夫が鬱と診断されてからは、モラハラも陰を潜め、何とか落ち着いた生活を送っていた。夫も欠かさず安定剤を飲んでいるせいで、激しい感情の起伏はなくなった。些細なことで不機嫌になるときもあったが、以前に比べると短時間で収まって何とか会話できるようになったので、私もだいぶ安心できるようになった。
しかしだからといって、夫の性格が変わるわけではないので、そこを忘れないようにしないと酷い目に遭うということもよくわかった。夫は精神的には落ち着いてきてはいるものの、性格や考え方が良くなるわけではないのだ。
夫が笑っているからといって、こちらもつい口が軽くなると、日本語の使い方がおかしいとか、意味がわからないとか、いろいろ言い出すので、なるべく余計なことは言わないように心がけた。あくまでも夫の話に相づちを打つ、夫の話に合わせて一言意見を言う、くらいにとどめることが懸命であった。また、私の職場の話とか私自身にまつわる話は極力しないようにした。ついうっかり話してしまうと、冷たい反応が返ってきてこちらが嫌な思いをするだけだから、話すとしたら、夫に関係があるときだけ、必要最低限の連絡事項だけ伝えることにした。
私が夫に話す内容についてこんなに気を遣っているにもかかわらず、夫は機嫌がいいと、自分が話したいことを話した。職場の話でも行きつけの喫茶店の話でも、一緒に飲んだ女性の話でもなんでもする。でも私の話は聞きたくないのだ。
夫は基本的に他人(特に妻)に関心がないということがよくわかった。自分に興味のないことをいろいろ言われても煩わしいし、面白くもないようだった。なにせ相手の気持ちに添う、ということができないし、相手の話に合わせることもできない。そして神経過敏で被害妄想的なので、無防備に話なんてうっかりできない。私が異性の話をすると過剰反応し、嫉妬妄想が起こる。私の世間話にも興味はないのだ。
私は、それまで夫婦は分かり合わなければ、と勘違いしていたが、分かり合うことなんてできないのだとつくづく思い知らされた。夫は、妻は自分をちっとも理解していない、と思っているし、私も夫は私を理解していない、と思っている。お互いがそう思っているのだ。私はそんなものだとあきらめるようになった。だって夫は私を理解する気なんてないのだから、それをむりに理解させようとしても悪循環を生じさせるだけであろう。お互い期待しないのが一番なのだ。期待するとお互い期待通りにいかないのは当然で、怒りがわき起こる。特に夫みたいな難しい人の期待に応えることは不可能であるし、私のささやかな期待も夫にとっては非常に負担らしい。
私は夫に対してどんなことでも期待しないようになった。
例えばささやかなたわいのない日常会話。一緒に買い物に行くこと、旅行に行くこと、夫が言ったこと、例えばどこどこにハイキングに行こう、明日は2人で出かけよう、という言葉。夫はこういうことを言いながら次の瞬間は気分が変わっている。結局言ったことが実現したのは今まででごくわずかだ。それに対して文句を言うと、すぐへそを曲げて不機嫌になり、暴言が始まる。期待するとひどい目に遭うのはこちらなのだ。馬鹿を見るのはいつも私だ。もう夫の言うことには期待しないことが一番なのだ。夫はそれで私ががっかりすることなんてどうでもいいのだ。常に自分の気分が優先でなければ気が済まない。そして常に不安定でそれを指摘されると理不尽な怒りを表明するだけだ。夫は話のできない人なのだ。話のやりとりをしながら折り合いを付けるなんてことはとてもできない。
結婚生活の中で私から夫に要求したことはほとんどない。要求すると、夫は命令されたように思って不機嫌になるだけなのだ。また、その要求に答えようと変に力み、一方的な行動になってこちらが嫌な思いをするだけになる。何も期待しない方が、こちらも気が楽だ。たまに相手がいいことをしてくれると、それはたまの、滅多に起こりえない宝くじに当たるようなラッキーなのだ。それが続くわけではない。常に気まぐれなのだ。それをこちらがよく認識しておかないと、大変なことになるのだ。
私はこのように、よくよく自分に言い聞かせた。
期待しないこと、当たらず触らずに夫と過ごすことを肝に銘じた私だったが、これが私の夫婦生活だと思うと本当に寂しかった。本音が言えない夫婦なんて虚構じゃないか。この結婚生活は何なんだ。私はこんな生活を求めていたんじゃないのに。
