サイケデリック・ペンタトニック!?

カリメロレコード(架空)の店主の何でもござれの日々の音楽コラム

バサラ人間/長尾みのる

2005年06月30日 23時55分06秒 | その他
六月の終わりは、六月の初めに発売された一冊の本のご紹介をば。

「絶対の境地も亦止まるべき処じゃないぞ,
 悟りの心境なんてナンセンスだ,ぶっこわしちゃえ」

「それが悟りかも?」

「バサラの心境だよ」

バサラとは、平和主義の自由人。彼・彼女らに法律はない。

時にはバサラ族は、らくだにまたがり街を疾走したり、
日常には飽き足らず異常な刺激を求める。
また世の中を達観しているようでもあり、この世の生物でなかったり。
レズビアンであったり、異様な復讐の為に自分もろとも爆破する・・・

バサラ人間とは、日本で初めて「イラストレーター」と名乗った
長尾みのる氏によって生み出されたキャラクターである。
その長尾氏が千九百六十九年年に発表した「イラストーリー」が
三十五年以上経た今、復刊された。それがこの本著である(写真)
帯びには、こうある。
「色指定・スクリーントーン・コラージュ・・・
 ・・・編集者泣かせの手法の数々!デザインはこの本から始まった。」と。

千九百六十九年。時代を象徴するように破廉恥でヒッピーでハプニングで、
それでいてアメリカンニューシネマ的なむなしさも伴う内容である。
いや、この本はそのことすら超えているかも知れない。異常だ。
しかしそれがなんとも言えず面白い。
まず冒頭のような禅問答。内容も禅問答のようでもある。
流れるような文体は、文章ながらもグルーヴィーでさえある。
そしてそこに描かれるイラストの数々。
女性はグラマラスでヒップで目の周りは黒い。そしてどこか気違いである。
男性は魅力的ではあるものの、どこか弱弱しい。
ウーマンリブの台頭をみるかのようでもあるが、
そのイラストは隅々までが可愛らしく胸躍るものばかりで、心を奪われる。

百五十頁強にわたる時間にいつまでも浸っていたい、そんな六月の最終日・・・

(この本の情報はこちらをクリック。)

Lightning Blues Guitar Fes.

2005年06月28日 02時16分22秒 | 邦楽
先日このブログで、今年のジャパンブルースカーニバルに出る
ウエストロードブルースバンドに山岸潤史が参加ということを書いたのだが、
どうやらそれは間違いだったようで、ここで訂正いたします。
関係各位申し訳ございません。

しかし今月のブルース&ソウル・レコーズによると、
最後のジャムセッションの場面でバディ・ガイと塩次氏、
更には我等がマキちゃんのセッションが行われたようで、
ん~これは見たかった。残念。
バディ・ガイはとにかく強烈でエンターテイメント性に溢れ、
私が大好きなギタリストの一人である。

さて山岸氏の間違いを書いてしまった私ですが、
今度は性格な情報をお届けいたします。
1996年に日比谷野音で行われ、こんど6/29にCD3枚組+DVD1枚という
完全版で発売される「ライトニング・ブルース・ギター・フェス」(写真)。
それが2005年の今年に再び再演され、そこに山岸氏も参加するという。
しかもニューオリンズから「パパ・グロウズ・ファンク」を連れて。
他の面子は各日により異なるということだが、
チャー・石田長生・CHABO・土屋公平・ichiro・鮎川誠・
近藤房之助・西慎嗣・中野重夫・住友俊洋。
何とフジロックフェスにも出るらしい。
8/21には野音でライブ。
これは見に行かねばなるまい。
8月の野音。熱そうだなぁ。
ライブもギターばっかりで本当に暑苦しそうだ(笑)
そんなライブに久々にいってみたい。
楽しそうだ。

まずは6/29に出る完全版を買ってブルースギターに浸ろう。
通販先行予約で付くというDVDは惜しくも期間を逃してしまい、
残念だがそれがなしでもボリューム満点。
好きなギタリストばかりなので、1996年版も楽しみ。
1996年。高校生だった私にこんな凄いイベント知る由もなし。
行きたかった。故大村憲司氏が出てるではないか!

