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国道122号沿いの音楽喫茶 『ドルフィン』

さぁ、音楽を聴け!
コーヒーは自分で沸かして用意して…
そんな仮想の音楽喫茶

奥州ジャズ紀行 岩手県平泉町編  「自転車2時間で平泉を駆け抜けろ!」

2009年03月30日 | マスターの紀行文
中学3年生の時だった。
国語の教科書に松尾芭蕉の『奥の細道』が載っていた。
冒頭の部分を読んで、えらく感動した思い出がある。

「月日は百代の過客にして
 行きかふ年もまた旅人なり」

名文だと思った。
これを読んで
「あぁ、この人はよっぽど旅に出たいんだなぁ」と
感心してしまった。

その後に今回旅行で行った平泉の様子が出てきた。
源義経と奥州藤原氏で有名な平泉。
一度は行ってみたい場所であった。

平泉というと
NHKの大河ドラマ「炎立つ」も思い出す。
確か主役が渡辺謙だったと思う。
番組は半年で終わったが、未だに覚えている。
僕が高校入試の頃だった。
また、つい最近やった「義経」も思い出したが、
こっちの方は印象に薄い。
主役のタッキーの演技の印象がよくなかったからかもしれない。

高館義経堂から眼下を見た時、やはり感動してしまった。
昔、ここで義経一行が、懸命に逃げようと戦ったのか、
そしてその後、奥州藤原氏の兵士たちが頼朝の軍勢と戦ったのか、
と思うと気分はいつの間にか松尾芭蕉である。

「夏草や つわものどもが 夢の跡」

芭蕉がこう詠んだ気持ちが分かる。

だが、電車で行くと結構不便である。
一関駅とつながる電車が1時間に一本しかない。
これは当初調べていかなかったこともあって、
時間を無駄にロスしてしまった。

もう一つ、中尊寺の金色堂はやっぱりすごかった。
世田谷美術館に金色堂の仏像が来ていると聞いて
タイミングが悪いと思ったが、
3つの内の1つだけだったため
その荘厳さがあまり失われていなかった。
それに覆堂。
陽光を受けてその外観も輝いて見えた。

でも、今回の旅の目的は、本当はここではないのだ。
そう、それはやっぱりジャズに関係ある場所なのだ。

買い物紀行 新宿編 最終章 「歌姫はなぜ微笑むのか?」

2009年03月09日 | マスターの紀行文
人間の弱い言葉の1つに
『限定品』というものがある。

出会ったモニカ・ゼタールンドの写真も
それぞれオリジナルネガからで1枚ずつだけ
入荷された『限定品』だった。

おそらく珍しいものであり、
それだけで心引かれるものであった。
中にはモニカがブランコに乗って
少女のようにはしゃぐ写真なんかもある。

(これは……やばい)
僕の心は大揺れに揺れた。
理性と欲望とが戦い始める。

当然ながら値段はそれなりにする。
すぐに中古のCDアルバムに価値が換算される。

その場に立ち止まり、
写真の前から離れられなくなってしまった。
決して家が広いわけではないが、
ジャズミュージシャンの写真が飾ってあるなんて
なんか素敵じゃないか?

と、飾られていないで
エサ箱(LPが入れられている場所のこと)の中にも
何枚か写真が入れられていた。

同じようなポーズで帽子をかぶっているものが3枚ある。
よく見てみると表情が違う。
2枚は振り向きざまに驚いたような、
憮然としたような顔を向けていた。
そして1枚はにっこりと微笑んでいた。

そこで僕は想像する。
おそらくカメラマンが後ろから不意に声をかけ、
振り向きざまに2枚撮ったのだろう。
そこでカメラに気づいたモニカは、
自然とにこやかになり、
最後にもう1枚パシャリ……

