<白楽天の漢詩の一節を問う>
枕草子の日記回想章段の中で、印象的に感じたものの一つに
第二百九十九段がある。
(章段の順位は池田亀鑑校訂「枕草子」にしたがう)
古典の教科書にも多く採用されているので有名な章段であるが、
背景にある「白氏文集(はくしもんじゅう)」に載る白楽天の漢詩
の一節、
「遺愛寺ノ鐘ハ枕ヲ欹(そばだ)テテ聴キ
香爐峯ノ雪ハ簾(すだれ)ヲ撥(かか)ゲテ看ル」
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<中宮定子と道隆一家の栄華を詠う>
枕草子二十三段、正暦五年春「清涼殿の丑寅のすみの、北のへだてたる
御障子は、荒海の絵、生きたる物どものおそろしげなる、手長足長など
をぞかきたる、・・・・・(長文)・・・・・めでたくぞおぼゆる。」は中宮定子
の父、藤原道隆が関白、氏長者になって2年目の春で、定子、道隆一家
の最も華やかりしころであり、清少納言が出仕した翌年のことである。
この段には、さくらの . . . 本文を読む
<平安天才女流作家の類似性>
平安随筆文学の最高傑作といわれる「枕草子」は一人の決傑出した
天才女性である清少納言によって書かれたが、平安物語文学を代表
する「源氏物語」はもう一人の天才女性である紫式部によって著さ
れた。二人は水と油ほどに性格が違うようであるが、それ以外の部
分においては驚くほど類似性があるのである。
<家系、生い立ち、資質>
それは、二人の家系がともに屈指の歌人の家柄で . . . 本文を読む
前回は、清少納言の生まれ育ち、当時の教養としての古典・漢文、女流歌
人、中宮職(ちゅうぐうしき)などについて述べた。今回は、清少納言の女官
としての浮き沈みに最も深く係わった主人藤原定子の人生を翻弄した藤原
北家の権力争い、その背景について調べてみることにする。
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<摂政・関白とは>
摂政という官職は、天皇が幼少、病弱、あるい . . . 本文を読む
飯田橋、神楽坂、市ヶ谷にまたがるステキなスポットをご紹介しましょう!
(勿論、ご存知の方は除いてですが・・・)
先日10月11日の「街の風景・・・市ヶ谷駅は釣堀をやっている?」の中で、
次の様な文章を書きました。
「この写真の右手、このまま走ると飯田橋駅ですが、そこには素敵な
貸しボートがあり、その傍、丁度飯田橋駅から神楽坂へ行く30m位
の道路、その昔はお堀に架かった橋だったところ . . . 本文を読む
<湿原の宝庫尾瀬>
群馬県・福島県・新潟県にまたがる尾瀬は本州最大の高層湿原である。
毎年5月から10月にかけての入山シーズンには全国から沢山の登山者
やハイカーが訪れる。
春にはミズバショウやリュウキンカ、夏にはニッコウキスゲやヒツジグサに
代表される美しい草花の数々、秋には全山のクサモミジ、山は福島以北
では最高峰となる2,356㍍の燧ヶ岳(ヒウチガタケ)、優美な姿の至仏山
(シブツサン、2 . . . 本文を読む
<標高差で植物の垂直分布の変化を楽しむ>
標高1591㍍の鳩待峠から1400㍍の山ノ鼻まで約200㍍の標高
差があるため、植物の垂直分布で樹林層が変化する。特に山ノ鼻まで
下り一方なので観察には最適のコースである。途中、一級河川の川上川
が付き添うように案内してくれる。その変化も楽しい。
ビジターセンターの説明によると、尾瀬では1,500㍍までがブナや
ミズナラ、ダケカンバに代表される落葉広葉樹 . . . 本文を読む
<朝の池塘>
尾瀬ヶ原には数多くの池塘(ちとう)があり、スイレン科の水草である