今月のギターマガジン(布袋が表紙)に特集されているので是非。
ここらへんはやはりGMならではか。
掲載されている当時の写真がマジ格好いいです。

菊の花道

2005年06月27日 11時39分35秒 | 邦楽
連続で菊さんについて書きます。

ジライヤのセカンドも先日発売されたわけですが、
それと時を同じくして菊さんの自叙伝が発売(写真)
(文章はYAMPOと言う人が書いてます)

これがまことに面白そうな本で、
音楽との出会いから福岡の音楽シーン、
そして勿論サンハウスのことやその後の歩みなどが読みやすい文体で
つづってある。そして貴重な写真の数々。
思わず読みすすめてしまいます。

さらに菊本人セレクトのサンハウスからブルースライオンまでの
貴重すぎる未発表音源9曲を収めたCDつき!
「さらに」というとおまけ的な意味合いが強いが、
これで普通にリリースされても間違いなく購入してしまうような代物。
サンハウスは時代からか、音は悪い。
(ロック画報のパワーハウスより悪いです)
しかしそのプレイは抜群です。
音が悪いが逆に臨場感が増す、そんな音源。

ひさびさにワクワクする「本」の発売である。
これで3,000円。あなたは安いとみるか高いとみるか。
勿論私は前者です。

ちなみにライブ会場で購入した私ですが、
何とこの本に菊さんのサインを頂きました!やった!
また家宝が一つ増えました。嬉しい!

ジライヤ at 下北沢Cub251

2005年06月27日 11時17分58秒 | 邦楽
6月の25日、下北はClub251へ「Zi:Lie-YA」のライブを見に行きました!
ジライヤといえば、サンハウスを率いていた”菊”こと
柴山俊之の現在のバンドで、つい先日待望のセカンドアルバム
「Natural Born Boogie」(写真)を発表し、
そして25日はそのレコ発ワンマン
「NATURAL BORN BOOGIE カオスがつまった宝箱」
が行われたのであります。

いや~格好良かった!やっぱりロックって格好いいなぁ!
って素直に感じることが出来たライブでした!
1曲目はジライヤのテーマ曲からスタート。
3曲目には早くも菊さん、上半身裸です(笑)
そして「熱い、熱い」の連発(笑)
しかしライブそのものも熱かったです。
全員演奏者としてもの凄く達者な方たちですが、
それに終わることなく、バンド全体でグルーヴを作り出していたのは流石。
個人的には特にリードギターの内藤さんのプレーに惚れました。
私の中のロッカー/ギタリスト像まんまで、格好良かったです。

しかしやはり主役は、菊さんです!
全く衰えを知らない唄声はある意味怖くもありますが、
あの声を聞くことが出来て嬉しいですね。
上半身裸に長髪にメイキャップということで、
イギーポップを想起してしまいましたが、
イギーなんて蹴散らすかのごとく唄っていました。
これで50歳代というのが全く持って信じられない。

聞いていて思ったのは、日本語の選び方、のせ方がとても上手いなぁ、
といういうこと。曲調は3コードかあるいは割とオーソドックスなロック調。
そこに華やかな楽器による演奏と菊のボーカル、
そして日本語詞がのることによって繰り出されるバンドサウンドは最高である。
70年代はっぴいえんど、キャロル、外道とも違う日本語ロックの一つの完成形を
肌で感じた気がしたライブでした。

★セットリスト★
01.Zi:LiE-YA
02.LOVE ROCK(新曲)
03.NATURAL BORN BOOGIE
04.KISSの味
05.JUNGLE JUNGLE
06.爆弾男
07.落ち目の唄(SONHOUSE)
08.カプリス(新曲)
09.STOP BREAKIN’DOWN
10.PARACHUTE GIRL
11.NEON BOY
12.ホラ吹きイナズマ
13.地獄へドライヴ
14.ANGEL(新曲)
15.交遊サロン
16.PIPE DREAM
17.満月の夢(柴山俊之+LA・SCOUMOUNE)
18.TIGER IN YOUR TANK(BLUES LION)
19.うれしい気持ち
20.LOVE

-ENCORE-
21.CRIMINAL ROCK
22.カラカラ
  ~レモンティ
  ~JOHNNY B. GOODE
23.VIVA 251

-ENCORE2-
24.I LOVE YOU
25.もしも
26.ビールスカプセル
  ~HOOCHIE COOCHIE MAN
 ~ハイエナ

最後に、菊って誰?という人へ。
サンハウスのボーカルで福岡から70年代に鮮烈なデビューを飾った人である。
サンハウスにはシーナ&ロケッツのご存知、鮎川誠が在籍していたことでも
有名。シナロケの十八番中の十八番「レモンティー」
(ヤードバーズのトレイン・ケプト・ア・ローリンの改作)は、
元々サンハウスの曲である。
そしてあのルースターズも影響を受けまくったバンドであり、
菊がいなければ、サンハウスがなければ、めんたいロックもなければ、
日本のロックの歴史も間違いなく変わっていた凄い人なのである。
そんな伝説の人物が未だに現役で唄い続けていることが、何より素晴らしいし、
それを見ることが出来て本当に嬉しかった。

ちなみに異色GSとして語られるハプニングス・フォーのボーカルトメ北川氏と
菊さんは高校の同級生らしい(どちらも福岡出身)。凄い!
そんな2バンドが10月に下北で共演するそうなので、
これは見に行かねばなるまい。
ジライヤとハプ4の対決。想像するだけでワクワクしてしまいます!

