サイケデリック・ペンタトニック!?

カリメロレコード(架空)の店主の何でもござれの日々の音楽コラム

オムニバス / FUNKY PARTY

2010年02月28日 00時55分33秒 | 邦楽
以外にこのブログでは紹介してませんが、
実はレコードも結構買ってるんですが、
前のブログの続きで、このレコードを紹介!

日本コロムビアから1975年に発売された
「オムニバス / FUNKY PARTY」( CD-7132 )

この手のアルバムには珍しいLIVE録音。
1970年代の半ばにくるとディスコとかファンクとかが、
主流に近いほどの人気があったんだぁと分かります。

A SIDE
1.稲垣次郎とソウル・メディア
 PUT IT WHERE YOU WANT IT
2.小沢テツ
 SEX MACHINE
3.ザ・スーパー・ファンク
 LOSE BOOTTY~FUNK STUFF

B SIDE
1.タンタン(森田多恵子)
 WHO HAS NOTHING
2.エディ藩とオリエント・エクスプレス
 WALKING ALL DAY
3.石川晶とカウント・バッファロー
 SCRATCH

1974年12月22日の後楽園ホールのLIVE録音

稲垣次郎と石川晶の和モノ二大巨頭参加の未CD化盤とあって、
レコード市場でも人気の一枚。

さらにゴールデン・カップスのエディ藩も収録されており、
ロック・ファンも見逃せない一枚。
この曲はオリジナル・アルバムには収録されていないLIVEテイク。

私の持っているものはライナーが付いてません。
ヤフオク出品のものも数回見てますが、
ライナー付きのものはみたことありません。
元々付いていなかったとの噂もあります。

なので残念ながら詳細が分かりませんが、
稲垣次郎とソウル・メディアのメンバーやカウント・バッファローのメンバーは
ライブの場ではどのようなメンバーだったのか?
小沢テツ、ザ・スーパー・ファンクとはなにものなのか?
タンタンのバックミュージシャンは?
など興味が尽きません。

さらに凄いのは、もちろん人によって違うとは思いますが、
ベスト・トラックが「小沢テツ~スーパー・ファンク」だということ。
最初は私も稲垣次郎、石川晶、エディ藩といった名前で購入しましたが、
小沢テツのSEX MACHINEは怒涛のグルーヴ!!!

さらにそこから繋がるように
ザ・スーパー・ファンクのファンキーな演奏に変わります。
それだけにこの人たちのことが気になります。

B面はタンタンのしっとりしたバラード風の歌とエディ藩の歌もの
(インストパートはノリノリ)があるために、
やはりファンキー極まりないのはA面という印象が強いです。

「FUNK PARTY」というタイトルに偽りなしの、文句なしにファンキーなオススメ盤。

意外に日本のロック・グループでファンクに接近したグループってあんまりいないので(ソー・バッド・レビューとか上田正樹とサウス・トゥ・サウスとか、関西系に多い印象もあり)、「日本のファンク」ってあんまり思い浮かばないですが、前のBLOG記事の稲垣次郎とかこのアルバムとか確実に存在していたわけで。もっとこの流れでこういうアルバム復刻されないんでしょうか?喜んで購入します!

どこかに詳しい方、またライナー持っている方
いらっしゃいましたら是非お知らせ下さい。

稲垣次郎とソウル・メディア / ファンキー・スタッフ

2010年02月27日 17時32分16秒 | 邦楽
前記事のSOUNDS OF LIBERATIONもファンキーでしたが、
こちらもファンキー。その名も「FUNKY STUFF」。

稲垣次郎と言えば、日本を代表するサックス奏者で、
特に1970年の「ヘッド・ロック」はジャズの粋を遙かに超えた
ジャズ・ロックの名盤として燦然と輝く評価を今は手にしている。

2009年にも1970年ごろの「ヘッド・ロック」と同傾向の
「ウッドストック・ジェネレーション」がP-VINEよりCD化されマニアの話題を誘った。

そしてこの「FUNKY STUFF」は1974年の作品で、ジャズ・ロックから
徐々にソウル・ジャズやファンクに移行していった時期の代表作。
それが2010年に日本コロムビアの「昭和アーカイブ・ジャズ・シリーズ」より
CD化された!しかも2,000円!安い!これは喜ばしい初CD化!

一曲目から再生してみると・・・
ん!ん!ん!

これは石川晶の超名盤「GET UP!」にも収録されていた曲ではないか!
その盤にも参加していたコルゲンこと鈴木宏昌が同じく
この「FUNKY STUFF」でも編曲、キーボーディストとして参加している。

石川晶の高速なタム回しとは違い、石松元(彼も同じ時期に沢山のレコーディングに参加しているスタジオ・ミュージシャン)のドラムというだけで同じ曲でも随分と印象が違う。ちょっとバタバタした感じと若干テンポが違った感じもなかなか良い。

次の「ファンキー・モーション」は、ベース・ソロの曲。
これがメチャクチャ重低音の聞いたファンキーで歌心があるソロで
最近ベースを弾く自分としても非常に魅力的。
ベースラインと似たようなスキャットもかぶさってます。

そして再び鈴木宏昌のオリジナルによる3曲目「ブリーズ」。
これはミッド・テンポのグルーヴで非常に洗練された印象。

このアルバムの良い所は、何かとカバーの多い同傾向のアルバムが多い中、
これは圧倒的にオリジナルが多くしかもレベルが高い曲ということ!

