乱鳥の書きなぐり

遅寝短眠、起床遊喰、趣味没頭、興味津々、一進二退、千鳥前進、見聞散歩、読書妄想、美術芝居、満員御礼、感謝合掌、誤字御免、

86; 『仮説力が身につく入門テキスト』 西村 克己著 中経出版 

2009-06-21 | 読書全般(古典など以外の一般書)

 記録だけ  2009年度 86冊目          



    『仮説力が身につく入門テキスト』
    
      



  西村 克己 著

 2009年4月17日 初版

 中経出版

 206?ページ ¥ 1,680円   



 先日サーディーの『薔薇園 イラン中世の教養物語』を時間をかけて味わった。今現在も東洋文庫(イラン関係)を楽しんでいる。昨日は久々に大阪に出かけた。理由は歌舞伎。開演まで時間がたっぷりあったので、久々に淀屋橋の書店による。山祇にされた新刊本などがまばゆい。この中でいったいどれくらいの書物が人々に選ばれ、どれくらいの本が出版と同時にパルプ本となるのだろうか・・・。いらぬ心配と言うものだ。(笑み)

 山積みされた多くの本の中でふと目に止まったのが 『仮説力が身につく入門テキスト』。わかりやすくかなり気楽に読めそうだ。多くを語らず論理的で、これは人々に好まれるものの一つであろう。

 手に取って読み始めるとやめられない。結局20分は度かけて斜めに読み上げてしまった。いわゆる立ち読み。行けない私。知的財産権の侵害・・・。学生の頃を思い出し、ほくそ笑む。

 要するに

   仮説はたてればたてるほど、 仮説力はつく。(後半)

   倫理的思考が先立つと、仮説ができない。(初め1/3)

   人の話は仮説だと思え。(最後の方)

が大切なようだ。

 そうして都合良く考えた私。民俗学などで遊ぶ場合、仮説氏妄想して遊ぶのも悪くないな、と。どうせ主婦のお遊びである。各章は持てなくとも、大いに仮設して楽しみたい。まぁ、頭の体操くらいにはなろう。


 ところで著者の 西村 克己氏は多くの書物をだされているようだ。おりをみて楽しもう。次回はお金を払って読もう!と、決意。当たり前か。(苦笑)

 
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談山神社『多武峰縁起絵巻』【中大兄皇子と中臣鎌足との出会いや蘇我馬子との確執】 /奈良

2009-06-21 | 美術・文様・展示物
 記録のみ




 談山神社では3月20日から5月末まで、神社の由緒を描いた『多武峰縁起絵巻』が公開されていた。運良く私も公開の日に間に合い、鑑賞することができた。

 ご住職の話では、この絵巻は絹地に描かれているとのこと。非常に珍しいと感じた。にかわを混ぜた絵の具は今も色あでやかに保存されており、美しい。たんぱく質の変色がないのが不思議だ。よほど大切に神経を使って保存なされているに違いない。禁止はされてなかったしフラッシュも使用しない人間だが、この大切な絵巻は後世に残さねばと感じてあえて写真をとならかった。従って、皆さんにお見せできないのが残念。

 内容は中大兄皇子と中臣鎌足との出会いや蘇我馬子との確執。また、神社の裏山での大化の改新へ向けた話し合いなどが平安朝に描かれているそうだ。ご住職は
「日本の政治の幕を開けたのは、談山神社です。いわゆる大化の改新です。」
と、強調なされていた。



1   ところでこの『多武峰縁起絵巻』、歴史的だけでなく民俗学の立場から見ても非常に興味深い。『多武峰縁起絵巻』は貴族(あるいは役人)が複数人で牛をひく場面があった。私は牛などは邸内に運ばれルトは思いもよらなかったので、不思議に感じた。これは何のための牛なのか?この疑問が解決しない限り、感想も述べられないが、もし邸内で解体し食していたのであれば、今まで読んできた民俗学に書かれた内容が覆されることになる。あるいは儀式用ならば、さにあらず。この場合は井戸の近くで儀式が行われたのだろうか・・・。いろいろな条件がめまぐるしく頭をよぎり、私の興味と妄想はつきない。