菊さんのHPはこちらから!写真やレビューなど盛り沢山で必見です!

ミュージカルバトン

2005年06月25日 02時29分42秒 | music
イラストレーターである木綿子さんから「ミュージカルバトン」
というものが回ってきたので、素直に受けてみようかと思います。
ふむふむ、なかなか簡単そうでいざ答えようとすると考え込んでしまいます。
さて私の回答は?

■Total volume of music files on my computer
(コンピュータに入ってる音楽ファイルの容量)
→知りません・・・

■Song playing right now (今聞いている曲)
→Humble Pie/King Biscuit Flower Hour

■ The last CD I bought (最後に買ったCD)
→給料入ったので、CAN4タイトルとトラフィック紙ジャケ5枚まとめ買い!

■ Five songs(tunes) I listen to a lot, or that mean a lot to me
(よく聞く、または特別な思い入れのある5曲)
1)John Mayall&Blues Breakers with Eric Clapton/All Your Love(写真) 
この曲でギターにブルースに目覚めました。

2)Led Zeppelin/Whole Lotta Love
高校の時MTVで見て強烈に打ちのめされました!ドキドキして
地元のCDショップにCDを買いに行ったのを今でも覚えています。

3)DMBQ/Flash Bulb
彼等のライブによって人生を変えられたと言っても過言ではない、
私にとって重要なバンド。20分余りのハードプログレな大曲のこの曲は
バンドでコピーもした思い出深い曲。よくやったなぁって思う(笑)

4)The Hair/カンタロープ・アイランド
「新宿25時」というコンピに収録の我が心のバンド、
あいさとう氏率いるヘアーの一曲。曲は勿論ハービーハンコックの有名曲だが、
後半からの氏のファズソロは彼にしか出来ない
モッドなジャズロックを展開していて、いつ聞いても本当に素晴らしい。

5)人間椅子/桜の森の満開の下
ブラックサバスのドゥーミーさと日本文学が奇跡的に邂逅した一曲。
最高です。バンドでカバーしたことも。
実は彼女と出会うきっかけの一曲だったりします(ノロケ・笑)

■Five people to whom I'm passing the baton (バトンを渡す5人)
→実はあまりパソコンを通じての友人がいないので、
 ブログをやってる後輩と知っている限りの友人にこっそり回してみます。

ふぅ。五曲選ぶの大変でした。あれもこれも入れたかったなぁ。
敢えてはずした曲も多数。今日はこんな気分でした。

さて貴方ならどう答えてバトンを渡しますか?

バトンを渡してくれた人、木綿子さんの答えはコチラ。

細野晴臣と私

2005年06月20日 00時22分26秒 | 邦楽
ハイドパーク・フェスにも出る細野晴臣氏ですが、
皆さんご存知のそれはそれは凄い経歴の人であります。
時代によってはYMOとしてのイメージがあったり、
ティン・パン・アレーのイメージであったり、
最近ではスケッチ・ショウのイメージがある人もいるでしょう。

しかし私にとっての細野晴臣氏といったら、やはりはっぴいえんどにつきます。
もう死ぬほど好きなバンドです。
好きなバンドほどあれこれ言えないものですが、
35年経っても彼等のように魅力的なバンドは、
特に日本にいたってはなかなかいないです。
もうとにかく好きです。

そんな細野晴臣氏ですが、
ひょんなところで出会ってしまいました。
それは大学の頃で、いつもの面子でDMBQを見に渋谷に集合したある日の事。
会場のクラブ・クアトロに行く前に用を足したくなって、
偶然HMWのトイレに寄ったときのでした。
な、なんと!2Fのイベントスペースに細野晴臣氏がいるではないですか!!
あの時なんであそこにいたのかは今となってはすっかり忘れてしまいましたが、
普段露出が少ない氏だけに、その時は嬉しかったです。

そして9月、自分にとって二度目の再会なるか?
とっても楽しみです。

ちなみに父親は細野晴臣氏とは大学の同期です。
まぁ、それだけですが・・・

ハイドパーク・ミュージック・フェスティバル2005

2005年06月19日 13時54分02秒 | 邦楽
フジ・ロック・フェスティバルやサマー・ソニックをはじめとして、
もはや日本の夏の風物詩と化した夏のライブフェス。
最近では冬にも同様のフェスが開かれ、
さらに今年は全国各地東西南北でもフェスが開かれかなりの活況を呈している。

