すなば たかひろ

「元気で人に優しい鳥取」を取り戻すため、県議になった元新聞記者の挑戦記。みんなで鳥取の未来像を考えましょう!

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山陰海岸ジオパーク推進三府県議会議員の会 県外調査1日目

2012年05月07日 | 日記
私は山陰海岸ジオパーク推進三府県議会議員の会の一員です。議員の会の視察で7日、香美町や豊岡市を訪れ、美しい海岸線を見て回りました。
 今回のメインは中貝豊岡市長との意見交換会です。まず、中貝市長から豊岡市のジオパーク推進政策をお聞きしました。以下は要約です。

 ジオパークの審査は鳥取から入って、京丹後まで続いたが、その間で対応してくれた人たちがバトンを繋いだことが審査員に伝わて、指定されたと思っています。そして、その連携は今、さらに強まった。そして一番の推進力は鳥取県知事だ。平井知事から井戸知事に電話をかけてくれることで、兵庫県の動きが進んだ。大学院が豊岡にできたが、研究テーマはコウノトリとジオパーク。この地域資源を大切にしたい。ジオパークは地球活動遺産だ。造山活動、プレート、地形地質などの地球の活動がもたらしたものだ。そこにいる固有の生き物も地球の活動がもたらしたもの。人間の文化もそう。北前船も、日本海が生んだもので、これもジオパーク。そうしてくるとジオガイドの育成はものすごく重要になる。難しいものを、もっと分かりやすく伝えることは大変だが、頑張っていきたい。APGNの世界大会に2015年に手を上げている。数日後の島原の大会で決まるので、頑張ってプレゼンをしてきたい。開催が決まれば長い距離なので、兵庫、鳥取、京都で分担して、連携して開催したい。

 その後、意見今回に移りました。鳥取県の県議が「ジオパーク指定の時に比べ、民間の熱意が冷めていませんか」と聞くと、中貝市長は「熱気は静かに燃えている。ジオカレー、溶岩料理などのジオグルメを作っているところもあり、民も儲けようとしている。ジオパークの知名度がないので、日本ジオパークネットワークを使って、マスメディアに東京発の情報を出したい。神鍋で雪を見ませんかと九州に売り込んでいる。昨年2校、今年は6校来る予定。豊岡で1泊してバス1台5万円の補助金を出している。九州新幹線の開通で九州と山陰は近くなった。高校は夜は酒を飲まないで、夜にジオパークの説明をしている。島原では噴火ラーメンというのがあった。軽やかなノリがいる」と熱弁を振るわれました。
 「ジオパークの豊岡市や兵庫県での位置づけかどうか」という質問には「ジオパークは次を担うものと位置づけている。城之崎温泉はコウノトリなどの大きな観光資源があり、ジオパークが次の資源となる。活火山がないのに40度の温泉がなるのはなぜか。日本列島が大陸から離れた時のエネルギーが暖めていると説明するとジオパークになる。コウノトリは湿地に棲む鳥。豊岡盆地は玄武岩などが堆積して、水捌けが悪いので湿地になった。そうすると玄武洞がコウノトリとつながる」と回答されました。
 「地球の歴史は長すぎて、身近にならない。そこら辺を打破しないといけない。知名度が低い」という指摘には、「サザエさんに2年アタックして900万円かかったが、オープニングで取り上げられるようになった。4月から9月まで。普通なら1億円かかる。三省堂のブックカバーも提供している。JALとの連携もする。機内誌でPRするほか、90分以上飛ぶときは、県の映像を流してもらう。機内食でも食材を使ってもらう。11月にやることにしている。経費は500万円かかる予定。城之崎に来る人は家族連れは11%しかこない。日本の旅行の51%が家族連れ。子どもが実習をしたり、学べるところが大事だ。これから晩張りたい」などと答えられました。

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鳥取市庁舎問題を考える③ 防災拠点としての適正

2012年05月06日 | 日記
 新築移転を実現したいと言われている方は、旧市立病院跡地に移転して、防災拠点にしたいと主張されていますが、旧市立病院跡地と現在地では、いったいどちらが安全なのでしょうか。
 新築移転が予定されている旧市立病院跡地は、一級河川の千代川河岸にあります。ここは千代川が運んできた砂が堆積してできた扇状地ですから、地震となれば液状化現象と津波の遡上が心配されます。しかも、鳥取市が作成した洪水時のハザードマップでは濃い青で、0
.5~2㍍水に浸かると予想されています。こういった危険性のある場所が、防災拠点に相応しい場所ではないことは明白です。しかも、医療廃棄物が埋まっているかもしれません。
しかも、周辺にはJR鳥取駅、駅南庁舎はありますが、これといった防災施設はありません。
 砂が堆積した脆弱な地盤である扇状地に建物を建てるためには、地盤改良をし、深く深く杭を地中深く打ち込むなどの手当が必要ですし、地震時の液状化現象を防ぐための方策も必要です。そうなると巨額の費用がかかって参りますが、その費用は新築移転費用として示された75億円には含まれ亭なのです。

 一方ので現庁舎の隣には赤十字病院があり、近くには県庁や県警本部があります。大規
模災害の時は、電話が不通になることが少なくなく、防災拠点が集積していることは大きなメリットです。とりぎん文化会館と市民会館は避難所として機能するほか、ヘリポートや広い駐車場も災害時には役立つはずです。標高は旧市立病院跡地よもりも高く、水害や津波の心配も少ないようです。

 市役所を防災拠点として考えるのなら、やはり、現在地の方が、旧市立病院跡地よりも適地であると私は思います。
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鳥取市庁舎問題を考える②  合併特例債の落とし穴