2   座る二人の貴族の横に十二単の女性が鎮座していた。首がない。これは塔行った訳なのか。不思議な光景だが、争いや残忍さを感じない。霊能的意味合いなのだろうか。首を描かない意味が私にはわからなかった。

3   罪人あるいは死人を邸内に運ぶ場面が描かれていた。雨戸のような大きさの板の上に横たわる人(あるいは死人)を複数人が担ぐ。これは歌舞伎でもよく見る。芝居と『多武峰縁起絵巻』が重複して、心はときめく。


 上1、2、3 と私は歴史的にあまり関係のないところでも興味を持っていた。縁起絵巻はいつどこのを見てもいろいろと楽しめる。細やかに見る時間があれば、もっといろいろと想像遊びができ田であろう。縁起絵巻を鑑賞する楽しみは。いいかげんなことを妄想して遊ぶこともあるかもしれないと思う。

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飛鳥資料館  【飛鳥時代(6・7世紀)や飛鳥地方の歴史を展示】 写真だけ

2009-06-21 | 美術・文様・展示物








 先日、飛鳥資料館に行きました。飛鳥時代(6・7世紀)や飛鳥地方の歴史を展示されています。

 興味深いのは高松塚古墳出土の鏡・玉・飾り金具など。飛鳥寺や川原寺や大官大寺や山田寺出土の瓦などもありました。写真の丸瓦を連ねるとイランの蓮花文様にそっくりです。須弥山石や石神像は興味をそそられます。

 屋外には、須弥山石や石像の噴水装置。導水施設である酒船石。猿石などの模造品が飾られ、まるでテーマパークのように明るい雰囲気でした。




   奈良県高市市郡明日香村奥山601
   0744(54)3561
   おとな 260円



 今回も写真のみの記録で失礼いたします。
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大阪旭区郷土資料質【弥生時代から古墳時代】写真だけ

2009-06-20 | 美術・文様・展示物








 先日 大阪旭区郷土資料質に行きました。大阪旭区郷土資料室には弥生時代から古墳時代に発掘された出土品の数々が展示されています。料金は無料。土器は興味深く楽しみました。イノシシの骨や炭化した黒米などもありました。日本が白米文化ではなく雑穀文化であることを再確認いたしました。

 
 大阪市中央区法円坂 1-1-35
 大阪市立中央青年センター6階
 06(6943)6833


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85; 『薔薇園(グリスターン)―イラン中世の教養物語 』サーディー 蒲生礼一訳 東洋文庫 12

2009-06-19 | 読書全般(古典など以外の一般書)
 記録だけ  2009年度 85冊目          



    『薔薇園(グリスターン)―イラン中世の教養物語 』 サアディー
    
      



 サアディー 著

 蒲生礼一 訳

 昭和39年2月10日 初版

 平凡社

 東洋文庫 12

 412ページ ?1800円~+税   



 サアディーの『薔薇園 イラン中世の教養物語 』。これは家族の書棚にあったもの。十五日から読み始め、昨晩は一睡もせず読み続ける。軌道に乗り集中すると、途中で読むことを止めることはできない。今朝十一時に読了。気がつくと、十九日予定の大切な講座をとうにすぎていた。(汗)

 面白い話だが理解しがたいものも多く、五、六回読むものも多い。イランのようすを思い浮かべながら読むと、実に時間がかかった。薔薇や糸杉やナツメを引用したものも多く、イランのこれらに対する思い入れも感じ取れる、フクロウはイランでは凶あるいは災いの鳥。日本とが感覚って着に逆。駱駝(ラクダ)や驢馬(ロバ)も度々出る。托鉢僧という訳語が多用されていたが、このことばが好き。モスク内で本を持ち歩く知性的で重々しい托鉢僧が心地よく思い浮かぶ。

 かなり説教臭い話からしゃれた話、面白い話、納得のいく話と様々な感想を持つ。

「第五章 愛と青春期」ではイランには◯◯好きが多く、また若嫁好みの傾向をも感じ取れる。少々過激な話があるかと思えば、次章で対句となっているらしい。にもかかわらず、対句の部分に対して、「此処では省いておく」と言った訳者の恥じらいにほくそ笑んだ。