私もサマソニと蝦夷ロックフェスに参戦したことがあります。
サマソニでは売切れの日にこっそり入ってドアーズを見たり、
北海道では広大な敷地で素晴らしいライブパフォーマンスと朝日を見たり、
それぞれ良い思い出であります。

しかしどれもお金と時間がかかる。
学生の時分にはお金がなく、社会人になったら時間がない。
そうお思いの方も多いのではないのでしょうか?
あるいはいつも参加はしてみたいんだけど、
参加アーティストがどうもなぁ、もう若くもないしなぁ。
なんて方も多いのではないではないでしょうか?

しか~し!今年の夏はこれで決まりというフェスが決定!
9月の3日(土)・4日(日)に細野晴臣、鈴木茂、小坂忠、
センチメンタル・シティ・ロマンスなどが出演する
「ハイドパーク・ミュージック・フェスティバル2005」が開催決定!
場所はイギリスのハイドパークではなく、狭山の稲荷山公園!

この面子、この場所!
もう行くしかない!と思った人一緒に行きましょう!
狭山といえば、米軍基地が元々あったところで、
1970年に入って細野晴臣などはっぴいえんど系のミュージシャンが次々と
移り住んだことで有名な場所である。
その場所に、ゆかりのあるアーティストが大集合してライブを繰り広げると
いうのだから、もうそのことを聞いただけで素敵過ぎます!

細野晴臣が弾き語りで「恋は桃色」を歌ったり、
あるいははっぴいえんどナンバーをやってくれたり。
鈴木茂が「砂の女」をやってくれたり、
小坂忠が「マッシュルーム」時代の曲をやってくれたり。
後追いの世代からはそんな輝かしいことは在りし日の事だと思っていたけど、
ひょっとしたら9月に実現するかも知れないと思ったら、
もういてもたってもいられません。

立ち見でモッシュなんかがあるライブではなく、
原っぱでビール片手にみんなでワイワイなんてどうでしょう?
ウッドストックではないけど、そんなライブの見方って理想だなぁ。

私の中では既に大学の人たちを中心にみんなで行くことを頭に描いています!
このブログ読んで行きたい!と思った人、参加者募るのでこの記事に返事下さい!

詳しくは↓
ハイドパーク・ミュージック・フェスティバル2005の公式HPはコチラから!

パワーハウスの未発表音源収録の『ロック画報20号』

2005年06月16日 23時44分51秒 | 邦楽
日本のロックを愛する者達の強い味方、
ロック画報の最新号が発売となりました。
メイン特集は、表紙(写真)の通り佐野元春。

佐野元春は正直全く興味がないのですが、
今回もやっぱり「買い」です!
サブ特集は元パワーハウス、現The MojosのボーカルCHIBOの
インタビュー掲載と鈴木慶一が語る高田渡の思い出。

そして注目の付録CDに佐野元春のネット配信でしか発表していなかったと
いう音源2曲と、何とCHIBO氏所有だというパワーハウスの未発表音源3曲。
佐野元春は興味はなかったのだが、なかなか興味深い音源。
そしてパワーハウス。これが本当にすごい。
録音時期・場所ともに不明ということだが、録音状態はすごく良い。
カバーが3曲。ヤードバーズやアル・クーパーバージョンの
「泣かずにいられない」を演ってます!
演奏がつたないところもありますが、それを踏まえても何と熱い演奏だろうか!
柳譲治のベースに陳信輝のファズ・ギターにCHIBOのボーカル。
廃盤となっているパワーハウスの唯一のアルバムが容易に聞けない今、
カップスブームと相まってますます存在が神格化している彼等の未発表音源が
聞けるなんて夢にも思いませんでした!も~本当嬉しい。
ブルースクリエイションも1stで演っていた「泣かずにいられない」では、
陳信輝のギタープレイが炸裂!竹田和夫とはまた違ったプレイも必聴です。

この3曲の為だけに1700円払うのになんのためらいもないです!
皆さんも是非彼等のアツいニューロックサウンド/ヘヴィーブルースを
聞いて見てください!これだからニューロックはやめられない!

Cato Salsa Experience and The Thing with~

2005年06月15日 03時01分59秒 | 洋楽
最近はあんまり新し目の洋楽のロックって聞かないんですが、
胸が熱くなる一枚に久々に出会いました!

