サイケデリック・ペンタトニック!?

カリメロレコード(架空)の店主の何でもござれの日々の音楽コラム

やまがたすみこ/夏の光に

2005年05月28日 02時09分31秒 | 邦楽
●夏の光に

さよならを言う前に あなたはいつも
サングラスをかける
暗いレンズに 私の顔が
すがるように 映る
夏の光の中を 悲しいとさえ言わないで
あなたは何を 忘れようとしているの

さよならをした後で あなたはいつも
淋しげに歩く
二人はいつから こんな別れかた
するようになったの
今日で終わる二人なら
思い出なんか 欲しくない
あなたは後ろを 振り向かないで歩いて

夏の光の中を 悲しいとさえ言わないで
今日で終わる二人なら
思い出なんか 欲しくない

(喜多条忠作詩/山県すみ子作曲/渡辺俊幸編曲)

この悲しい詩を、憂いを帯びたボサノヴァ調の曲にのせて歌うのは、
やまがたすみこ。1976年の作品ながらそのクオリティは極めて高く、
30年近くたった今でもこの曲は新鮮な鮮度を保ち続けている。
歌詞が「男と女」、それも「別れ」という永遠のテーマを扱っているからだろうか。
それもあるだろうが、やはり彼女自身の爽やかな歌声が良いのだと思う。
夏の初めのこの時期になると聞きたくなる名曲です。

同じ年に発売されたライブ盤のバックを勤めたのは何とムーンライダース。
しかも演出は大滝詠一と、この名前だけで悪いはずがないと
思ったあなたはご名答。このライブ盤も名盤です。

今はVIVIDから諸作品が復刻されていますが、
この「夏の光に」を手軽に聞くには、
『“LOVE SHOP”:COLUMBIA EMERALD GROOVE』という
コロンビアから発売されているオムニバスで70年代の良い曲だけを集めた
グルーヴィーでセンチメンタルな素晴らしいアルバムに、
スタジオ盤とライブ盤の両方が収録されており便利です。
(*このアルバムはしばたはつみのキラーチューンやいしだあゆみと
  ティンパンアレーとのコラボや佐藤奈々子の名曲などが収められており、
  とにかくおすすめな一枚です。)
 
やまがたすみこさんのファンサイト

『LOVE SHOP』の詳細はコチラ。