『マジュヌーン』ライラーに興味あり。一度書物を手に取ってみたいな。

 イラン的感覚教訓をサアディーの立場からとらえた、質の良い秀作古典寓話。
 

 
   
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ねぶた祭のねぶた(ねぷた)の由来 /「ねむは流れろ、豆の葉 止まれ~。」

2009-06-19 | 民俗考・伝承・講演

             (写真は合歓の木です。花が小さくてごめんなさい。)







  ===================
   「ねむは流れろ、豆の葉 止まれ~。」
  ===================





 写真は合歓の木です。

 この合歓の木、ねぶた祭のねぶた(ねぷた)には学者によっていろんないろいろな言い伝えがありますが、その一つとして、『合歓の木』(眠気)があります。

 ねぶた祭は青森。旧暦の七夕頃です。

 この頃は夏の暑さで体も疲れ眠りたくなる。人々は、
「ねむは流れろ、豆の葉 止まれ~。」
と言い、眠気を川に流したと言うのです。これが『ねぶた流し』、つまり『眠流し』として同音の『合歓の木』を使ったようです。

 この時期、こういった風習は日本各地で認められます。秋田竿燈や仙台七夕はめぶた祭とあわせて東北三大祭です。川に笹谷人形を流し邪気を払う。また、今では環境問題もあり少なくなったでしょうが、七夕の飾り終えた跡の笹を川に流していたのも同様の意味合いがあります。これら川に流す行事や俗習を考えると、七夕の天の川のイメージをもかねあわせているのではないかと思われます。生活に密着した呪術的な要素と織り姫・彦星のロマン。考考えると、先人も合理的且つ夢見御故知の小粋さが読み取れますね。

 あと三週間もすれば現代の暦では七夕ですね。七月と旧暦の七夕には是非晴れて欲しいものです。織り姫と彦星の逢瀬の日ですもの、ね!


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夕暮れ

2009-06-18 | ことのは

 

 信貴の山 夕日沈む

 合歓の木 影となる

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夕日

2009-06-18 | ことのは

 田植え済みて 夕日沈む

 百姓豊穣願いて 近場にて雑用


 夫婦農道歩きて 微笑む

 農業無知 我無力なり
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田植えの季節

2009-06-18 | 神社仏閣・祭り

 今、田植えの季節。

 田に水が追加されていた。

 奈良に住んで十余年。

 夫も私もこんな景色ははじめて見た。



 よく見ると田んぼにカブトエビ。

 子どもができて、桂ではじめて見た生物。

 奈良でも見ることができるんだね。



 
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談山神社 / 奈良 (写真だけ・9枚)

2009-06-17 | お出かけ




















      

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嘉吉祭 『神撰』  完(1~4) / 奈良・談山神社 

2009-06-17 | 民俗考・伝承・講演
(写真は奈良の 談山神社)



 

嘉吉祭 『神撰』  完(1~4) / 奈良・談山神社 
================================





  『神饌』  1 「荒稲御供」(あらしね)(毛御供)/ 談山神社



 以前からこのブログで度々書いている『神饌』(しんせん)について触れてみたい。

『神饌』とは、神様の召し上がる食物の総称。別名、
    大御饌(おおみけ)
    御饌(みけ)
    御食(みけ)
    御膳(ごぜん)
    神膳(しんぜん)
    御物(おもの)
    御贄(みにえ)
などとも言う。こんにちの神社でふつうにお供えされる神饌は、
    和稲(にごしね、籾を除いた米)
    荒稲(あらしね、籾付の米)
    酒
    水
    塩
    餅
    野菜
    木の実
    海魚
    川魚
    海菜
    菓子
など。基本、生の丸のままの形も多いが、米などは蒸して備えたり持ちにすることも多い。

 神饌に関心を持ち始めたのは去年のこと。写真家のN氏のお話と写真集で知る。民俗学の書物にも何度か出てきた神饌のイメージは一人の写真家によって糸口をつかむことができた。そうして先日 奈良の談山神社に行気、祭り後に参考として飾られた神饌を診る機会がある。写真家N史の写真集にも載っていた色鮮やかな神饌を見る機会に恵まれる。これは『神饌 2』で紹介しよう。