聞かないといっても、ウィーザーやオアシスやホワイトストライプスや
ジャミロクワイなどのニューアルバムは一応しっかりと押さえてるんです。
しかもホワイトストライプスやジャミロクワイはかなり出来が良く、
思わずおぉ~!と言ってしまいそうな感じでしたが、
この一枚は上記のビッグネームたちを軽くぶっとばしてしまいました。

それは、Cato Salsa Experience and The Thing with Joe McPheeという
ユニットの「Sounds Like a Sandwich」という全5曲20分弱のミニアルバム。
上の写真がそうなんですが、Cato Salsa Experienceと言えば、
確か以前来日した時に、ムーニースズキというこれまた洋楽のバンドと一緒に、
「加藤さんと鈴木さんいらっしゃい」みたいなキャンペーンが
展開されていたような気がします(詳しくないですが)。
彼等の2000年の「A Good Tip For A Good Time」は、ジャケット同様に
テンションの高いガレージ・ロックを展開していて即買ってしばらく聞いていた
一枚。当時はジョンスペに似てるなぁ、なんて思いながらも、
今のバンドらしからぬテルミンの多用によって(ジョンスペも使ってるけど)、
こいつら一味違うな、と思っていましたが、そのまま5年が経ちました。

その間彼らがどういう行動をしていたのか全く知らないのですが、
この一枚はどうやらThe ThingというバンドにJoe McPheeという
テナーサックス奏者が加わったユニットとの共演で、
2004年のKongsberg Jazzfestivalでのライブ音源のようです。
輸入盤なので情報があまりないんですが、
メンバーは、
Cato Salsa Experience
・cato salsa:guitar,vocals
・bard enerstad:guitar,organ,thermin,vocals
・christian engfelt:bass,vocals
・jon riise:drums
The Thing with Joe McPhee
・mats gustafsson:tenor & bartione sax
・ingebright haker flaten:doublebass
・paal nilssen-love:drums
・joe macphee:tenor sax,pocket trumpet
とクレジットされており(ん~見事なまでに読めない)、
要するにステージには二台のドラムに、ツインベース、
更には二管が絡むロックバンドということになるだろうか。
そしてサウンドもロックをべースとしながらも二管によって、
ジャズロックやフリージャズにも近い演奏を繰り広げている。
なるほどジャズフェス向きだ。

しかも曲であのレッド・ツェッペリンの名曲「Whole Lotta Love」を
カヴァーしている。バンド自体はわりと忠実にカヴァーしている。
音の作りも似ているし、あのソロも完コピに近い(いや私の方が上手いぞ・笑)。
そこに加わってくるのがサックスたちで、あの中間のテルミンを用いたことで
有名な俗にいう宇宙と交信状態の部分を、ブピポパピポと二管で表現。
これは熱い!さらに曲の終わりフェイドアウトで終わりそうな部分は、
散々に吹きまくるジャズロック状態に!これは格好良い!
カヴァーしたバンドは数あれど、
こんなに格好良いバージョンは聞いたことがない!
あの有名なキング・カーティスのバージョンも格好いいけど、
あれはクールでファンキーだ。こっちはホットでロックだ。
他にはバンドが主体になる曲とThe Thing with Joe McPheeが主になって
フリージャズっぽい演奏をおこなう曲が交互に収められており、
あっという間に20分が経過してしまいます。

最近のバンドはどこか「アツさ」が足りないような気がしますが、
彼らは珍しくガッツがある連中である。
最近のバンドに対し敢えて古典ロックナンバーを演奏することにより、
それを見せつけている感さえある。しかも聖域である古典に対し、
新たなる解釈を付属するというワンレベル上のやり方で、である。
これはミニアルバムの輸入盤なので、1500円をきる値段で購入する
ことが出来ます。
最近アツさが足りていない人や刺激的な音楽に出会ってない人、
またこの文を読んでみて面白そうだなぁと思った方におすすめです。

加えて今回のコチラのブログよりも詳しい情報をお持ちの方は、
是非是非教えて下さい!ご連絡お待ちしております。

ジャカルタin渋谷テイクオフ7

2005年06月14日 01時46分29秒 | 邦楽
大学の友人&後輩のバンドのライブに足を運びました。
なかなか友達のバンドを評することは難しいですが、
良いバンドです、ジャカルタ。