しかしだからといって、夫の性格が変わるわけではないので、そこを忘れないようにしないと酷い目に遭うということもよくわかった。夫は精神的には落ち着いてきてはいるものの、性格や考え方が良くなるわけではないのだ。
夫が笑っているからといって、こちらもつい口が軽くなると、日本語の使い方がおかしいとか、意味がわからないとか、いろいろ言い出すので、なるべく余計なことは言わないように心がけた。あくまでも夫の話に相づちを打つ、夫の話に合わせて一言意見を言う、くらいにとどめることが懸命であった。また、私の職場の話とか私自身にまつわる話は極力しないようにした。ついうっかり話してしまうと、冷たい反応が返ってきてこちらが嫌な思いをするだけだから、話すとしたら、夫に関係があるときだけ、必要最低限の連絡事項だけ伝えることにした。
私が夫に話す内容についてこんなに気を遣っているにもかかわらず、夫は機嫌がいいと、自分が話したいことを話した。職場の話でも行きつけの喫茶店の話でも、一緒に飲んだ女性の話でもなんでもする。でも私の話は聞きたくないのだ。
夫は基本的に他人(特に妻)に関心がないということがよくわかった。自分に興味のないことをいろいろ言われても煩わしいし、面白くもないようだった。なにせ相手の気持ちに添う、ということができないし、相手の話に合わせることもできない。そして神経過敏で被害妄想的なので、無防備に話なんてうっかりできない。私が異性の話をすると過剰反応し、嫉妬妄想が起こる。私の世間話にも興味はないのだ。
私は、それまで夫婦は分かり合わなければ、と勘違いしていたが、分かり合うことなんてできないのだとつくづく思い知らされた。夫は、妻は自分をちっとも理解していない、と思っているし、私も夫は私を理解していない、と思っている。お互いがそう思っているのだ。私はそんなものだとあきらめるようになった。だって夫は私を理解する気なんてないのだから、それをむりに理解させようとしても悪循環を生じさせるだけであろう。お互い期待しないのが一番なのだ。期待するとお互い期待通りにいかないのは当然で、怒りがわき起こる。特に夫みたいな難しい人の期待に応えることは不可能であるし、私のささやかな期待も夫にとっては非常に負担らしい。
私は夫に対してどんなことでも期待しないようになった。
例えばささやかなたわいのない日常会話。一緒に買い物に行くこと、旅行に行くこと、夫が言ったこと、例えばどこどこにハイキングに行こう、明日は2人で出かけよう、という言葉。夫はこういうことを言いながら次の瞬間は気分が変わっている。結局言ったことが実現したのは今まででごくわずかだ。それに対して文句を言うと、すぐへそを曲げて不機嫌になり、暴言が始まる。期待するとひどい目に遭うのはこちらなのだ。馬鹿を見るのはいつも私だ。もう夫の言うことには期待しないことが一番なのだ。夫はそれで私ががっかりすることなんてどうでもいいのだ。常に自分の気分が優先でなければ気が済まない。そして常に不安定でそれを指摘されると理不尽な怒りを表明するだけだ。夫は話のできない人なのだ。話のやりとりをしながら折り合いを付けるなんてことはとてもできない。
結婚生活の中で私から夫に要求したことはほとんどない。要求すると、夫は命令されたように思って不機嫌になるだけなのだ。また、その要求に答えようと変に力み、一方的な行動になってこちらが嫌な思いをするだけになる。何も期待しない方が、こちらも気が楽だ。たまに相手がいいことをしてくれると、それはたまの、滅多に起こりえない宝くじに当たるようなラッキーなのだ。それが続くわけではない。常に気まぐれなのだ。それをこちらがよく認識しておかないと、大変なことになるのだ。
私はこのように、よくよく自分に言い聞かせた。
期待しないこと、当たらず触らずに夫と過ごすことを肝に銘じた私だったが、これが私の夫婦生活だと思うと本当に寂しかった。本音が言えない夫婦なんて虚構じゃないか。この結婚生活は何なんだ。私はこんな生活を求めていたんじゃないのに。
コメントありがとうございます。
ちっこさんもきっと、いろんな辛い想い、
悲しい想いを抱いてこられたのではないでしょうか。
いつでもいらしてくださいね。
ちっこさんの想いも、どうぞ話してくださいませ。
またお待ちしています。
ウメより
父親がそうでした。
夫はモラハラではないですけれど、アダルトチルドレンです
話し合いができない。
どんな話も自分の話に摩り替えるところなどよく似ています
また寄らせていただきますね
kabuさん、こんばんは!