 奈良の談山神社では『神饌』について、私一人、ご住職に詳しくお訪ねすることができた。ご住職は親切な方で『神饌』や『神饌の作り方』や『村人のようす』などをお話しして下さる。祭り三日前からの神饌作りなどのお誘いも受けた。ご住職は熱心な方だった。お話を詳しくして下さったその上、吉川雅章著の『談山神社の祭 』という一冊の立派な書物まで下さる。私は今、ご住職の楽しいお話を思い出してはほくそ笑んでいる。楽しかった。やはりこういった話は本で読む上で、実際の話をお聴きしたいものだとつくづく感じた。さて、ご住職にはどういったお礼をしようかと、うれしさもひとしおである。




  『神饌』  2  


       嘉吉祭神饌「百味の御食」 /談山神社(たんざんじんじゃ)


『神饌』 1 では『神饌』の別名や奈良の談山神社のご住職とお話ししたことを記録した。



 上写真は 『果実盛御供』。木の実や野菜など山や里の幸の中の一つである。ほおずきや木の実やムカゴや松ぼっくりやざくろ。

 作り始めるのは祭りに三日前であることは1でも書いた。

 作り方は、

  1 神饌台の竹串に茗荷葉の束を麻緒で固く縛る。
  2 円柱形に作り芯にし、それに木の実をつけた竹ひごを刺す。
だそうだ。

 この祭りは談山神社では江戸時代は「百味の御食」という名のとおり、百種以上の御饌があったという。現在は10月に集められるものを神饌として選んでいるようす。

 

 神饌は神に捧げた後、村人が食べる場合が多いという。神のお下がりを食べることにより、五穀豊穣や子孫繁栄を祈願する人部との心が感じられる。また、山に返す場合と海に返す場合と土に返す場合などもあるという。奈良の談山神社では一年間飾った後に土に返すという。


 ここで面白いのが、私が直接ご住職からお聴きした話。

「生ものですから、腐りますのや。腐りましたら、ほかしていきまのや。それで、今はだいぶ数が減っています。初めはもっとぎょうさん、ありましたんや。」
               (奈良弁がわからないので、方言が間違っていると思います。)


 ほほう。確かに。私が見た日にも、陳列台の中に、かびたものも一、二ありました。その白き糸は美しく、私は神様のお心のように感じていたのでした。



  『神饌』  3 


       嘉吉祭神饌「和稲御供」(ねぎしね) /談山神社(たんざんじんじゃ)


『神饌』 1 では『神饌』の別名や奈良の談山神社のご住職とお話ししたことを記録した。

 また、『神饌』 2 では果実盛御供や 一年飾った後の神饌を土に埋めることなどの、住職のお話に触れた。



 今回の写真は今までになく華やかとお思いの方もいらっしゃるのではないだろうか。私は上の神饌を初めて見たのは、写真家 N氏の講義だった。N氏はことのほか祭りや民俗学的な内容にお詳しいようす。上の神饌も説明して下さっていた。

 今回私自身も談山神社に息ご住職のお話をお聞かせいただいた上に『百味の御食』に関する御本までもを頂戴した。吉川雅章著の『談山神社の祭』には写真(嘉吉祭神饌「和稲御供」(ねぎしね))について、意味合いや作り方や村部とのようすなども詳しく記されている。たいへん興味深く面白い本だ。ちなみに私は『神饌』 1から「神饌の作り方」と行った言葉を使っているが、正しくは「作る」のではなく、『神饌』の場合は「調製」という言葉が使われているので、付け加えたい。

 写真の美しい幾何学模様は色付けされたもち米で作られている。村の女性が形のよいもち米を手早く選り分け、色を塗り乾かす。ひとつぶ毎に丁寧に基本通りに貼付けていくと毎年ほぼ同数の米粒(約3000粒)で出来上がるようす。使用されたもち米の数は、各模様の「和稲御供」ごとに毎年数を記録される。