以前に本人達にも言ったことがあるのですが、
私が彼らに感じるのは、
1.リズム隊のプログレッシブさ。
2.彼らが直接影響を受けたであろう、
  90年代の後半からのロック(フィッシュマンズやサニーデイなど)
3.80年代のニューウェーブ感
この3つが絶妙に絡まり、素晴らしいポップ感を出している。
勿論まだまだ未消化な部分はあるのですがレベル高いなぁと思います。
1.のプログッレッシブさとは、このバンドはギター&ヴォーカル、
ベース&コーラス、ドラムの三人組で構成されており、
普通なら音が薄くなりがちな所をリードベースのような音数で空間を埋め、
そこに絡むドラムもプログレドラマーの様な緻密さと手数で応える、
その様がプログッレシブだと私は感じます。
まぁ、私だけだと思いますが(笑)

なんだかややこしいことを書いてしまいましたが、
演奏はそんな事を微塵も感じさせないポップさです。
これは全く知らずに見に来たお客さん(女性の方)が
帰りに思わずCDを買ってしまう行動からも証明されています。

となんだかベタ褒めしてしまってますが、
MCが下手で、イコール自分達のアピールがまだまだ下手で、
もう少し上手く立ち回りコネクションやファンを増やせば良いのに、
と思うのですが、ジタバタしてる彼らが彼ららしくて、
それはそれで良いのかと思います。
興味がある方は下にリンクを張りましたので、是非飛んでみて下さい。
音源の視聴も出来ますので。

しかし巷にはレベルが低いバンドがなんと多いことか。
彼らは良いバンドから学ぶということを知らないようである。
未だに時代遅れなヴィジュアル系であったり、
独りよがりな速弾きなんか見たくない。
下らない身内向けのMCも聞きたくない。
もうちょっと勉強しましょう。

イヤ、ジャカルタは違いますよ(笑)
対バンがいつもキツいな~と思って。
早いとこ、もっとレベルが高いバンドと
一緒に演れるようになれば良いですね。

ジャカルタのHPはコチラ。音源の視聴も出来ます。

寺内タケシ/寺内タケシの真相~PROGRESSIVE TERRY !

2005年06月13日 23時50分55秒 | 邦楽
すごいCDが発売されました!

寺内タケシと言えば、加山雄三氏と並び「エレキ」「テケテケ」のイメージが
ある様に「寺内タケシとブルージーンズ」での活動が広く知られています。
その登場時から不良扱いされてきた「エレキ」を健全なものであると
証明する為に学校を回り公演するという活動も行っており(今でも続いている)、
その功績が称えられて賞も授与された程で,
日本の「エレキ」における正しく立役者である。
立役者のみならず、自らエレキギターを作ったり、
クラシックや古典、民謡をエレキ化したり(「運命」や「勧進帳」で有名)、
津軽三味線と対決したりと、日本のエレキの革新者たる役目を果たしている。
また60年代当時は多くのGSが、寺内氏のスパルタな修行を受けたという話や
氏がノリにのってギターを弾いた時には正しく神がかり的なプレーで、
速弾きのときには速すぎて火が出たという逸話も残っている(笑)。
そんなに凄い寺内氏に影響を受けた人も多く、
あの四人囃子の森園勝敏氏も寺内氏の影響を公言している。

そんなテリー(あだ名です。
このあだ名を貰った「テリーズ」というバンドもいました)の
更なる革新者たる一面を示すことに成功した好コンピアルバムが発売!
その名も『寺内タケシの真相~PROGRESSIVE TERRY !』。
氏の長く数多い録音の中から特に1967年~1973年位までの間の
音源を田口史人氏がセレクトした全16曲、計76分を超える力作である。
もう冒頭の3曲でこのアルバムの素晴らしさが分かる。

発売元のブリッジからの文句を拝借すれば、
『その膨大なコレクションの中から、今までスポットの当たることのなかったより前衛的/プログレッシヴ的な楽曲で構成したのが本コンピレーション・アルバム。テープの逆回転を多用したM1、おそらく日本最初のヘヴィメタル・サウンドのM2、これまた日本最初のチャンキー・サウンドのM4、など、計76分強/全16曲、これぞ“ギター・オーケストラ”であり、寺内タケシこそ世界のオリジナル・ギターである、と言えるアルバムだ。』ということであるが、
一曲目の「羅生門」は日本的な音階とプログレが見事に融合した
素晴らしい曲でテリーしか生み出せない世界を形成している。
ある意味フラワートラベリンバンドの「SATORI」とも比肩しうる作品である。
また二曲目の「孤独の叫び」はその題名の通りグランドファンクレイルロードの
カバーなのだが、あのテリーがただカバーするだけで終わる筈もなく!
上の引用の「日本最初のへヴィメタル・サウンド」も全く嘘ではない、
ひどく歪んだ音で爆進する感じは正しくヘヴィメタルだし、
そのチョーキングも交えたプレイは、クラプトンを代表するギターヒーロー達とも
張れる程である。しかもここでのカバーは全く斬新なものでグルーヴィーな
オルガンやサイケなフレーズも飛びだすワンコードジャム状態に突入。
こんな格好良い「孤独な叫び」は聞いたことがない。
そして三曲目は、吉田兄弟なんかまるで目ではない元祖三味線使い、
三橋美智也氏と共に「津軽じょんがら節」を披露。