「ヒツジグサ」や「オゼコウホネ」などが生育している。
<池塘(ちとう)>
池塘とは、泥炭地の中にある小湖沼、池のつつみのことをいうが、こ
こでは湿原にある池を指す。尾瀬以外でも湿原がある山では見られる。
それにしても湿原以外ではあまり耳にしない呼び方であるが、あらた
めて辞書を調べたら、太平記に、「池塘の草の露にし . . . 本文を読む
今年は暖かい日が多かったため、山々の中には一部、緑が見られるが、鳩待峠標高1500㍍、山ノ鼻1350㍍、尾瀬ヶ原1400㍍の木々の多くは黄金色に染まり、燧ケ岳、至仏山に代表される山々が秋の尾瀬を演出している。 <至仏山> <燧ケ岳>
. . . 本文を読む
<尾瀬のおわり>
尾瀬のシーズンはマイカー規制が終了する10月16日(日)で終わる。
その後も入山者はいるが極端に少なくなる。それは一般的に云う尾瀬の
見頃がおわることを意味する。それまで定期運行(シャトル)バスと一緒
に活躍していた、戸倉-鳩待峠間の最大35台の乗合タクシーはこの日を
もって運行を終了する。シャトルバスは最盛期12往復していたが6から
9往復に減少となり、11月3日をもって運 . . . 本文を読む
合掌造りの白川郷は初めての訪問であったが、長い間行きたいと思っていたところである。日本国中旅をしてきたが、一面の銀世界の中に埋もれた、美しい幻想的な合掌造りの村落の写真を見て、いつか行きたいと思っていたが、豪雪地帯のためなかなか行くチャンスがつかめなかった。今回、雪の季節ではないが、世界遺産と宣伝されていることも手伝って一種憧れの光景を夢見て、名古屋から高山経由、車で飛ばした。飛ばした、と表現した . . . 本文を読む
市ヶ谷駅は立派な釣堀を経営しているのでしょうか。 都心近郊でこんなに立派な釣堀はあまり見ませんよね。 これも2枚だけの写真ですが、余計なコメントはつけません。 駅に隣接している大きな釣堀なので女性の姿も結構見かけます。 実はこの2枚は走る電車の中からです。たまたま、見渡せる範囲 のドアの窓際には、殆んど誰かが立って寄りかかっていたため、 その隙間を縫ってパチリでしたので、1枚は銀行 . . . 本文を読む
お茶の水駅から四ッ谷駅までの中央線各駅はお堀の側にJRの駅が
ありますが、中でも市ヶ谷駅はお堀に浮かぶ駅です。最近のよう
に、今までの経験を遥かに超える激しい台風や豪雨がきたら完全
に水没します。尤も、駅がお堀に浮いているので安心かも知れま
せんね。
東京人でも都心のど真ん中にこんな駅があったのか、と驚く方も
いるかもしれません。東京JR駅30景、なんていうものをつくった
ら上位のいい光景ですよ . . . 本文を読む
春はあけぼの、やうやう白くなりゆく山ぎは、少し明かりて、紫だちたる
雲の細くたなびきたる・・・。 枕草子の有名な冒頭の書き出しである。
枕草子については、又後日語ることとし、今回は枕草子の著者、清少納言
(せいしょうなごん)の、中宮に仕える女房としての生き方について、探って
みたいと思う。
本件記述内容については私の日ごろの拙い見聞によるもので間違いが
あればが全て私の責任であるが、清少納言の . . . 本文を読む
発展するユビキタス社会。次が見える、明日が変わる。
CEATEC JAPAN 2005
(主催者コメント)
10月4日(火)~8日(土) 幕張メッセ
6日までの入場者数は、119,474名
幕張メッセで行われているアジア最大級の規模を誇る
映像・情報・通信の国際展示会であるCEATEC
JAPANに行ってきた。広大な会場は「デジタルネット
ワー . . . 本文を読む