助の書も。
発表会時より、欲しい実感値高まる  
また、タオルなどの他、調理用器具に食器、調味料類や洗濯・美顔用まで備品が行き届いている事も。
毎回、クリーニング業者を入れてホテル以上に清掃・管理されていて気持ちの良い運営が成されている事に驚かされ
Panasonicのグループ力と共に、誠実な企業姿勢のようなものが伝わる体験を提供できている。

パナホームでは、夙川のような体験宿泊専用モデルハウスが全国に5棟、他分譲住宅の体験宿泊棟含め約50棟稼働。
2006年世田谷から始まり既に2200泊を超える体験宿泊数の実績で、ここ夙川の契約率は30%を超えるようだ。

私は以前、東急ホームでも宿泊体験したし他社でも体験宿泊を採用しているケースが増えている。
体験者の声を拝見すれば家づくりのモチベーションは確実に上がっているようで
車の試乗ほど簡単な販売手法では無いが、今後、取り組む会社が増えそうな体験宿泊モデルであった。

猪口邦子議員、住宅を語る

2009年02月16日 | 住宅業界
元、少子化・男女協働参画担当大臣の猪口邦子衆議院議員が日本不動産ジャーナリスト会議の研修会で講演。
大越幹事のご紹介
会員から過去の取材記事を見せられた猪口さん、即座に「この髪型、いいわ!」と実妹の秘書を呼び覚えさせる。
さつき氏も見習っては?
議員の前は長らく大学で教壇に立っていただけあり、話のスピードや展開など流石のスピーチ力で
1時間強でキャリア紹介からダボス会議報告、少子化問題から住宅の有り方まで充実した講演内容。
表情が豊か
海外生活の経験や交友から、日本や日本人の強みを客観的に感じている猪口さん。
年金制度や再雇用制度などは、いつも海外の研究者から注目されていて質問を受けるシステムであると。

住宅についても海外経験から、多くのご意見を持っておられた。
日本の非常に豪華過ぎる公的空間に対して、私的空間(家)は貧弱すぎると。
オフィスと自宅の空間の質にギャップがあり過ぎると家に帰りたく無くなるのでは?という問題提起。
日本の家は、特に天井高が低過ぎ!と(全く同感です)、「建築基準法変えなくっちゃね」と本気モード。

今後、接待システムもグローバル化し、夕食を自宅へお招きするスタイルに変わるとも。
その時に、家の中にパブリック・ゾーンとプライベート・ゾーンの分けが明確に必要になってくる。
人を招く緊張感は子供の躾にも役立つというご意見。

また面白いお話では、住宅周辺環境の提案に‘歩道’の拡張整備を上げられた。
歩道は高齢者の散歩促進につながり、健康長寿のベースになると。
「歩道の為の予算は取りやすいはず。地元経済効果も出せる」というご意見。
私は逗子市で『歩行者と自転車のまちを考える会』の会長として市民活動をしており、心強いお話だ。

生のお話を聞くのは初めてだったので、TVの印象とは違う猪口さんを知った。
TVでは‘世間離れしたお嬢様先生’的な扱いが多いような気がするが、本物はやっぱり知的で強い女。
「一緒に撮ろう!」と捌きも巧い。
56歳、大臣経験者ではあるものの政治家として初々しさを失わないのはカワイイ・キャラのお陰?

ご自身のキャリアにはいつも‘初の女性’・・・が付いて回ったという猪口さん。
次なる‘初の女性’・・・も視線の先にはあるのだろうか。

三菱レイヨン・クリンスイ×佐藤卓

2009年02月12日 | 住宅業界
浄水器の大手、三菱レイヨングループMRCホームプロダクツは『クリンスイ』の発売25周年という今年、
ブランド力を高めるCI戦略の一環で社名を[三菱レイヨン・クリンスイ]に変更し
資本金も5千万円から1億5千万円に増資する(4月)。

その発表記者会見が東京国際フォーラムで行われた。
受付では「東京電力‘Switch’?」と見紛ったが、赤いロゴが目に飛び込んで来て全く新しい会社の雰囲気が漂っていた。
スリーダイヤでグローバル戦略
芝塚社長から「水・環境事業を本格的にグローバル展開する。中国に加えインド、欧州など海外事業拡大で3ヵ年計画の2010年は売上10%Upを、2015年には更に15%Up目指す」と。
中、池田クリンスイ事業部長が「グローバル展開に合ったCI・VI戦略の検討を行い、佐藤卓氏をプロデューサーに向かえトータルに新CIを作り上げた。」とその経緯をプレゼン。
新CIが反映された新商品第一弾、国内向けポット型浄水器「クリンスイCP007」(約5千円想定)を佐藤氏と共に発表。