この三曲でお腹一杯になりそうなところを抑えて聞き進めること76分強。
聞き終える頃にはすっかり貴方の中のギターヒーロー像が変わっているかも
知れない、そんな一枚である。
いや、ホント、あながち嘘ではない、凄く内容の濃~い一枚です。
テケテケしか頭にない諸兄にこそ聞いていただきたい。

ビバ!寺内タケシ!

[収録曲]
羅生門
孤独の叫び
津軽じょんがら節(w/三橋美智也)
安里屋ユンタ
禅定

野狐三次
マジックファイヤー
ユニヴァース
喜洋洋
ウスクダラ
楢山節考
グラナダ
マラゲーニャ
新説国定忠治
ブルースター


ギターマガジン6月号

2005年06月11日 01時52分36秒 | music
もうすぐ7月号が発売される、
ギタリストにはおなじみの雑誌『ギターマガジン』ですが、
今発売されている6月号は皆さん買ったほうがいいですよ。

え?何でかって?
そりゃ勿論表紙があのクリームだからですよ!
しかもレアな写真も載っててギターマガジン(GMと略すらしい)らしい
視点での特集がなされているので正しくファンは必見です!

でもそれだけじゃないんですよね。
付録のCDがこの号には特別に付いてるんですが、
何とあの山岸潤史氏のここでしか演奏が収められてるんです!

山岸潤史といえば、古くはウエストロードブルースバンド、
そして「8・8」での山岸潤史グループを経て、
ソーバッドレビューで活躍した日本を代表するギタリストである。
ソーバッドレビュー後は、フュージョン系のセッションを数多くこなし、
(フージョンなんだけど、やっぱしこの方は根っこがブルースなので格好良い!)
チキンシャックを結成。ここら辺の経緯も以前GMで特集されていたので、
ファンは一読の価値あり。
そして現在はニューオリンズに移り住み、「パパ・グロウズ・ファンク」の
一員として世界をまたに駆けた活躍をしている今でもバリバリの現役ギタリスト。
しかも先日のジャパン・ブルース・カーニバル2005には、
なんとウエストロードブルースバンドとして出演も果たしたそうである。
残念ながら見に行けなかったのだが、日本の伝説のブルースバンドが
時を経て出演というのが非常に嬉しく思いました。
ん~見に行きたかった!

そんな氏がGM誌だけに、特別に録りおろし曲を演奏。

↓GMのHPから文句を拝借↓
■奏法特集~名手直伝セミナー・パート1
山岸潤史Presents
本場ニューオリンズ直送! ファンク・リズム&グルーヴ
(付録CD連動/10ページ)

単身ニューオリンズに渡り、グローバルな活躍を続けている我らが山岸潤史が贈る直伝ギター・セミナー。本場仕込みならではの強靱なリズム・プレイをたっぷりと聴かせてくれる。詳しい譜面&奏法解説とともにニューオリンズ・グルーブの真髄をぜひキミのレパートリーに加えてほしい!

ということなんですが、氏のこだわりでなんとソロフレーズは一切無し!渋い!
ですが、ひじょ~に濃いグルーヴを披露してくれてます。
やはり演奏の肝は、リズム・プレイですね。
私はチョーキングしかしてこなかったので、コードプレイやリズム感がまるでダメ・・・
反省です・・・と言いたいとこだが、
まぁ自分のギター人生今更変えるつもりはありません(笑)!
しかしキチンと参考にさせていただきます。

今までも竹田和夫氏など興味深いプレイを収めたCDを特別付録にしてきたGM。
(面白かったのは、DMBQの増子氏のファズ弾き比べ を収めたCD!
 ベース&ドラムを自らこなし、初のソロ作品となっております。
 増子氏も初ソロがこの企画で良かったと満足の好企画でした!)
なので、ギタリストでなくてもCD付きギターマガジンは注目です!
取り敢えず今売ってる6月号をゲットしよう!