 色は三色の食紅を使う。神撰は基本的に人間が食べることのできるものを供えるのだといわれている。

 鮮やかな色の米粒の上の羽のようなものは「垂木」という。「垂木」とは「屋根板などを支えて、棟から軒に渡す木」のことだそうだ。

 写真の神饌は調製するのに数日を要する根気のいる作業とのこと。村人は何を思い、何を語らい、神撰を調製に集中したのであろうか。

『談山神社の祭』によると神撰を供えるのは神社関係者であり、また調製した村人自身であることが理想であると記されていた。こういった風習や神事に疎いわたしでさえ、納得がいく。



 神撰は自然色のものと、上の写真のように三色の食紅と言った自然のもので人工的に色を加えたものとが使用される。この色鮮やかな神撰を見ていると神社などの内部(宇宙を表した曼荼羅空間)の色彩に通じるように感じられる。また、神撰の盛り方や形にも注目したい。今回は際立ったものは談山神社にはほとんどなく載せてないが、子孫繁栄につながる形状に作られた神撰の多さに驚く。これについては写真家のN氏が出版された写真集にも載せられている。
 
 祭りには神撰はつきものだという。これは大切な来客を歓迎しお迎えするときに用意するお料理に似ている。今回紹介した神撰は特別神撰というらしい。これから夏、秋を迎え祭りを見るにあたり、神撰にも目を向けてみたい。今までとは違った祭りの楽しみ方が増えたのではないかと、密かに喜んでいる次第である。

<






  『神饌』  4  


       喜吉祭神饌『飯御供』(いごく) /談山神社(たんざんじんじゃ)



『神饌』1 2 3に続いて『神饌』4を記録しておきたい。

 写真の四角い箱は『飯御供』(いごく)という。
 
 ご住職の話によると、赤米と黒米と餅米の三種類の蒸したものを箱に入れ、飾ったものと教えていただいた。さらにご住職から頂戴した吉川雅章著の『談山神社の祭  嘉吉祭神撰「百味の祭」』によると、本祭前日に蒸したもち米2升分を蒸すという。この箱状のようなものはもとは昔の弁当箱を再現したものという。飾りの苗代は持つ部分。

 しかしながら、私はその場では古墳跡からも出土されていることの多い船かとも思ってご住職に問うてみた。却下。ご住職には船でないと教わる。加えてご親切なご住職。村人のようすを聞くのは楽しいものである。

 私は『飯御供』(いごく)の形状の美しさに心を奪われてしまった。これは五穀豊穣と子孫繁栄の祈願を込めた形ではないのだろうか。苗代と稲穂でかたどられた美しい形は男性的でもあり、また箱の中の蒸し米は女性の体内の赤子を表しているような気がしてならないが確証は全くない私の戯言である。

 箱の中のさらに古代までさかのぼって考えるならば、古墳のは庭の中には(水)鳥などを表したものもあるという。私には鳥に見える気がすると勝手に想像して楽しんでいる阿呆である。

 『飯御供』一つで想像は夢膨らみ楽しい時間を過ごすことができる。これも民俗学遊びの醍醐味かもしれない。





 最後になりましたが、ご親切に教えていただきましたご住職や関係者の皆様方に、心より感謝申し上げます。
 
 ありがとうございました。

 また、『神饌』1 2 3~ずいぶんと日がたってしまいましたことをお詫び申し上げます。

 最後までお読み下さいまして、誠にありがとうございました。




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『神饌』  4  喜吉祭神饌『飯御供』(いごく)

2009-06-17 | お出かけ





  『神饌』  4  


       喜吉祭神饌『飯御供』(いごく) /談山神社(たんざんじんじゃ)








『神饌』1 2 3に続いて『神饌』4を記録しておきたい。

 写真の四角い箱は『飯御供』(いごく)という。
 
 ご住職の話によると、赤米と黒米と餅米の三種類の蒸したものを箱に入れ、飾ったものと教えていただいた。さらにご住職から頂戴した吉川雅章著の『談山神社の祭  嘉吉祭神撰「百味の祭」』によると、本祭前日に蒸したもち米2升分を蒸すという。この箱状のようなものはもとは昔の弁当箱を再現したものという。飾りの苗代は持つ部分。

 しかしながら、私はその場では古墳跡からも出土されていることの多い船かとも思ってご住職に問うてみた。却下。ご住職には船でないと教わる。加えてご親切なご住職。村人のようすを聞くのは楽しいものである。