2012年05月05日 | 日記
 新築移転に賛成する人たちは、有利な財源である合併特例債を使わないと損だと主張されますが、本当でしょうか。
 特例債は市の責任で借りる借金であること忘れてはなりません。まず借りたお金の約34%は市の財源で返済しなければなりません。確かに残額は今後20年間返していく間、国が交付税で助けてくれる約束ですが、この交付税が曲者です。

 交付税がいくらくるか、その内容が明示されたことは、これまで一度もありません。地方自治体が必要とする額に、約束した交付税の額を加算し、そこから市税など自主財源分を引いた額を、総務省(以前は自治省)が計算して支給してくれるのですが、もし、この原則通りなら、市の単独事業以外には地方自治体に借金が残るはずはないわけです。ではどうして、どこの自治体も多額の借金に悩んでいるんでしょうか?国の予算賀決まり、交付税の総額が決まると、その総額に合うように地方自治体の必要とする額を低く見積もり、自主財源を高く見積もって、交付税を減額修正したいたからなんです。それでも、誤魔化しがきかなくなって、臨時財政対策債という制度を作りました。これは、交付税として渡さないといけないが、財政難で渡すことができなので、返済する時に交付税措置をするから、とりあえず地方自治体の責任で借金をしておいてくださいというものですが、本当に後年、交付税措置をしてくれるのだろうかという議論が鳥取県議会ではあり、できるだけ、少なくしていくべきだという主張がなされました。

 難しいので、例え話をします。10万円の仕送りを受けていた娘が「車を買うので2万円増やして」と父親に頼みました。「いいよ」と応じてくれましたが、翌月の仕送りは9万円に減っていました。文句を言うと父親は「約束通り2万円は送ったぞ。でも、こっちの生活も苦しいか、本体の仕送りを7万円に減らしたんだ」と取り合ってくれませんでした。

 10万円は元の交付税。2万円が合併特例債や臨時財政対策債の償還に充てられる交付税と思っていただければ、話が見えてくれると思います。

 「国が嘘を言うわけがない」と言われる人もいますが、8年前の三位一体の改革では、地方への国庫補助金などが約9兆円減額されましたが、地方に移譲された財源は3兆円でした。そして、このカラクリを教えてくれたのは片山元総務大臣です。「総務大臣が言っているのにどうして信じないの?」と笑っておられました。

 平成27年以降、鳥取市の交付税は特例期間の10年間が終わり、特例増額分の約48億円が減額されます。明示部分でも48億円減額され、隠れた部分でも減額されます。合併特例債はあくまでも鳥取市の責任で借りる借金です。国の財政再建が本格化すれば、交付税改革も議論の対象になってきます。それなのに、なぜ市職員や合併推進派の市会議員は、合併特例債を使わないと損だと言われるのか、私には理解できません。交付税について勉強不足なのか、それとも、意図的に隠しているのか。いずれにしても、市民には迷惑な話だと言わねばなりません。
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鳥取市庁舎問題を考える① 「もったいない」が大事

2012年05月02日 | 日記
 みなさん、ゴールデンウィークとなりましたが、いかがお過ごしでしょうか。わたしは鳥取市庁舎を巡る住民投票が20日に行われることから、鳥取駅南に移転新築するより、現在地で耐震改修をする方がベターだと思っていますので、「所庁舎新築移転を考える市民の会」のみなさんと一緒になって、耐震改修案が住民投票で多くの市民のみなさんの賛同を得られるように街頭に出て訴えています。そこで、何回かにわたり、この問題を考えてみたいとおもいます。

 鳥取県庁舎は昭和37年に竣工しましたが、昨年11月に耐震改修工事を終え、これからも大切に使っていきます。裁判所も、県立中央病院も、倉吉市役所も、境港市役所も、みんな耐震工事をおこないました。ですが、鳥取県庁よりも2年後の昭和39年に竣工した鳥取市役所だけが、新築移転計画が持ち上がりました。

 確かに半世紀を経た建物ですから、使い手が悪くなっている部分もあります。耐震調査では耐震強度が足りず、大規模地震では崩壊する危険があることがわかりました。だったら、耐震工事と会わせてリニューアルすればいいと考えるのが普通ではないでしょうか? 耐震強度が足りないから、すぐ新築しますと言うのは、もったいないとは思いませんか? 民家だったら、どうでしょうか? すぐ家を壊して新築しますかね? 真庭市など庁舎を新築した自治体では、まず庁舎建設基金の積み立てを始め、同時に当該自治体の中で市役所のあるべき姿をしっかり議論して、それに合った規模や施設概要を煮詰めます。市民の間で何年か議論を進めるうちに、基金も相当額積み立てることができていますから、財政に大きく負担をかけることなく、新庁舎が建設できるわけです。

 真庭市は木質系バイオマスを積極的に取り入れ、バイオマスタウンを目指していますので、市役所もたくさんの地元産材を使い、バイオマスで冷暖房や電力を賄う施設をNEDOの資金も活用して新築しました。ここにはビジョンがあります。では、今の鳥取市の新築移転計画にビジョンがあるでしょうか。ある日、降ってきたように新築移転計画が持ち上がり、駅北口としていたものが、半年も経ずに駅南の市立病院跡地へ変わりました。しかも、平成16年には駅南のダイエーを新庁舎として25億円もかけて買収して改修したばかりです。こんな計画に賛成できるわけがありません。

 現在使っている庁舎です。使い出の悪いところは働きやすいようにリフォームし、耐震改修や修繕をして使える間はしっかりと使っていく。これが税金の真っ当な使い方だと思います。税金は1円たりとも無駄遣いすることは許されません。「もったいない」は環境に優しいと同意語です。使い捨ての大量消費文化が地球の環境を破壊していったことはみなさんご存知の通りです。「まだ使える建物を壊すのはもったいない」。そうは思いませんか。市庁舎問題は環境問題でもあると思います。
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