古今和歌集の序文「真名書き(漢文)」と「仮名書き」
<真名序>
古今和歌集は、905年(推定)に、醍醐天皇の勅命によって編纂され
た、わが国最初の勅撰和歌集である。当時、公用語は漢字であった
から、勅撰集でも古今和歌集以外のものは「漢字(真名)」で書かれ
ている。古今和歌集の序文も「真名序」で書かれている。下の文字は
見づらいが、漢文の「真名序」である。
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<そもそも因果の花とは>
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そもそも、因果とて、よき・悪しき時のあるも、公案を尽くして
見るに、ただ、めづらしき・めづらしからぬの二つなり。
同じ上手にて、同じ能を、昨日・今日見れども、面白やと見えつ
る事の、今また面白くもなき時のあるは、昨日面白かりつる心慣
(な)らひ、今日はめづらしからぬ . . . 本文を読む
<因果の花>(花伝第七別紙口伝より) 別紙口伝の中で説く「能」の「道理」は、現代の我々も納得させられるものであるが、中には現代の「処世術」として大いに勉強になる言葉が多い。 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ この男時・女時(おどき・めどき)とは . . . 本文を読む
<因果の花>(花伝第七別紙口伝より抜粋) 別紙口伝の中の因果の花は芸道の真理を説く。~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ 因果の花を知る事、極めなるべし。 一切みな因果なり。 初心よりの芸能の数々は因なり。 能を極め、名を得る事は果なり。 . . . 本文を読む
<筑波山登山と紅葉> 昨日11月19日(土)に、急に思い立って紅葉の筑波山へ登った。 筑波山はあまり高くない山だが、万葉の時代から有名な霊山である。もみじの見頃は本来なら11月中旬頃までであるが、今年はどこも遅い。今年はもしかしたら、一部の樹木は紅葉にならないまま冬を迎えることになるかもしれない、と思いながら筑波山に登ったのだが、案の定、全山紅葉というわけにはいかず、紅葉は一部分のみ . . . 本文を読む
<能の教本「風姿花伝」> 世阿弥(ぜあみ)の「風姿花伝(ふうしかでん)」は、「能」を勉強しようとするものにとっては必須の教本であるが、一通り読んで理解した積りでも、研究者から直接話を聞くことによってそれまでの解釈が間違っていたことに気づいたり、あるいは新たな感銘を受けたりすることが多い。~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~私は独学で「能・歌舞伎」を勉強しているが、当然分から . . . 本文を読む
現在我々が使っている漢字・仮名の「書法」の大もとは何であろうか。私が「書」に興味を持ったのは子供の頃であるが、最初は「書道」としてである。その頃は、年の初めには必ず「書き初め」をしたものである。正月明けの登校初日には宿題の「書き初め」を筒に入れて持って行ったものである。その当時の書き初めは、「富士の山」とか「初日の出」という内容であったと記憶している。~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ . . . 本文を読む
平安の仮名 鎌倉の仮名展<出光美術館>その②
平安の仮名「出品目録」で一番多く名前がでてくるのは、藤原行成と藤原
公任の各7品目、次ぎに藤原定信3,西行3,小野道風2,藤原定家2,
藤原俊忠2,小大君2、宗尊親王2である。
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藤原行成と藤原公任はともに清少納言と同時代の代 . . . 本文を読む
<古今和歌集1100年 新古今和歌集800年記念>
「平安の仮名 鎌倉の仮名」展
が、丸の内の出光美術館で開催されている。副題は
-時代を映す書のかたち-
となっている。
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今回の展示会は、「古今和歌集」と「新古今和歌集」そのものが主役では
ない。そこ . . . 本文を読む
<りんご形茶碗>
りんごと同じ、まん丸な形にしようと思って作りました。実用価値が
あるかどうかは分かりません。
隣の真っ赤な果物はトマトです。
光の関係で、写真では、縦じま模様の部分がこげ茶色のように見えま
すが、本物は、思い切りのグリーンです。
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粘土…信楽
釉薬…透明釉
絵の具・・・縦じまは呉須の緑色
高さ… 8.0c . . . 本文を読む
<足つき三角プレート>
大きさを実感するために、トマトを載せてみました。
粘土…信楽
釉薬…薄い黄瀬戸に織部の流し掛け
プレートの高さ… 3.5cm
プレートの厚み… 0.8cm
直径 …27.0cm
タタラ板の底になる方を上に向けて、その円周に塩化ビニール製の板を
ぐるりと回してセロテープで止めた。塩化ビニール製の板はタタラを造
るときの厚さ調整用の1mmのタタラ板を使 . . . 本文を読む
益子、笠間の陶器市に行ってきましたが、益子のお店に
でていた、「ふくろう」の形をした「楊子入れ」の値段表の
ことが、頭の体操になってしまいました。
最初、「ユーモア」と「癒し」の説明書きと思っていましたが
なかなかどうして、今もってよく分かりません。
<ふくろうの楊枝入れ>
足元に並べてあって、特売品と書いてあります。
特売品と書いてある紙には、「ふくろう楊子入」と書いて
あって、とても可 . . . 本文を読む
11月4日に益子、笠間の陶器市に行ってきましたが、
今日は益子焼がテーマではなく、共販センターの大狸に
ついて、癒し系の写真を見ながら、つれづれなるまま、
雑感を書きたいと思います。
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<巨大な大狸に慰労祭を!>
長い間見慣れてしまったため、最近は話題にもならない大狸。
このままでは可愛そうです。まん丸い、とても愛 . . . 本文を読む
<「清少納言」最終章>
いつまでも清少納言につき合っていたいが、この章をもって終
章とする。最初に何も説明しなかったが、難しい解説や評論は
専門家の先生にお任せするとして、私は自分が印象に残ること
について述べてきた。
最後に、清少納言の短い宮廷生活の中で、初めて長い里居をさ
せられた出来事と、彼女の「女」としての人生を採り上げて
「清少納言」を締めくくることとしたい。
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枕草子論も大分長くなったので、今回と次回で収束することと
したい。今回は、枕草子の文体と、成立過程、そして宮仕え論
について考えてみたい。
<枕草子の文体と独創性>
枕草子は、清少納言の自由で、独特な形式の随想文学というこ
とになっているが、長短三百余の章段から構成されている内容
は、日記回想章段と類聚(るいじゅう)章段と随想章段に分ける
のが一般的である。
このうち、類聚章段とは、「うつく . . . 本文を読む