グラフィックデザイナーである佐藤卓氏からも、そのデザインポリシーや水に対する思いが熱く語られた。

佐藤氏はXYLITOLガムなどのパッケージデザインで有名。六本木の21_21Design Sightでの[water展]が今回の出会いに繋がったようだ。

製品や人を知る事から始める佐藤氏は工場や流通現場の見学を重ねて、デザインに入って行ったようだ。
(佐藤氏の言う‘物語’を語れるデザインは、そんな所から生まれるのだと納得)

‘浄水のシンボル’をコンセプトにデザインされた「クリンスイ」ロゴマークは赤。
水を扱う企業の姿勢が‘赤’=明るい・元気・レスキュー・・・などを表現。
他のビジュアルと一緒になっても効果的な力強いロゴだ。動画や音響効果を入れて表現して見せてくれた。

右のカタカナロゴも「少し詰まっていた文字間隔を開け、水が流れ易いように・・・」と物語る佐藤氏。

ロゴ赤の効果を流通現場のイメージ写真を作って見せることで、販売関係者も納得させる。左の現在が右になります。
目立つ!
ポイントマークと呼ぶCマークは「中心を開放する形」で事業の社会貢献を意図したもの。

面白いのは、そのポイントマークがポットのフタ上でダイアル式になって
フィルターの取替え時期(3ヶ月=Cの開放部分)がセットできるように機能デザインにもなっている事!
フィルターは取っ手付きで取替え易く

会場ではクリンスイ25年の歴史がパネルで紹介され、当時のポット型浄水器も展示。
このデザインを一部復刻。

グローバル戦略では、欧州ではエコロジーの観点が支持され、インドではウィルス除去機能付きを投入する予定など製品も個別戦略で。


左下、今回は蛇口直結型浄水器も最上位モデル[クリンスイCSP601]として登場。
水を勢い良く出しすぎると浄水できない現状を、浄水ナビゲーション付きで調節できるようにした。9千~1万円想定
←私はビルトイン型のユーザー 

最後に佐藤氏と記念撮影。私は佐藤氏のデザインポリシーを聞くのは今回で2回目だったが
いつも、そのフィールドワークや、そこから来る閃き、デザインへの展開など説得力のあるお話であある。
このような製造から販売現場までトータルに理解が必要なデザインプロジェクトについては、
それを伝えて納得させられるコミニュケーション力が非常に大切なので、それに長けた格好のデザイナーだと思う。

右、会場案内してくれた三菱レイヨン広報の田中さんも、‘物語’が現場へ浸透していくのを感じているという事だった。

トヨタホーム、高級賃貸住宅も推進

2009年02月06日 | 住宅業界
トヨタホームの賃貸住宅「シーズンステージef(エフ)新宿西落合」が竣工し記者向けの内覧会が催された。
この物件は東京電力の遊休地に、トヨタグループと東京電力グループの“コラボレーション賃貸住宅”として企画開発。
「安全・安心の追求」「環境負荷の低減」「車と住まいの融合」がテーマになっている。

都営大江戸線「落合南長崎」駅から徒歩9分、メゾネット型で総6戸の低層高級賃貸マンション、というよりテラスハウス。
賃料は38万円~50万円/月(102㎡~137㎡)、管理費無し。高級物件に強いケン・コーポレーションなどが客付け中。
各戸戸建て感覚で独立しているが、管理やセキュリティ面では賃貸集合住宅としてのメリットがある。 
 立花トヨタ自動車専務のお祝いが

「車と住まいの融合」の一つは、ビルトインガレージを開け放つと2軒のガレージ空間がインナーテラス風になって繋がりを生む。

そしてもう一つ、プラグインハイブリッド車用の200V外部電源がガレージに装備。
(まだ日本に数台しかないPlug-in HYBRID車の前で稲葉賃貸住宅事業室長と)

東電さんが事業主ですから勿論オール電化住宅。ガレージにはコロナ社の、裏庭にはダイキン社のエコキュート。

IHキッチンはINAX社。右、パントリーがあるのも100㎡以上の住宅空間ならでは。

リビングには薄型TVを置くためのLEDシアター照明のあるローボード。賃貸では珍しい中庭空間のあるリビング。
トヨタ製空気清浄機
2階のバスルームはTV付き、バルコニーに面して窓&ドアも。都会にあってもゆとりを愉しむ設計。