来月7月号は布袋寅泰氏が表紙で、6/13発売。
一番はクリームの再結成ライブレポが楽しみ。
レココレ最新号(表紙がボス!ブルース・スプリングスティーン)にも
クリームのライブレポ載っていましたが、
まだまだこの話題が尽きることはなさそうです。
ゆら帝のインタビューも楽しみ。
それからギターマガジンで働いている私の後輩がインタビューしたという
鈴木茂の記事も載ることだろうからそちらも楽しみ。
どんな出来になっているんだろうか。ちょっと厳しくチェックしてみようかな(笑)
(それにしても仕事とはいえ羨まし過ぎる!)

ギターマガジン応援しています。

リットーのギターマガジンのHPはこちらから。




bonobos/Thank You For The Music

2005年06月09日 00時37分57秒 | 邦楽
世の中にはどうやら「音楽」を沢山聞けば聞くほど、
「偉い」と勘違いしている輩が多くいるようである。
そういう人に限って「あぁ、これって○○っぽいよね」、
「これって○○のパクリだね」といって「音楽」を評したがる。
もう「音楽」を素直に聞く「耳」をその人には持てないのだろう。

確かに過去の偉大なアーティスト達は素晴らしい。
それは誰もが認めるところだ。
今や誰かの影響を受けていない「音楽」なんて皆無に近い。
でもだからといって「音楽」は、
何かと比べて良い悪いを評するものではないと思う。
知識なんて、聞くときにはむしろ余計な情報なんでは
ないだろうかと思う時もある。
でもだからこそ単純にその「音楽」が良いと思えたときは、
その人にとっては素晴らしい「音楽」との出会いではないだろうか。

で、この「ボノボ」である。
巷では未だに「フィッシュマンズ」のパクリと言われているバンドである。
確かにフィッシュマンズは凄いし、ボノボは彼らに似ている。
だからと言ってそれがどうしたのだろうか。
「Thank You For The Music」
なんて単純でいてまっすぐな曲なんだろう。
こんなに正直な曲は最近あんまりない。素敵だと思う。
フィッシュマンズも素晴らしいし、ボノボも素晴らしい。
それで良いのではないだろうか。

-音楽よ、ありがとう-

ため息の理由

2005年06月07日 01時02分57秒 | 邦楽
『ため息の理由』という映画が、
先日まで渋谷のシネクイントで無料上映されていました。
そもそもこの映画は、携帯の新しいコンテンツの一つとして、
一話一分、全二十話の物語で配信される予定のもので、
今回はその宣伝も兼ね、特別バージョンとしての映画公開だったようです。

そしてその『ため息の理由』のシークレットプレビューを
大学の先輩のつながりで観にいきました。
このシークレットプレビューでは監督の井上春生氏の他、
斉藤和義、松田一沙、加藤ローサ、肘井美佳という
何とも豪華な方の舞台挨拶付きでした。

私(&彼女)は斉藤和義目当てで見に行ったんですが、
女優の方って本当キレいですね~。
特に加藤ローサ!
思わずローサちゃんとちゃん付けで呼びたくなる
可愛さをテレビでも見ることが出来ますが、
生加藤ローサちゃんは超カワイイ!!
思わず顔が緩んじゃいます。

舞台挨拶の後には何とこちらもシークレット!
斉藤和義の生ライブ!
主題歌の「ため息の理由」を音楽を担当された方のヴァイオリンと
アコースティックギターとのデュオで演奏。
この人本当いい曲書きますね。
すんなりと歌詞が入ってくる曲で、
一曲だけでしたがうっとりとしちゃいました。

肝心の映画の内容は、
斉藤和義が(本人役で登場)DJをつとめるラジオ番組に
三人のちょっとダメな女性が手紙を送ることによって展開するストーリー。
監督曰く「ため息」はマイナスなイメージがあるけど、
前向きに捉えられるような「ため息」に仕上げたのだとか。
日頃ちょっとため息吐きがちなそこの貴方(特に女性)、
見てみてはいかがでしょうか。

そこで気になるのはこの映画、50分の長さだったんですが、
一話一分全二十話で配信される予定ということは、
20分の長さにどう収まるのかなぁということ。
それは見てのお楽しみということですかね。

映画『ため息の理由』のHPはこちら。予告編も見れます。

訂正しました。

2005年06月06日 00時51分39秒 | 洋楽
よ~く自分の記事を見ると、
書いたはずの文章が載っていない!

そういえば、gooでメンテナンスするっていました。
ちくしょう!折角書いたのに。保存もされていない。

ということでスコーピオンズの「恐怖の蠍団」書きました。
今までは紙ジャケ大好き!な感じで終わってしまっており、
タイトルと文章がずれたものになっておりましたが、訂正いたしました。
ご覧下さい。

上の写真がユニオン特典の”帯”です。
もう特典は終了のようですが・・・