その中でもアルバム・タイトルに持ってきてもいる5曲目はクール&ザ・ギャングの曲。
この曲ですが、三保敬太郎がかかわった和モノ名曲の「ザ・ゴリラ7のテーマ」に
非常に良く似てます。というかきっとパクッたんだと思いますが。

これもベースラインぶりぶりで、歌の部分を全部ホーンで担ってます。
稲垣次郎のサックスはといえば、全編にいえますが、そこまでバリバリ吹いてません。
むしろグルーヴ優先で、「グルーヴが出るなら俺は吹かんでもいい!」といわんばかり。
でも要所要所でまとめてくる辺りはさすが。

6曲目は鈴木宏昌が稲垣次郎に捧げた「ワン・フォー・ジロー」。
ここではさっきの曲とは異なり燻し銀で歌い上げています。格好ええ!

全体的にボトム・ラインが非常に重低音でグルーヴィー!
そこに鈴木宏昌の良い感じのエレキ・ピアノが絡んできてメチャクチャ格好良いです。

こればっかり聞いていて最近どっぷりFUNKに目覚めてしまいそう。
全く今まで興味なかったFUNKとかSOULが急に面白いです。
どこでどうつながるか分かりませんが、それだからこそ音楽は飽きません!

1. ペインテッド・パラダイス
PAINTED PARADISE(H. Suzuki)
2. ファンキー・モーション
3. ブリーズ
BREEZE (H. Suzuki)
4. スクラッチ
5. ファンキー・スタッフ
FUNKY STUFF (Kool & The Gang)
6. ワン・フォー・ジロー
ONE FOR JIROH (H. Suzuki)
7. ジェントル・ウェイヴ
GENTLE WAVE (H. Suzuki)
8. フォー・アップ
FOUR UP (H. Suzuki)

演奏:稲垣次郎とソウル・メディア+鈴木宏昌(エレキピアノ)
J. INAGAKI & HIS SOUL MEDIA + H. SUZUKI(E.P.)

鈴木宏昌  Arrange & Fender Rhodes
稲垣次郎  Tenor Sax, Soprano Sax, Flute
今井 尚  Trombone
安川ひろし Guitar
岡沢 章  Bass
石松 元  Drums

録音年月日:1974年8月
スタジオ:コロムビア第2スタジオ
プロデューサー:稲垣次郎
ディレクター:佐藤方宣
ミキサー:飯田 馨
イラストレーション:久保襄介

■Kool & The GangのFUNKY STUFF



■三保敬太郎の「ザ・ゴリラ7のテーマ」


SOUNDS OF LIBERATION

2010年02月26日 17時01分17秒 | 洋楽
全く前知識なく購入した一枚のレコードがこれ。

1972年のフィラデルフィアのJAZZ FUNKもの。

「SOUNDS OF LIBERATION」のSAME TITLE。

実は「全世界で500枚限定の復刻」という謳い文句に
まんまとはまってしまったんですが(笑)

しかしこれが知っていたら自分からはまりたくなるような
めちゃくちゃ格好良いサウンドでした!

買って大正解。

ポコポコとパーカッションの音からはじまり、
そこに反復を繰り返すベースがのっかってくる。
ここからもうグルーヴィー!さらにサックスが切り込んできて・・・!
一曲目から至極のグルーヴの19分!

JAZZ FUNKの趣きもあるけど、
JAZZ ROCK/RARE GROOVE/SPIRITUALな感じも!

同時期のMILES DAVISのファンキーさが好きなROCKファンなら
きっと気に入るはず!そういえば、「ON THE CORNER」も同じく1972年発表。

レーベルのHPで視聴も出来るようなので、
気になった方は是非聞いてみてください!

コチラをクリック!

アナログは全世界500枚限定!
この内容なら後々値上がりすること間違いなし?!
(CDでも売ってます。)

A SIDE
A1. Happy Tuesday (19:20)
A2. New Horizons II (5:24)
A3. Bille One (2:49)

B SIDE
B1. We'll Tell You Later (10:45)
B2. New Horizons I (10:36)
B3. New Life (2:41)

Member:
Byard Lancaster(as)
Khan Jamal(vib)
Monnette Sudler(g)
Omar Hill(perc)
Dwight James(ds)
Rashid Salim(conga)
Billy Mills(b)

幸福な時代とどうしようもない閉塞感

2010年02月23日 14時44分34秒 | 邦楽
ミュージック・マガジンから1990年から1999年の
日本のロック/ポップスの名盤ガイド本「THE GROOVY 90'S」が
発売されたので購入してみた。

オール・カラーで353枚の掲載。

数えてみれば、1990年から2010年の間には早くも20年という時間が経過している。
自分も1999年に20歳を迎えた世代で、まさしく90年代は青春時代だった。

ぱらぱらめくってみるだけで、色んなことを思い出し面白い。
もちろん聞いていないのも沢山あるわけだけど、
それも含めてその時代というのがその選盤によって否が応でも浮き彫りになる。

そこで感じたのは、「2000年代とはやはり明らかに違う」ということ。
バブル時代からの享楽的な雰囲気から、世界的な同時代性を獲得し
多用なジャンルが咲き開いた90年代の後半。

バンド、テクノ、ヒップホップ、打ち込み、エレクトロニカ、ポストロック、ノイズなど。

2000年代は音楽自体に新しい展開がなく、局地的には面白い音楽が生まれているけど、
それが大きく広がることは結局なかった。みんながそれぞれに好きな音楽を聴くという、
「個」がさらに突き進んだように思う。

これからどこへいくんだろうか、とどうしようもない閉塞感を感じると共に、
まだまだネットもI-PODもなくクラスのみんなでその時代の音楽を共有することが出来た
最後の幸福な時代が90年代だったのでは」ないかと、この本を読んでみて思った。