昨年から本格的に賃貸事業を展開するトヨタホーム。今回は鉄骨造注文戸建のエスペシオシリーズの企画仕様。
企画型「スマートメゾン」のユニット造と違って変形敷地などに対応できる為、都心部を中心に展開してゆく。
今回の東京電力のように企業の遊休地などを、トヨタグループのネットワークで掘り起こして行く戦略という事だ。


INAX、2009年度のコンセプトは[CL]

2009年01月29日 | 住宅業界
INAXがキッチン・システムバスルーム・トイレ商品の新シリーズを、パークハイアット東京で大々的に発表した。
川本社長は「経済の状況に関係なく、質の成長はいつでもできる」と、消費者が求める質に
日本的な[収まりや美しさ]、[機能性]だけでなく[情緒性]、長く使って分かる[素材]へのこだわり、[省エネ]などを挙げた。

4月1日から発売される新シリーズのコンセプトは『CL(コンパクト・ラグジュアリー)』。

各機器をコンパクトにして、空間全体を豊かに演出する。華美なものは削ぎ落とす日本の美をコンセプトにした。

新キッチンはINAXの最上位機種「グランピアッセ リュクス」に並ぶシリーズとなる
『Granpiasse LEVILUS (グランピアッセ レビラス)』。 I型2トール収納3450㎜(ウォール型):参考価格295.35万円。

近年、対面カウンター型がメインモデルに多かったが、今回は壁付け(ウォール型)がカッコ良く新鮮だ。
床から浮いていて照明演出が入っている。デザインは「chic」「20th c. mordern」「high design」の3展開。

先般トステムとの共同開発で発表したバスルーム『ALIGN(アライン)』と、洗面化粧台『EMOA(エモア)』も同じデザイン展開で。
 

またトイレ『SATIS』は、清掃性をUp(ノズル・便座)し、超節水トイレシリーズ【ECO5】(5ℓで洗浄=業界NO.1)として発売する。

省エネ暖房便座・省エネ温水シャワーと合わせて、年間約19500円(水道・電気代)節約になるという試算。
環境省が推進する[ECO FIRST企業]としての取り組みをアピール。

発表会の後は、ランチパーティで懇親。川本社長と、今日の新商品に手応えを感じられたご様子。

‘キッチンと言えば’の黒田秀雄さんとキッチン・ジャーナリストの本間美紀さん。
パークハイアットのお料理は美味しかったですね!

サンゲツが30年ぶりの[壁紙]展示会

2009年01月28日 | 住宅業界
サンゲツがカーテンなどとは別に[壁紙]だけで展示会を開催。(福岡、大阪に続いて東京・六本木のショールームにて)
左は東京店長、日比常務取締役。ご案内下さった広報の寺澤課長と。

新たな見本帳『2009-2011 エクセレクト』に収録されている高付加価値ゾーンの商品が展示されている。
いきなり目を引いたのは、漆塗りの手漉き和紙。遠目に見ると鉄のような色合い、渋い高級感。

着物の反物のように素敵な柄。インテリア文化度の高い欧州の方が売れそうな商品(流通が難しいようで輸出売上は少ない)。
日本伝統色の和紙など
こちらはクラシックモダンな柄を立体的なベルベットで新鮮に。   オーッ!スワロフスキーのシャンデリア柄。

インポートの商品は、空間提案をブースでも見せる。大きい花柄など見本帳では分からない雰囲気を実感。

こちらはクロコダイル柄、ブースにもクロコのモチーフで。 モノクロのブースはスパンコールの壁紙なのです。

左は塩ビながらクラシック柄が型押しで。右は金箔のような古典柄が素敵。今回はメタリック・デザインが沢山。
  
見えにくいですが、ガラスビーズが散りばめられている。 機能的には不燃認定壁紙のバリエーションが豊富、商業向けに充実。
   
日本の壁紙がこんなにデザイン豊富になっていること、素材や色も予想以上で驚かされた。

今回、昨7月にグループになった山田照明のスタンドなども展示された。中、LEDでインテリア性の高い「NORLYS」(31290円)


住宅産業がストック市場に移行すると、インテリア産業がヨーロッパのように成熟し
消費者の投資先も住宅そのものからインテリアやアートに移って行く。

設計事務所やデザイナーなど来場者からの商談も活発だったようで、そろそろ日本も商業シーンだけでなく住宅においても
感度の高いハイエンド層には、このような差別化されたインテリア提案が求められているようだ。
一般的には部屋の一面だけ・一部のアクセント程度でも、インテリアデザインの面白さを味わえるのが壁紙なので
そんなお遊び的にトライしてみるのも楽しいと思う。

