TULIP DIARY

届くといいな やさしい風に乗って

こんなに楽しい妖怪の町

2010年06月27日 | 読書日記
こんなに楽しい妖怪の町 五十嵐佳子 著 実業之日本社
今年の3月に境港へ旅行したときに境港の町から感じ取れる
楽しさや懐かしさや静かなパワーや癒され感は
どうしてだったのだろうとずっと不思議に思っていた。
この本を読んだら疑問に思っていたことがいくつか解決できた。
この本は境港の町の魅力の解剖本と言ってもいい本。
最初のページには境港にある水木ロードのブロンズ像が
詳しく解説入りで紹介されていてとても楽しい。
ハードよりソフトに力を入れた町興し、飾り気のない
人と人との繋がり、妖怪さんが境港を守ってくれている・・・。
観光客たちが境港を訪れてなんかほっとする、なんとなく懐かしいと
つぶやくのは境港に復活した地域の共同体の温かさでもあったのだ。
境港の自然に溶け込んだ妖怪の言い伝え、水木しげるさんの魅力、
行政と町の人々が共同して地域に根ざした無理のない町づくり。
すべてがうまく総合的に絡み合って境港は日本の原風景を作り出していた。
その原風景に癒されるのだろうと思った。
最初は妖怪なんてと反対していた住民たちと根気よく話合い続けた行政が
寄り添っていく町興しの経緯や町づくりのお手本となることが
書かれていたことも興味深かった。




コメント
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