今年の夏から、何年かぶりにプールで泳いでいる。どこのプールがいいかと、公営のプールをいくつかと、フィットネスの体験で泳いだが、経費や距離などから電車で15分くらいのところにある公営プールを利用することにした。今は月2~3回、そこで泳いでいる。
私はもともとスポーツが好きだ。観戦は嫌いだが、自分がするのは好きだ。小学生の頃はよく体を動かして遊んだ。男の子たちと一緒に草野球をし、おにごっこ、ケイドロ、虫取りなどよく歩き走り回った。スイミングスクールにも通った。中学生の時はバスケ部に入った。働き初めてからはスキーに夢中になり、毎年冬に休みを取り、友人と信州や上越、東北のスキー場に行って滑りまくったものだった。
しかし結婚してからは、あまり運動をしなくなった。というか、夫と暮らしているときには、自分の時間を自由に使えることはあまりなかったからだ。仕事から帰れば、座るまもなく夕食の準備に取りかかった。休日も家事に追われ、時間が空いても夫が家にいれば外に出かけることは難しかった。夫とはよくウォーキングをしたが、時間も距離もコースも夫の決めるがままだった。しかも夫はスキーなどに一切関心がなかったので全く行かなくなった。
私自身も、夫との生活を日々やり過ごすことに精一杯で、何か趣味やスポーツをしようというゆとりもなかった。精神的にも時間的にも、経済的にも。
夫と別居してから訪れた平和な毎日。穏やかな時間。私の縮こまり固まっていた心と体が少しずつ動き出した。何か、のびのびと体を伸ばせる運動をしたい。気持ちよく体を動かしてみたい…そんな欲求が私の中で生まれた。
そして私は結婚以来(8年ぶりくらいに)久々にひとりでプールに行った。古い水着を着て、私は水の中で体を伸ばした。体は泳ぎを覚えていた。私は思いきり手足を伸ばし、水の感触を楽しんだ。水の中に体を委ね、無重力に解放される感覚。私の体はいつの頃よりも、自由にリラックスしているように感じた。
泳ぎ始めた時は、25メートル泳いだだけで息があがり少しの間休まなければならなかったが、そのうちに呼吸も慣れてきた。体が水に馴染み、私は無の境地でひたすら水の感覚に心も体も委ねた。そしてプールから上がったときには、何か非常にすっきりした爽快感があった。体の中に溜まっていた澱が抜けていったような、そんな感じ。水の中で体を思い切り伸ばせるって、なんて気持ちがいいのだろう…!
そして私は新たにフィットネス用の水着を買い、たまにプールで泳ぐことにした。回を重ねる毎に体が水をとらえ、息があがることもなくなってくる。私はただ黙々と泳いだ。
ある日プールに行くと、何人かの高校生くらいの子どもたちが入ってきた。水着からして気合いが入っている。念入りに準備体操し彼らはプールに入った。多分水泳部か何かに所属しているのだろう。その彼らの泳ぎに目を奪われた。最初の人が泳ぎ、10秒後にまた次の人が、というように順にスタートして泳いでいく。若い体が勢いよく水を切り、しぶきを上げ泳いでいく。まるでイルカやトビウオがジャンプしながら突き進んでいるようだ。なめらかな肌が水をはじき、水を滑っていく。
私はその時、若いっていいな~と感じた。瑞々しい体、はじけ飛ぶようなエネルギー、彼らはそれを全身で楽しんでいる。水の中で彼らは無敵だ。クロール、バタフライ、平泳ぎ。すごいな~、きれいだな~、と私は見とれていた。
私も泳ごう。自分らしく、ゆったりと。イルカというよりはマンボウのようにゆるゆると、息長く、ときおり水の中に差し込む光のゆらめきを見つめながら、自分の四肢を思い切り伸ばして、水をとらえ、水にゆだねながら、体も心も解放してあげよう。
次はいつ行こうかな。。。
私はもともとスポーツが好きだ。観戦は嫌いだが、自分がするのは好きだ。小学生の頃はよく体を動かして遊んだ。男の子たちと一緒に草野球をし、おにごっこ、ケイドロ、虫取りなどよく歩き走り回った。スイミングスクールにも通った。中学生の時はバスケ部に入った。働き初めてからはスキーに夢中になり、毎年冬に休みを取り、友人と信州や上越、東北のスキー場に行って滑りまくったものだった。
しかし結婚してからは、あまり運動をしなくなった。というか、夫と暮らしているときには、自分の時間を自由に使えることはあまりなかったからだ。仕事から帰れば、座るまもなく夕食の準備に取りかかった。休日も家事に追われ、時間が空いても夫が家にいれば外に出かけることは難しかった。夫とはよくウォーキングをしたが、時間も距離もコースも夫の決めるがままだった。しかも夫はスキーなどに一切関心がなかったので全く行かなくなった。
私自身も、夫との生活を日々やり過ごすことに精一杯で、何か趣味やスポーツをしようというゆとりもなかった。精神的にも時間的にも、経済的にも。
夫と別居してから訪れた平和な毎日。穏やかな時間。私の縮こまり固まっていた心と体が少しずつ動き出した。何か、のびのびと体を伸ばせる運動をしたい。気持ちよく体を動かしてみたい…そんな欲求が私の中で生まれた。
そして私は結婚以来(8年ぶりくらいに)久々にひとりでプールに行った。古い水着を着て、私は水の中で体を伸ばした。体は泳ぎを覚えていた。私は思いきり手足を伸ばし、水の感触を楽しんだ。水の中に体を委ね、無重力に解放される感覚。私の体はいつの頃よりも、自由にリラックスしているように感じた。
泳ぎ始めた時は、25メートル泳いだだけで息があがり少しの間休まなければならなかったが、そのうちに呼吸も慣れてきた。体が水に馴染み、私は無の境地でひたすら水の感覚に心も体も委ねた。そしてプールから上がったときには、何か非常にすっきりした爽快感があった。体の中に溜まっていた澱が抜けていったような、そんな感じ。水の中で体を思い切り伸ばせるって、なんて気持ちがいいのだろう…!
そして私は新たにフィットネス用の水着を買い、たまにプールで泳ぐことにした。回を重ねる毎に体が水をとらえ、息があがることもなくなってくる。私はただ黙々と泳いだ。
ある日プールに行くと、何人かの高校生くらいの子どもたちが入ってきた。水着からして気合いが入っている。念入りに準備体操し彼らはプールに入った。多分水泳部か何かに所属しているのだろう。その彼らの泳ぎに目を奪われた。最初の人が泳ぎ、10秒後にまた次の人が、というように順にスタートして泳いでいく。若い体が勢いよく水を切り、しぶきを上げ泳いでいく。まるでイルカやトビウオがジャンプしながら突き進んでいるようだ。なめらかな肌が水をはじき、水を滑っていく。
私はその時、若いっていいな~と感じた。瑞々しい体、はじけ飛ぶようなエネルギー、彼らはそれを全身で楽しんでいる。水の中で彼らは無敵だ。クロール、バタフライ、平泳ぎ。すごいな~、きれいだな~、と私は見とれていた。
私も泳ごう。自分らしく、ゆったりと。イルカというよりはマンボウのようにゆるゆると、息長く、ときおり水の中に差し込む光のゆらめきを見つめながら、自分の四肢を思い切り伸ばして、水をとらえ、水にゆだねながら、体も心も解放してあげよう。
次はいつ行こうかな。。。