TOTOは収納アイデアで

2009年01月28日 | 住宅業界
TOTOが‘「収納」に徹底的にこだわった新商品’というテーマで
キッチン・洗面化粧台・バスルームの3水まわり商品の新商品発表会を開催した。 @新宿ショールーム
 
主婦にとって‘収納’は常に大きな悩み・不満度の高いテーマであるが
TOTO・UD研究所調べでは、キッチンを選ぶ時に求めるポイントでも一位が「たっぷり収納」ということ。
今回、キッチン[レガセス]に装備された新しい収納性能が、出し入れがし易いように縦に並べる『フライパンラック』、
一升瓶とスパイス類もセットできる『スパイス・ボトルラック』(そう言えば、このコンビは無かったっけ)。
   
おまけで、このように牛乳パックやペットBを乾かす『エコピン』も開発。

洗面化粧台[オクターブ]では、収納力拡大にボトルラップの形状を変更(特許申請中)し
引き出し収納が約1.5倍になった『奥ひろ収納・奥ひろし』を新発売。
 
UD研究所のシーン検証(左)で取り出し易さを確認。またカウンター上に散乱する小物には『パックンポケット』収納を提案。
   出しっ放し習性を直せるか・・・

バスルーム[sazana(サザナ)]にオプション装備されたのは『お掃除用具収納』。ウ~ん、収納を取るかデザインを取るか? 
コーナーの蓋を閉じると→

今回の発表会は上位機種で無い事もあり、小さな機能Upであったが別の意味で驚いた事もあった。
ナント、今日の発表者は司会の広報:浅妻さん(左)に始まり全てが女性であった。
  
中、洗面化粧台の開発:平井さん。右、UD研究所の原田さん。
 
左、浴室事業部の苅部さん。右、キッチンの開発:徐さん。

最近は女性の発表者も多くなってきたが、若手の女性ばかりが揃ってと言うのは珍しく
TOTOの女性活用やダイバーシティ戦略の発表会かと勘違いしそうな発表会であった。

住団連、税制改正を評価

2009年01月26日 | 住宅業界
住宅生産団体連合会(住団連)の総会後記者会見が虎ノ門パストラルで行われた。
和田会長(積水ハウス)を中央に、左から小川(三井ホーム)・矢野(住友林業)・樋口(大和ハウス)3副会長と佐々木専務理事が並ぶ。
右、司会の矢部氏からユーザー向けに今回の住宅税制の優遇変更などを分かり易くまとめた[住団連プレス]も紹介された。
  
和田会長は「長期優良住宅購入者にはローン減税による控除額が最大600万円になり所得税だけでなく住民税からも控除できるようになった点、
またローンを使わない購入者には投資型減税で最大100万円所得税控除できるなど
今回、国交省には良く頑張って頂いた。」と評価。
併せて、住宅着工数が今期20年度も105万戸程度と低迷が予測される中
「仮に10%強の着工数引き上げとなれば、経済効果は約5兆円。雇用創出は約28万人という計算になる!」とアピール。
「マスコミ各社がもっとその事を書くべきで、書いた会社に広告を出すようにしたい。」各紙をチェックするとプレッシャーをかける・・・

会見後の懇親会では、国交省・和泉住宅局長(中)はじめ住宅生産課坂本課長なども参加され意見交換。
長期優良住宅の認定評価に07年の建築確認申請のような現場混乱で停滞しないよう
現在、評価機関などへの勉強会やシステム整備を徹底されているという事であった。 乾杯は住宅評論家の加藤憲一郎氏。
  
左、東急ホーム森社長を囲みジャーナリストの田中氏と加藤。右写真、中左がエス・バイ・エルの松川社長とミサワホーム竹中社長。
 
閉めのTOTO木瀬社長も「当社も記事の内容で広告出稿を考えたい」と追い討ち。

懇親会を後にして、お誘い頂いた2次会に某ホテルへ移動。高級な焼き鳥をご馳走になり・・・ 
 
 
その後のカラオケでは思わぬ展開が?!

内需の柱として期待を担う住宅産業。住宅不動産価格の低下と低金利、としてこの税優遇効果がどこまで市場を創出できるか。
国民一人一人が借金して内需を支えるしか無い時代。そして日本の高齢者がもっと貯蓄を使いたくなる環境が必要。
将来の幸せに投資するという価値を住まいに見出してもらうように、我々も頑張ってアピールしたい。