もしかするとちがうかもしれないが、
そんな想像をさせる1枚だ。
その笑顔がとてもキュートで、
今度こそその1枚に心を奪われた。

その瞬間僕の理性と欲望が平和協定を結び、
写真を手に取りレジに向かうことになった……

思わぬ出費であったが、
モニカの笑顔を見るたびに幸せになる。
今度はモニカの声をぜひ聴いてみよう。

な~んて思った買い物紀行新宿編であった。

買い出し紀行 新宿編 第2章「なぜ買うのか? そこに聴きたいものがあるからだ!」

2009年03月08日 | マスターの紀行文
たとえ21世紀になろうと、
よいもの、よい文化は残り続ける。
LPもその1つであると僕は思う。

ディスクユニオン新宿ジャズLP館には、
多くのLPが用意されている。
エレベーターが開くと、
僕はまず入ったばかりの中古品から見ていく。
オリジナル盤や盤の状態、ジャケット状態がいいものは、
少々値が張る。
でも中古品でも流れてくる音楽は変わらない。
それに掘り出し物もある。

最初のころはぎこちなかったLPチェックも
最近ではずいぶんよくなってきたようだ。

ほら、すぐ目につくものが見つかった。
『レム・ウィンチェスター&ザ・ラムゼイ・ルイス・トリオ』だ。
僕の好きなアート・ファーマーの『アート』も発見。
ジャケットダメージがあっても中身は大丈夫。
どちらもCDで持っているが、
LPでも持っておきたくなるのだ。

おお! こ、これは
エレク・バクシクの『ジャズ・ギタリスト』!
ずっと探してきた一品である。
デイブ・ブルーベックの『タイム・アウト』に入っている
名曲「テイク・ファイブ」の演奏が入っている。
僕にとっては浅からぬ因縁のあるLPだ。
それと今日ここで再び出会うとは……

しかし問題がある。
僕はレコードを聞くハードを持っていないのだ。
つまりLPは買っても今は寝かせている状態だ。
いつかは少しずつオーディオを見直して
レコードも聴けるようにしていきたい。
これが僕の当面の目標でもある。

……レジに向かう前に、壁の写真が目に入った。
モニカ・ゼタールンド
スウェーデンのジャズ歌手だ。
ビル・エヴァンスの名曲「ワルツ・フォー・デビー」を
本人の伴奏で歌っている。
僕はアルバムを持っておらず、
聞いたこともないのだが、
その壁に並ぶ写真に目を奪われてしまった……

買い出し紀行 新宿編 第1章 「買い物は悩みながらするものなのだ」

2009年03月07日 | マスターの紀行文
今日はCDとLPの買い出しに新宿へ行った。
新宿には『ディスクユニオンジャズ館』があり、
何かとお世話になっている。

まずは2Fの中古品・廃盤から確認。
気になる物は値段までチェックをしておく。
それから3Fへ。

3Fも中古だが、2Fに無かった掘り出し物や
値段の安い物もある。
気になる物があるかをチェックして
1Fに降りる。

1Fは新盤が並んでいる。
そこで最近の流行り物を物色したら
いよいよ購入タイムだ。

ここからが悩みの種。
とりあえず
2004年に1500円という格安な値段で
発売されたブルーノート盤を選んでいく。
これが素晴らしい!!
無駄なボーナストラックが
全て排除されている。
(無駄とは失礼だが、でもとても大切なことなのだ!)
そしてブルーノートの有名な作品が網羅されている。
1500円で一生物のジャズが手にはいるのだ。
これほど素晴らしいものはない。
見つけるたびに少しずつ買い集めているが、
聴くたびにブルーノートの熱さと恐ろしさを感じてしまう。
まさに「キング オブ ジャズ」の称号がふさわしい。
まぁ、ブルーノートについては
また話す機会があるだろう。
とにかくこれは発売元の東芝EMIに感謝である。

次に本で見た物、値段が安い物をカゴへ。
特に名盤といわれているものは、
安く再発されやすいので、手に入れやすい。
これは買う側としてはありがたいことだ。

ついつい買う予定のない物も購入してしまう。
資金にも限りがあるので辛い選択が続く。
また、せっかく買ってもなかなか聴く機会を得ずに
死蔵してしまうこともある。
これはジャズを聴く上での悩みでもあるのだ。

ようやくCDが終わって、
次は隣にあるLP館へと移動する。
買い物はまだまだ終わらない……