 私は『飯御供』(いごく)の形状の美しさに心を奪われてしまった。これは五穀豊穣と子孫繁栄の祈願を込めた形ではないのだろうか。苗代と稲穂でかたどられた美しい形は男性的でもあり、また箱の中の蒸し米は女性の体内の赤子を表しているような気がしてならないが確証は全くない私の戯言である。

 箱の中のさらに古代までさかのぼって考えるならば、古墳のは庭の中には(水)鳥などを表したものもあるという。私には鳥に見える気がすると勝手に想像して楽しんでいる阿呆である。

 『飯御供』一つで想像は夢膨らみ楽しい時間を過ごすことができる。これも民俗学遊びの醍醐味かもしれない。





 最後になりましたが、ご親切に教えていただきましたご住職や関係者の皆様方に、心より感謝申し上げます。
 
 ありがとうございました。

 また、『神饌』1 2 3~ずいぶんと日がたってしまいましたことをお詫び申し上げます。

 最後までお読み下さいまして、誠にありがとうございました。


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84; 『民俗の思想 常民の世界と死生観』 谷川健一 著

2009-06-16 | 民俗学、柳田國男、赤松啓介、宮田登、折口信夫

 記録だけ  2009年度 84冊目          



    『民俗の思想 常民の世界と死生観』
    
      



 谷川健一 著

 1996年10月5日 初版

 岩波書店

 278ページ 1133円+税   



 15日、『民俗の思想 常民の世界と死生観』を読了。

 この本も私似は興味深い。今までに出てこなかった具体的な内容も多くかかれている。また。柳田國男氏や折口信夫氏の忠実な云々と書かれている。柳田國男氏の『一つ目小僧』の神社生け贄云々などは以前に読んでいたので、うなずきながら楽しんでいた。柳田國男氏が青銅を置き去りにしてこられたという記述箇所などを見ると、著者谷川健一氏の盲目的柳田論者ではなく、冷静に物事をとらえる学者だと感じた。



 興味深かった部分を簡単に記録しておこう。

 
1; 「創世神話の誕生」 163~

2; 島根県 美保神社「ねっ参り」 194~

3; 「族霊との合体」

  パターン   神と結婚、神を食べる

   神と結婚  「蛇婿入り」
         「猿知恵入り」
         「鶴女房」
         「白鳥処女伝説」
         「羽衣伝説」
 
   神を食べる 「沖縄例」
            死人→ 親戚一同で肉を食う  
            現在は『豚』におきかられる

           「真肉親類」(マツシシオカエ)  近い親戚
           「脂肪親類」(ブトブトーオカエ) 遠い親戚

            葬式→ 「骨をかじりにいく」と表現する時代あり


4 著者  谷川健一

   1921生 熊本 

     『青銅の神の足跡』『白鳥伝説』『常世論』他小説、歌集、全集 など

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3分?即席!和風ビヤガーデン

2009-06-15 | 乱鳥徒然 Rancho's room.
 

 最近、わが家では和風ビヤガーデンにこっている。家で楽しむので,出費は食材と光熱費程度。どちらにせよ夕食は食べるので、ビール代が増えるくらいかな。(笑み)猫の額のような庭を眺めながらの縁側での酒さかなは楽しいものである。

 狭き我が家の庭でも、いろいろな木や花を楽しむことができる。そこそこ古みを帯び始めた大きな庭石や灯籠は私の宝である。そもそも寺の庭が好き。学生時代にはいろいろな小さな観光客の少ない寺を見つけては喫茶店がわりに居場所を求め,文庫本を楽しんでいた。私は生まれてから三十数年を京都で過ごしたためか、至って神社仏閣が好きな。そうして今自分好みの草木を楽しみながら風を肌身で感じ,夫と語らう喜びに感謝するわたし。
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あららららん? 鳥の雛でしょうか?

2009-06-15 | 乱鳥徒然 Rancho's room.

      なんだかとてもかわいいのですが・・・





             鳥の雛でしょうか?



              



                もう少し





                   近づいて





                      見てみますね^^


     




     

          

               

                    

                         



                                猫パンチ!
                                

                                失礼しました。

          
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