TULIP DIARY

届くといいな やさしい風に乗って

尾木ママの凹まない生き方論

2011年12月08日 | 読書日記
尾木ママの凹まない生き方論 尾木直樹 著 主婦と生活社
今年のユーモア大賞を受賞され、尾木ママキャラが定着した教育評論家尾木直樹さんのエッセイ本です。随分前に何冊か、尾木さんの教育関係の本は読んだことがありましたが、尾木ママと呼ばれるようになられてからは、何か全然印象が違うというか、以前の堅さがなくなって語り口調で読みやすい本になっていました。書かれている内容も昔読んだ教育論と違って尾木ママの人生論がコンパクトに凝縮されていて、尾木ママの優しさと人懐っこさがとても漂っている本でした。電車内ですぐに読めました。この本の中で『断捨離』、いらないものやムダなものはスッパリ捨ててシンプルに生きるメソッドの利点を強調しつつ、尾木さんは捨てられないものが一杯あること、ムダなものの中にこそ、人生の豊かさやその人の個性が潜んでいると語られています。この箇所を読んで、掃除のときに捨てようか捨てずにおこうかと悩んで結局捨てなかったもののことを思い出しました。最近流行の片付け方メソッドではものに人格を与えてはいけないという論理だそうで、捨てられないのはそのものの向こう側にいる人を想像するから捨てられないのだということらしいです。尾木さんは「人間関係までの片付け、整理してしまうのは信じられない、出会った分だけ、人とのつながりが増えていく、それが人生の楽しさです。」と語っておられます。そんな尾木さんの考え方にそうだよねとうなずきながら読みました。尾木ママの暖かい人柄が滲み出た生き方論は元気になれる本でした。
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