すなば たかひろ

「元気で人に優しい鳥取」を取り戻すため、県議になった元新聞記者の挑戦記。みんなで鳥取の未来像を考えましょう!

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鳥取市庁舎問題を考える① 「もったいない」が大事

2012年05月02日 | 日記
 みなさん、ゴールデンウィークとなりましたが、いかがお過ごしでしょうか。わたしは鳥取市庁舎を巡る住民投票が20日に行われることから、鳥取駅南に移転新築するより、現在地で耐震改修をする方がベターだと思っていますので、「所庁舎新築移転を考える市民の会」のみなさんと一緒になって、耐震改修案が住民投票で多くの市民のみなさんの賛同を得られるように街頭に出て訴えています。そこで、何回かにわたり、この問題を考えてみたいとおもいます。

 鳥取県庁舎は昭和37年に竣工しましたが、昨年11月に耐震改修工事を終え、これからも大切に使っていきます。裁判所も、県立中央病院も、倉吉市役所も、境港市役所も、みんな耐震工事をおこないました。ですが、鳥取県庁よりも2年後の昭和39年に竣工した鳥取市役所だけが、新築移転計画が持ち上がりました。

 確かに半世紀を経た建物ですから、使い手が悪くなっている部分もあります。耐震調査では耐震強度が足りず、大規模地震では崩壊する危険があることがわかりました。だったら、耐震工事と会わせてリニューアルすればいいと考えるのが普通ではないでしょうか? 耐震強度が足りないから、すぐ新築しますと言うのは、もったいないとは思いませんか? 民家だったら、どうでしょうか? すぐ家を壊して新築しますかね? 真庭市など庁舎を新築した自治体では、まず庁舎建設基金の積み立てを始め、同時に当該自治体の中で市役所のあるべき姿をしっかり議論して、それに合った規模や施設概要を煮詰めます。市民の間で何年か議論を進めるうちに、基金も相当額積み立てることができていますから、財政に大きく負担をかけることなく、新庁舎が建設できるわけです。

 真庭市は木質系バイオマスを積極的に取り入れ、バイオマスタウンを目指していますので、市役所もたくさんの地元産材を使い、バイオマスで冷暖房や電力を賄う施設をNEDOの資金も活用して新築しました。ここにはビジョンがあります。では、今の鳥取市の新築移転計画にビジョンがあるでしょうか。ある日、降ってきたように新築移転計画が持ち上がり、駅北口としていたものが、半年も経ずに駅南の市立病院跡地へ変わりました。しかも、平成16年には駅南のダイエーを新庁舎として25億円もかけて買収して改修したばかりです。こんな計画に賛成できるわけがありません。

 現在使っている庁舎です。使い出の悪いところは働きやすいようにリフォームし、耐震改修や修繕をして使える間はしっかりと使っていく。これが税金の真っ当な使い方だと思います。税金は1円たりとも無駄遣いすることは許されません。「もったいない」は環境に優しいと同意語です。使い捨ての大量消費文化が地球の環境を破壊していったことはみなさんご存知の通りです。「まだ使える建物を壊すのはもったいない」。そうは思いませんか。市庁舎問題は環境問題でもあると思います。
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