飄(つむじ風)

純粋な理知をブログに注ぐ。

信用創造の巧妙なトリック!

2007-11-15 17:06:15 | インポート

信用創造という金融マジックに欺されるな!!!

 一体、何人の人が、お金の仕組みついて深く考えたことがあるだろうか。? 手にしたお金。世の中のお金。銀行のお金。預金。借金。マネーサプラ イ。公定歩合。長期プライムレート。準備預金。準備率....。マジックが複雑であるほど、その仕掛けが多い。これは世の常である。
 お金の基本は、誰でも知っている。交換の便利な手段として機能である。ところが、現代のお金はそれだけではない。お金そのモノが価値を主張し、お金を生む魔物と化している。それが『信用創造』と言うマジックである。

 世の中にどれくらいのお金が出回っているのか、銀行の金庫にどれだけのお金があるのか知る人は少ない。実は、ほとんどないのである。ウソだと 思ったら、(仮に口座にあればの話だが)早朝、銀行に1千万円引き出そうとして、訪ねてみれば解る。連絡無しに突然行くと、銀行員はあわてて上司に相談す るか、小さな支店だと断られるか、寄せ集めのシワクチャの紙幣を無造作に束ねて差し出される。そして、云われる。『今度は、前もってご連絡頂けませんで しょうか。くれぐれも。』

 実は、銀行は預金量の最大100倍貸し出し可能である。今、金利が安いから、預金金利が1%とすると、貸出金利はまあ3%であるとする。庶民 は、差額が2%が銀行の差益だと考えるが、これは大間違い。仮に10億の預金量の支店の場合、年間差益は最大約(1,000億X3%-(10億X1%+諸 経費+α)=29億9,000万-(諸経費+α)なのである。αは準備預金費用その他である。
 これは、日本銀行の準備預金制度における準備率(http://www.boj.or.jp/type/stat/boj_stat/junbi.htm)から荒っぽく推計したモノである。

 つまり、世の中のお金の最大100倍バブル化することを予定して貸し出し枠を決めているのである。貸出金が順調に返済されることを前提にしてのことではあるが.....。
 この事を考える人は少ない。貸出金が順調に返済されない状況、それがバブルの崩壊である。理論的に云うと、上記の場合、3%以上不良債権化すると、銀行は内部留保を取り崩さなくては為らず、危機に立つ。いわゆる信用収縮である。

 それにしても、いつからこの制度が出来たのであろうか。そして、この制度故にこの恩恵に浴し、資金を調達できる人はごく一部である。貸出金が順 調に返済されることを前提に信用を供与できる人は少ない。故に信用保証事業がセットになり、預金金利を上回る保証料を要求される。そして、生命保険をセッ トされる。担保を差し出す。連帯保証人を要求される。
 それでも貸し出し量をまかなえないから、ノンバンクを通じて高金利で貸し出される。
 
 資本社会は、所詮自転車操業が前提である。実体経済(実際にあるお金)の数十倍の借入金により、得べかりし利益を求めて自転車操業しているのが 実情である。資産はその経済の規模から算出された含み資産として計上されて、バランスを保ったかに見えるが、所詮は砂上(得べかりし利益上?)の楼閣であ る。
 この制度で、誰がもっとも不労所得を得るか。云うまでもなく銀行である。制度が崩壊しない限り、銀行が全ての王様であって、銀行による銀行のための制度である。その元締めは中央銀行である。
 中央銀行を制する者は、その国を支配できる。全ての中央銀行を制する者は、世界を支配できる。全ての産業、全ての市民はお金によって隷属している。国際金融資本が世界を支配する構造はこの『信用創造』のトリックによる。

 お金について考え、お金の制度を変えるときに来ている。お金が交換便益を否定することは出来ない。ならば、その制御を市民に取り戻さねばならな い。そして、行き過ぎた『信用創造』と『金利』という概念を根底から変更しなければならない。全てにコストはかかるから、コストは分担しても、金利は見直 さなくてはならない。お金は『お足』という。本当の『お足』に作り替えなければならない。その時に来ている。
参考:エンデの遺言 -根源からお金を問う-
http://vision.ameba.jp/watch.do?movie=566211
http://vision.ameba.jp/watch.do?movie=566214


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