ほんっとに寒くなりましたね。
しんしんと冷え込んでくる感じです。
kabuさんのところはもう雪が降っているとか!?
しかしこう寒いとなかなかプールに行く気がせず最近サボり気味です。
kabuさん、心配してくださってありがとうございます~♪
それにしても、私も同感ですよ。
どこのモラも、どうしてこう似ているのでしょう!?
モラの心は砂漠のようにカラカラみたいです。
モラに対して、いろんな働きかけをしても、
虚しく吸い込まれ蒸発していくのです。
お互いのつき合いの積み重ねができないのですよね。
kabuさんの言われるとおり、ある意味モラ夫は他の人たちと
心から交流できない可哀想な人ですが
関わったら最後!
こういう奴は他人様でいたほうがいいのですよ。
モラとのつき合いは、ある意味仕事って感じでしたね~。
はぁ~、ほんっとに疲れる相手でした…。
kabuさんも風邪にはくれぐれも気を付けてくださいね!
(モラ毒にも気を付けてくださいね!!)
ウメより
☆宇砂子さんへ
宇砂子さん、こんばんは!
ここのところ、ぐっと冷えてきましたね~。
それにしても、宇砂子さんの
>結婚生活の寒さを思うと「ど~って事無いわ~♪」
このセリフ、素晴らしい~っ!
なんか、冬の寒さをこのように捉えるという
新しい視点に目が覚めました!
確かに、確かに言える~♪
私達って、何かと自分を責めてしまうことが多かったし
「自分が何とかしなくちゃ」「自分が変わればいいのか」と思うけど
それでも、そこから離れることができたってこと、
きっと最後の自分の声だけはしっかり握りしめたんだと思う。
宇砂子さん、ほんと、最後は自分のために、
お互いがんばったよね!
ありがとう~(^^)/
ウメより
>私はこんな生活を求めていたんじゃないのに
結婚して、ほぼ毎日のように思ってました!
そして、段々と
「望んだ自分が身の程知らずでバカだったんだ・・・。」
と自分を責めるようになりました・・・。
この辺りの心理状態になると、危ないんですよね(--;
よく戻ってこれたな~、と自分で自分を褒めてます(笑)
お互い頑張ったね~(^^)
凄く寒い週末になりましたね。天気予報では後二週間は低温が続くとか。プールの後など、風邪にはお気を付け下さいね~
さて、つくづく痛感してしまいますが、何処もモラ夫の基本パターンは同じですね。変質的自己愛者ですから、本当の愛を知らない。愛は与えるものであって、与えられるものじゃない。
与える素晴らしさを知りえないから、何時でも自分だけが満たされたくて、心が枯渇してる状態なんでしょうね。
考えてみれば可哀想な人種なのだけど、関わる方としたら、たまったもんじゃありません(苦笑)
最後の2行、まさに私のことでした。
当たらず触らずの人間関係なんて、会社だけで十分なのにね(苦笑)